荒れるグローバルマーケット。
マーケットが昨今益々大きく揺れる理由は金融取引システムが高度化し、「お金」で「お金」を買う市場、デリバティブが拡大しているからです。

「国家」と言えど、その例外ではありません。時々刻々と変化する国家の破綻リスクをどのようにしてwatchすればいいでしょうか?

CDS=(Credit default swap、クレジット・デフォルト・スワップ)とは

CDSとは簡単に言えば、債権の保険。破綻=デフォルトされたら大変なので、債券に保険を掛けるというものです。

リーマンショック以前に、世界的投資家ウォーレン・バフェットは、CDSのことを「時限爆弾 time bomb」「金融大量破壊兵器 financial weapons of mass destruction」と呼んだことは有名です。

CDSの売り手は企業のデフォルトリスクが高まるにつれ用意しておかなければならない証拠金が高騰。その資金を信託会社に山積みするために大量の現金を必要とすることが、自社保有の金融商品などを健全なものまで含めて投げ売りしなければならないといった具合に、負の連鎖を引き起こしました。

国家破綻のリスクが高くなった!というときに、国債の金利が上昇しますが、それよりも端的に破綻リスクの高まりを表すといわれるのが「国債CDS」です。

下記は昨年、為替が大暴落したロシアのCDSチャートです。急激に上昇している部分がありますね。

cds_russia20160115

各国のCDSチャート(bloombergより)

各国の国債金利10年物のチャートと国債CDSチャートのリンクを表にまとめました。

国         国債10年物金利   国債CDSチャート   コメント     
日本  日本国債  日本国債CDS
アメリカ  米国債  米国債CDS
ドイツ  ドイツ国債  ドイツ国債CDS
イギリス  イギリス国債  イギリス国債CDS
フランス  フランス国債  フランス国債CDS
イタリア  イタリア国債  イタリア国債CDS 欧州危機時、急騰
スペイン  スペイン国債  スペイン国債CDS 欧州危機時、急騰
ポルトガル  ポルトガル国債  ポルトガル国債CDS 欧州危機時に急騰
ギリシャ  ギリシャ国債  ギリシャ国債CDS 欧州危機時に急騰!!
中国  中国国債  中国国債CDS これからどうなる?
韓国  韓国国債  韓国国債CDS
ロシア  ロシア国債  ロシア国債CDS 2015年急騰

通貨のボラティリティもチェックしておこう

なお、国債金利の危険水域は7%
欧州危機ではギリシャをはじめ南ヨーロッパの国が、危険水域を超え、市場が荒れました。

CDSスプレッドは、保証料率4%(400bp)が危険、保証料率2%(200bp)が要注意です。

国債金利もCDSスプレッドも一旦上昇し始めると加速がつくので十分注意が必要です。

日本の国家破綻リスクは?

国家の借金(債務残高)がGDPの233.8%にもなる日本。その率は先進国でダントツの1位です(下図)。

かつて、中原圭介氏は2011年の著作「2013年 大暴落後の日本経済」で、ヘッジファンドの日本攻撃戦略シナリオを以下のように描いています。

狙いは「日本国債の売り崩し」
9割以上が国内投資家である日本国債をヘッジファンドが売り崩すことなどムリそうに見えます。しかし、「流動性のにくい日本国債のCDSを購入し、保証料を釣り上げる→日本国債の先物売り」という戦略で日本国債への不安を煽れば、日本国債現物保有者のマインドが変わり、日本国債の売却に加速がつくと説明されています。2011~12年に起こったギリシャ・スペイン・イタリア等CDSの上昇とユーロドル相場をを見れば十分納得が行く話です。

債務残高の国際比較(対GDP比)

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