Audible おすすめ小説 | 聴き放題の現代文学賞受賞作・映画/TVの原作・国内/海外読み継がれる必読名著
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教養を深めるために文学を読んでみたい、映画化で話題の小説も読んでみたいと思っても、時間が取れなかったり、眠くなったりで一向に進まない…

こんな状態を、何年、何十年と続けているなら、是非お勧めしたいのが「Audibleの聞き放題対象本の読書」。聞き放題対象なら1ヶ月定額1,500円で何冊も読書が可能。まずは、はじめての方は「最初の30日体験無料」だけでも、徹底的に使いこなすのがコツです。

Audibleでの読書に最も適したのが「小説」です
聞く読書ならラジオドラマのように小説の読破が可能。プロによる朗読はひとの心に染み入り、また、映像とは違う空想・妄想がさらに物語を楽しくしてくれます。

本記事では、簡単にAudibleの利用法・メリットについて紹介した上で、Audible聴き放題対象本からおすすめの小説をジャンル別に紹介します。

「Audible(オーディブル)」は忙しい人に最適な耳で聞く本

Amazon Audible オーディブル

Audibleは12万タイトル以上が定額聴き放題になる会員型の月額サービス。Audible会員になれば定額聴き放題対象の本なら何冊読んでもお値段変わらず。

Kindle本比べて発行数は少ないですが、毎月、続々と対象本が増えています。聴けば聴くほどお得な神サービスです。

10月3日までは、2ヶ月間対象本が聴き放題になるキャンペーンを開催中。無料期間中に解約すれば料金はかかりません。
お得に無限読書をするチャンスです!使わない手はありません!

好みの早さで朗読再生

オーディブルの再生は、0.5倍~3.5倍速まで速度調整できます。

短期学習を狙ってオーディブルを倍速再生すれば、それだけ学習も効率的に進められます。
一方で、英語のリスニング力を高めるために、まずは、ゆっくりとしっかり聞き取りたい場合は、通常速度よりも低速で再生が可能。リスニング能力に合わせて調整できます。

私は自宅やジムでの筋トレ・ストレッチ中に耳で読書していますが、「耳読習慣」をつけるとものすごく読書が加速します。

ワイヤレスイヤホンはふるさと納税で調達(寄付額1.5万円~)

耳で読書「耳読」を始めるにあたって、イヤホンが欲しいなら、ふるさと納税で調達するという方法があります。
寄付額は1.5万円~なので、利用しやすいのではないでしょうか。

小説を読むメリット

小説を読むメリット

冒頭でも述べたように耳で聞く読書Audibleと最も相性のいいと私が考える本のジャンルが「小説」です。

AudibleにはKindleUnlimitedでは読み放題対象になっていない、文学賞などの受賞作も、聞き放題対象本で読むことができます。

小説で様々な人生を追体験!人間の本質に触れられる

小説は面白いだけではありません。人の感情の移ろうさまが、「人間とはどんな生き物なのか」を知る大きな学びにもなる。そして、様々なことに興味関心を抱くきっかけにもなります。

読書習慣化のきっかけになる

スキマ時間が活用できる「耳で聞く読書」は読書の習慣化にも役立ちます。

読書習慣のない方が、はじめからビジネス書を紙の本・Kindle本など文字で読むのはハードルが高いです。しかし、Audibleで面白い小説に出会い、本が面白いと思えるようになれば、次第に読書が習慣化します。さらに、小説を読むと、興味関心を引く分野が増えていきます。こうなればしめたもの。小説からジャンルを超えて、ビジネス書・実用書など、様々なジャンルの本が読めるようになります。まずは、Audibleで読書の習慣化させれば、文字での読書習慣へのトライもしやすいはずです。

ちなみに、大学生時代一切本を読まなかった私が、私が本を読むようになったきっかけは、本を読むことを薦めてくれた友達が貸してくれた「ミステリー小説」でした。

紹介する本のジャンル

以下では、良い小説に巡り逢うために、以下のようなジャンルに分けて小説を紹介します。

紹介する本のジャンル

・現代日本文学 現代賞受賞作
・テレビ・映画などの原作小説
・ビジネスにも役立つ ビジネス小説・自己啓発小説
・長く良い継がれる古典文学・名著(国内)
・長く良い継がれる古典文学・名著(海外)

現代日本文学 現代賞受賞作

良い小説を読みたいとお考えなら、芥川賞・直木賞をはじめ賞を受賞した作品を読んでみるのはおすすめです。

自分の好みはありますが、良い本に巡り合う確率は大きく高められます。

ハンチバック:市川沙央

169回芥川賞、第128回文學界新人賞受賞作 W受賞
親が残したグループホームで暮らす重度障害者の女性が主人公です。障害者を取り巻く問題と普通を求める主人公を中心に「生」と「性」、「健常者の特権性」が鋭く描く

同志少女よ、敵を撃て:逢坂冬馬

2022年本屋大賞受賞、キノベス2022 第1位、2022年本屋大賞受賞、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞候補作

久々にすごい新人が出てきたと話題。さらに、ロシアによるウクライナ侵略が続く中、銃を撃つとはいかなるものか、映画を観ているかのような緊迫感ある数々のシーンに、多くの人が息を殺して読んだと感想を述べる

おいしいごはんが食べられますように:高瀬 隼子

第167回芥川賞受賞

多様な価値観が混在が渦巻く現代社会における、職場のままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。リアリティがあるが故に、恐ろしくもある作品。

黒牢城:米澤穂信

第166回直木賞受賞

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。歴史小説好きに!

テスカトリポカ:佐藤究

第165回直木賞受賞

対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走した麻薬密売人のバルミロ・カサソラ。潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会うが… 人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。

むらさきのスカートの女:今村夏子

161回芥川賞受賞作

〈わたし〉は、公園でクリームパンを食べる変わった底辺女「むらさきのスカートの女」が気になって仕方がない。
読者は次第に〈わたし〉の執拗で変質者な観察ぶりに気づかれることに。「一体〈わたし〉って何者なのだ??」。一気読み必至の1冊。

テスカトリポカ:佐藤究

第165回直木賞受賞

対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走した麻薬密売人のバルミロ・カサソラ。潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会うが… 人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。

月の満ち欠け:佐藤 正午

第157回直木賞受賞作

“月の満ち欠けのように、何度も生まれ変わり、あなたに逢いに行く”

逢いたい気持ちが輪廻し引き継がれる数奇な甘くない愛の物語。満ち欠けをしながらも永遠に輝く月と、儚い人の死。ラストシーンに陣🈹する。

何者:朝井 リョウ

直木賞受賞作

「何をするか、何者になるのか」が過剰に求められる現代社会。大人になると「あなたは何をしているのか?」と問われ、何者にもなれなかったものは、努力不足だと愚者のレッテルを暗に貼られてしまう。

「あなたは何者なのか」を問われる、人生最初の試練ともいえるのが就職活動(就活)。そんな就職活動戦線真っ只中でもがく、「何者かであろうとする就活生たち」のリアルをあぶりだす。

そして、バトンは渡された:瀬尾 まいこ

2019年本屋大賞受賞

大人の都合に振り回され、血の繋がらない親の間をリレーされながら育った優子。通常なら不幸な少女話となりそうなストーリーにもかかわらず、悲壮感はない。ホロリとした涙が流れる、優しく温かい物語。

コンビニ人間:村田沙耶香

第155回 芥川賞受賞作

大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目の36歳未婚女性、古倉恵子。これまで彼氏なし。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は「恥ずかしくないのか」とつきつけられる。衝撃のリアリズム小説!

マチネの終わりに:平野 啓一郎

2017年 渡辺淳一文学賞受賞作

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。深く愛し合いながら一緒になることが許されない、大人な二人の愛のストーリー。再び巡り逢う日はやってくるのか――。2019年に映画化。

火花:又吉直樹

第153回芥川賞受賞

笑いとは何か、人間が生きるとは何なのか。売れない芸人徳永を主人公に、人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ、「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作!

スクラップ・アンド・ビルド:羽田圭介

第153回 芥川賞受賞作

自分の思い通りに動かない身体・衰え行く思考に「死にたい」と弱音を吐く祖父。主人公 健斗は祖父の尊厳を重視し、死にたい願いを叶えてあげるための計画を思いつく。
しかし、死にたいは本当か?人間の生存本能を考えさせられる。そして、スクラップされビルド(再構成)されるのは何か、タイトルの意味を考え読みたい1冊。

下町ロケット:池井戸潤

第145回直木賞受賞作

研究者の道をあきらめ、家業の町工場を継いだ佃航平。TBSドラマ「下町ロケット」は大盛況。下町メーカーの戦いに多くの人が感動!熱いビジネス小説。

火車:宮部みゆき

山本周五郎賞受賞

休職中の刑事が行方を捜すことになった彰子とは何者なのか? なぜはそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた…

ペンギン・ハイウェイ:森見 登美彦

第31回日本SF大賞受賞作

小学4年生のぼくの住む町に突然ペンギンが表れて、不思議なことが起こり始めた。
僕は、不思議に思ったことは毎日きちんとノートに書き留め、本を読み、観察もするし、時には身をはって実験したりもする。だから、ペンギンや事件に関係しているお姉さんを観察・分析することにした。おっぱいが気になるお年頃少年のやさしいファンタジー。

宝島:真藤 順丈

3冠達成 第9回山田風太郎賞&160回直木賞受賞!&第6回沖縄書店大賞受賞!

英雄を失った島に新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染みーーグスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり、同じ夢に向かった。

希望を祈るな。立ち上がり、掴み取れ。愛は囁くな。大声で叫び、歌い上げろ。信じよう。仲間との絆を、美しい海を、熱を、人間の力を。

【Audible読み放題対象】芥川賞受賞作(2000年以降)

Audibleの読み放題対象タイトルから、歴代の芥川賞受賞作を読んでみたい方は、こちらのリストでご確認いただくと分かりやすいです。

ハンチバック
市川沙央
169回受賞作

この世の喜びよ
井戸川射子
168回受賞作

ブラックボックス
砂川文次
166回受賞作

貝に続く場所にて
石沢麻依
165回受賞作

彼岸花が咲く島
李琴峰
165回受賞作

推し、燃ゆ
宇佐見りん
164回受賞作

破局
遠野遥
163回受賞作

むらさきのスカートの女
今村夏子
161回受賞作

おらおらでひとりいぐも
若竹千佐子
158回受賞作

コンビニ人間
村田沙耶香
155回受賞作

スクラップ・アンド・ビルド
羽田圭介
153回受賞作

火花
又吉直樹
153回受賞作

道化師の蝶
円城塔
146回受賞作

乳と卵
川上未映子
138回受賞作

グランド・フィナーレ
阿部和重
132回受賞作

蹴りたい背中
綿矢りさ
130回受賞作

パーク・ライフ
吉田修一
127回受賞作

【Audible読み放題対象】直木賞受賞作(2000年以降)

Audibleの読み放題対象タイトルから、歴代の直木賞受賞作を読んでみたい方は、こちらのリストでご確認いただくと分かりやすいです。

夜に星を放つ
窪美澄
167回受賞作

黒牢城
米澤穂信
166回受賞作

テスカトリポカ
佐藤究
165回受賞作

星落ちて、なお
澤田瞳子
165回受賞作

心淋し川
西條奈加
164回受賞作

少年と犬
馳星周
163回受賞作

熱源
川越宗一
162回受賞作

ファーストラヴ
島本理生
159回受賞作

銀河鉄道の父
門井慶喜
158回受賞作

月の満ち欠け
佐藤正午
157回受賞作

サラバ!
西加奈子
152回受賞作

破門
黒川博行
151回受賞作

恋歌
朝井まかて
150回受賞作

ホテルローヤル
桜木紫乃
149回受賞作

何者
朝井リョウ
148回受賞作

鍵のない夢を見る
辻村深月
147回受賞作

蜩ノ記
葉室麟
146回受賞作

下町ロケット
池井戸潤
145回受賞作

ほかならぬ人へ
白石一文
142回受賞作

悼む人
天童荒太
140回受賞作

吉原手引草
松井今朝子
137回受賞作

対岸の彼女
角田光代
132回受賞作

テレビ・映画などの原作小説

路:吉田修一

台湾新幹線プロジェクトの軌跡を縦糸に、日本人と台湾人のあたたかな心の絆を描いた吉田修一の傑作小説。
NHK土曜ドラマで放映。NHKと台湾のテレビ局・PTS(公共電視台)との共同制作でドラマ化。

カラスの指先:道尾秀介

人生のどん底へ落ち、詐欺を生業としている中年男の武沢とテツ。辛い過去を背負いし5人が一斉時代の勝負に出る。壮絶な騙し合いに目が離せない。映画化作品。

罪の声:塩田武士

昭和最大の未解決事件「グリコ・森永事件」をモチーフにした小説。事件をめぐる二人の男の運命を映し出す。2016年「週刊文春」ミステリーベスト10で国内部門第1位を獲得。第7回山田風太郎賞を受賞したベストセラー。
小栗旬と星野源の出演で映画化され、2020年に公開。

最後の医者は桜を見上げて君を想う:二宮敦人

自分の余命を知った時、あなたならどうしますか?
死を肯定する医者×生に賭ける医者。対立する二人の医者と患者の最後の日々――
衝撃と感動の医療ドラマ!本読み書店員が選ぶ「感動小説」第1位!

七つの会議:池井戸潤

きっかけはパワハラだった。万年係長がエリート課長を社内委員会に訴える。しかし役員会が下したのは、不可解な人事。二人に何かあったのか。この会社には何が起きているのか――。夢は捨てろ。会社のために、魂を売れ。”働くこと”の意味に迫る、傑作クライム・ノベル

株価暴落:池井戸潤

破綻か。救済か。これは、銀行の威信を賭けた闘いだ! 巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の緊急巨額支援要請をめぐり、白水銀行審査部の板東洋史は企画部の二戸哲也と対立する。一方、警視庁の野猿刑事にかかってきたタレコミ電話により、犯人と目された男の父親が、過去に一風堂の強引な出店で自殺に追い込まれていたことが判明する。胸のすく金融エンタテインメント!

下町ロケット:池井戸潤

ドラマ(TBS日曜劇場)で放映された大人気シリーズ。
シリーズでAudible聴き放題対象
下町ロケット ヤタガラス
下町ロケット ゴースト
下町ロケット ガウディ計画

半沢直樹:池井戸潤

大人気テレビシリーズ「半沢直樹」もシリーズでAudible聴き放題対象
半沢直樹2 オレたち花のバブル組
半沢直樹3 ロスジェネの逆襲
半沢直樹4 銀翼のイカロス

ねじまき鳥クロニクル ―第1部 泥棒かささぎ編―:村上春樹

日本語では初となる春樹本のオーディオブック
3部作ともAudible聴き放題対象
ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編
ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編

ビジネスにも役立つ「ビジネス小説・自己啓発小説」

仕事は楽しいかね?:デイル・ドーテン

将来への希望もなく日々仕事に追われる「私」。大雪で足止めされた空港で、一人の老人と出会い、会話を始める。

試すこと、日々変化が必要であること、偶然を見落としていること…
彼との会話で、自分の考え方が間違っていたことに気づいた私。 自分を振り返る私の姿は、仕事に不満を持つあなたと重なるはずです。
続編、2巻3巻も聴き放題対象

夢をかなえるゾウ:水野敬也

お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで。
ダメダメな僕のもとに突然現れた関西弁を話すゾウの神様“ガネーシャ”
累計400万部突破のビジネス自己啓発小説。歴史上の偉人の教えを元に、なるほど納得できる「夢をかなえる方法」を楽しく教えてくれるエンターテイメント自己啓発書。
2~4巻も読み放題対象。それぞれテーマが異なる
2巻:お金と幸せの関係 
3巻:生きる喜びと苦しみ 書評・要約
4巻:死          書評・要約      

賢者の書:喜多川泰

絶望し、前向きな気持ちやモチベーションを失ってしまったとき、自分を励ましてくれたり、生き方を変えようと奮起させてくれる「言葉」との出会いは大切です。
本書には、そんなあなたに「生まれ変わるきっかけ」を与えてくれる1冊になります。

運転者:喜多川泰

なんで俺ばっかり…。

こんな言葉が思わず口から出てしまう、仕事に悩み、自分の人生・生き方に疑問を感じている人に勧めたい。読み終わるころには、報われない人生なんてない!と腹落ちし、心からの「生きる力」「感謝の心」が沸いてくる!

破天荒フェニックス:田中修治

倒産寸前のメガネチェーン店を買収した若きオンデーズ現社長 田中修治さん執筆の自叙伝「オンデーズ再生物語」。

次から次に襲い掛かる「死刑宣告=資金ショート」。いきなりやってきた茶髪の若造社長をよく思わない社員 etc. 次々と襲う絶体絶命のピンチを、破天荒な施策で乗り切り、賛同社員を増やしてく様が、面白い!
特に会社の資金的危機を経験したことのあるビジネスマンは、共感しながら読めること間違いなし!
まさに、失敗と苦悩からの学びが多いビジネス小説です。

長く良い継がれる古典文学・名著(国内)

タイトルを知っていても読んだことがない人が多いのではないでしょうか。Audibleなら隙間時間で教養をUPできます。
ここでは皆さんに興味を持ってもらうために、「文豪ストレイドッグス」に登場する文豪を中心におすすめ本を集めてみました。

人間失格:太宰治

文豪、太宰治の代表作「人間失格」。自分への価値を見いだせない自分、努力より「ラク」を求め、何かに依存(酒、女、たばこ、薬、ギャンブルなど)し、おぼれる自堕落な主人公の大庭葉蔵の自堕落な部分が、自分の弱さと重なり、投影してしまう。
人間の内面をえぐる表現とストーリーにただただ脱帽。

斜陽:太宰治

戦前、華麗なお屋敷暮らしをしていた貴族階級の貴婦人かず子。彼女にとって、本当の戦いは戦後にあった…

そう、それは、斜陽。つまり没落だ。
時代の変わり目、生き方を変えない者は没落すると学ばされる一冊。

こころ:夏目漱石

親友を裏切って恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感、そして焦燥……。人間の内面を描いた名作
小学生時代では良さがわからなかった。しかし、大人になって読んで、本作が太宰治の「人間失格」と文学作品で第1位、2位を争う、読み継がれてきた名作であることがよくわかる。

吾輩は猫である:夏目漱石

日本1位、2位を争う人気の長編文学といえば同作家の「こころ」ですが、知名度で言えば処女作の「吾輩は猫である」の方が有名。
さて、あまりに有名な本ですが、この本の結末、ご存知ですか?知らないなら読んでみよう。最後の結末に、「え~!」となる。

山月記:中島敦

なぜ自分は虎になったのか――。臆病な自尊心と、尊大な羞恥心が、心のうちに潜む虎となり、家族や友人を傷つけ、我を本当の虎にした…
高校の教科書で断片的に学んだだけではこの小説の良さは絶対にわからない。中島敦の文章の美しさは天才。美しい文章で、虎になった李徴の悲痛な叫びが際立つ名著。

李陵:中島敦

中国・前漢の時代、李陵、司馬遷、蘇武の3人が三人の人物が辿ることとなった数奇な人生を描く。史実を扱いながらも、登場人物たちの苦しみ・葛藤が伝わってくる中島敦の傑作。人間性・生き方を考えさせられる。

細雪:谷崎潤一郎

衰退しつつある大阪の名家を舞台に、4姉妹の日常生活の明暗がつづられる。テーマは昭和初期の女性の婚活。四姉妹ともなれば、結婚・結婚生活にも大きな差あり。しかも、名家ともなればいろいろある。四姉妹の中でいちばん美人である三女の雪子の縁談は…

痴人の愛:谷崎潤一郎

15歳の美少女・ナオミを見初めて養うことを決意した会社員の譲治。幼く従順だった少女は肉体的にも成熟。贅沢・わがまま三昧だが、それを上回る魅力が男たちを翻弄する…。
美しいが淫乱・わがままなナオミに翻弄される譲治はまさに「痴人=愚か者」。
若者たちが皆、西洋文化に憧れていた大正時代、女の魔性とそれに跪く男の陶酔を描く。あきれるほどゲスいストーリーにも関わらずも、その世界観に引き込まれてしまう谷崎潤一郎の不朽の名作。

羅生門:芥川龍之介

盗人になろうとする男と、羅生門のなかで一人の老婆。餓死者が続出し、人の心がすさむばかり時代の人の心が描かれる。
授業で読むだけでは良さは分からない。大人になって、文学として通読した時、この小説のすばらしさが改めてわかるはずです。

白痴:坂口安吾

今まさに、死んでしまうかもしれないという戦火の中、この白痴の女を何とか救いたいと心の底から思ったその数時間後、戦火を逃れた直後には、その女を愛情のかけらも感じない「豚そのもの」であり、面倒だと感じてしまう。

今の時代に読んでもかなりセンセーショナルな「表現」と、人間の何とも刹那的かつ二面性のある「心の変化」に強いショックを受けた作品。

桜の森の満開の下:坂口安吾


今でこそ桜は日本人が最も愛する木。しかし江戸時代までは桜の下では人が狂ってしまう恐ろしい木だと認識されていた。怪奇にして、残酷であり。本作も「白痴」同様、人間のダークサイドが衝撃的なストーリーで描かれる。

銀河鉄道の夜:宮沢賢治

あまりに有名だけど、意外と結末を知らない人が多い「銀河鉄道の夜」。
貧しい家庭に育つジョバンニは、不思議なキッカケで、夜空をかける「銀河鉄道」に出会い、乗り込み、生について考えさせられる不思議な体験をします。素敵な体験もあるけど、結末は…結構悲しい。美しい、そして、切ない。

ドグラマグラ:夢野久作

時計の音で目を覚ました「私」。いるのは精神病棟。自分の過去はおろか、名前すら思い出せない…
どうやら、私は、ある殺人事件に関わっているらしい…

難解、頭がおかしくなるとも言われる不思議な長編ミステリー。「夢Q」という愛称で今でも読者を離さない夢野久作の「日本三大奇書」とも言われる奇怪な小説、独特の空気感を音声で楽しもう。

檸檬:梶井基次郎

学校の教科書でも習った「檸檬」。大人になって、人生経験を積んでもう一度読んでみよう。
31歳という若さで亡くなった、梶井基次郎の不屈の名作。その他作品からも、人間の苦悩、不安、焦燥がひしひしと伝わる

破戒:島崎藤村

封建的身分差別が残る明治時代。主人公は、えたという身分で生まれた差別部落出身者。しかし、現在は、父の戒めを守り、素性を暮らして教師として生きている青年。被差別部落の解放を訴える運動家を尊敬・感化し生きているが、彼の素性を疑うものが現れ、穏やかな暮らしが崩壊していく…
日本の悪しき歴史、不都合な真実を知るためにも読んでおきたい。
2022年7月映画公開公開

蟹工船:小林多喜二

北洋オホーツクで蟹を獲り缶詰に加工する工場船「博光丸」。貧しい労働者たちが、不衛生な環境、長時間労働を強制の元、働かされた現実を描いたプロレタリア文学。

プロレタリア文学とは「1920年代から1930年代前半にかけて流行した文学で、虐げられた労働者の直面する厳しい現実を描いた作品」のこと。
現代社会で問題となるお金持ちと貧乏人の二極化。しかし、軍閥支配の進む昭和初期は、貧乏人は人としてすらあったのだ。日本の黒歴史を文学で。

長く良い継がれる古典文学・名著(国内)

華氏451度:レイ・ブラッドベリ

権力者によって本が燃やされるディストピアを描いた名著中の名著。

本を読まなくなることで、奪われる人間の思考。効率化の果てに人々が自発的に思考能力を放棄してしまうなど、権力者が益々全体主義を推し進めやすい環境が揃っていく…
「人間にとって本とは何か?」「思考や記憶のかけがえなさとは?」深く考えさせられる、絶対に読むべき1冊。

星の王子さま:サンテグジュペリ

サンテグジュペリの大人気本「星の王子さま」
タイトルは知っている、イラストを見てもわかる。しかし、内容は知らないという人は結構多いのではないでしょうか。

読んだことがなければ、絶対に読んだ方がいい、素敵なストーリー。
いわゆる「不思議ちゃん」な、王子様のお話なのですが、ストーリーの内容を、一歩引いて俯瞰的に見つめてみるととても哲学的であり、道徳的!

変身:カフカ

主人公グレゴールはある日ベッドで目を覚ますと自分の姿が毒虫に…
たちまち崩壊していく家族との関係…

毒虫というのは「変わり果てた一個人の象徴」。受け入れないほどに変わり果てた家族を、受け入れ、愛し続けることができるのか?という厳しい現実を見せる、海外文学最高傑作。
現代社会の痴呆・介護問題などを照らし合わせると、全く他人事ではない。人間・家族・愛について深く考えさせられる。

罪と罰:ドルとエフスキー

頭脳明晰ながら貧さから大学を中退し、極貧生活を続ける主人公 ラスコーリニコフ。街で有名な金貸しの老婆を殺害、その罪の意識は恐怖にさいなまれていく…
追い詰められる青年の「苦悩・悶絶」がずっしりと人の心を打つ。

一九八四年:ジョージ オーウェル

人々は思考警察の監視下にあり、行動のみならず、思考までもが常に監視されるおぞましいディストピア世界を描いた、ジョージ・オーウェルの名著。
事実がメディアにより書き換えられ、記憶・情報・思考が統制され、監視される世界、考えない情報に踊らされる人々の姿は現代に重なる。

動物農場:ジョージ オーウェル

タイトルからは想像できない、権力者と奴隷的一般人の権力構造社会を痛烈に皮肉った作品。ロシア革命、および、共産主義者、ことにスターリン独裁体制下のソビエト連邦のやり口「ソビエト的ファシズム」に対する風刺作品であるとともに、支配される側の平民の愚かさをも描き出す!

レ・ミゼラブル:ヴィクトル・ユゴー

たった1本のパンを盗んだために19年もの間、牢獄で暮らすことになってしまった男 ジャン・バルジャン。彼に温かい手を差し伸べてくれた司教に感銘し、ジャンは「人の道に背くようなことはしないこと。善良な市民として生きてくこと」を誓い生きていくが…

ああ、無常。世は無常です…

車輪の下:ヘルマン・ヘッセ

一人の友との出会いから始まる没落人生。落ちぶれ、挫折し、最後には…
救いようのない話が、現代でも読み継がれるのはなぜなのか?
それは、現代の多くが、ハンスに自分を重ねて、共感してしまうからに違いありません。

クリスマスキャロル:ディケンズ

クリスマスに関する本で最も有名なディケンズの世界的名著
初老の商人スクルージは冷酷無慈悲な人間嫌いな守銭奴。一銭にもならないどころか時間を無駄にし散財するクリスマスを祝うことなど愚劣だ!と本気で思って生きている老人が、クリスマス前夜に起こった不思議な出来事で、生き方を転換する。
一般的に、絵本、児童書として読まれていますが、大人が読むべき本です!クリスマス🎄という日の、意味、意義を考えて読もう。そして、幸せな生き方をしよう!