【書評/要約】満月珈琲店の星詠み(望月麻衣 著)(★4) 「満月」「水星の逆行」などに興味のある方にすすめたい小説

満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。
優しい猫の店主が、極上のコーヒーとスイーツ、そして「星詠み」で疲れた人々をおもてなししてくれるという、ストーリー。

満月、水星の逆行などに興味のある方、そして、カフェ好き、コーヒー好き の方にお勧めしたい小説です。

本小説を読むに当たっては、
・満月・新月
・惑星と神と司るテーマ
・惑星の巡行と逆行
について知っている方が面白く読めます。

今回は、望月麻衣さんの小説「満月珈琲店の星詠み」をより面白く読むために知っているといい月や惑星にまつわることをまとめて紹介します。

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満月珈琲店の星詠み:あらすじ・感想

【書評/要約】満月珈琲店の星詠み(望月麻衣 著):あらすじ

満月の夜にだけ現れる満月珈琲店では、猫のマスターと店員が、極上のスイーツやフードとドリンクで客をもてなす。スランプ中のシナリオ・ライター、不倫未遂のディレクター、恋するIT起業家…マスターは訪問客の星の動きを「詠む」。悩める人々を星はどう導くか。美しいイラストにインスパイアされた書き下ろし小説。
―――「満月珈琲店の星詠みより」

人生には、挫折、失恋、仕事のスランプなど、「人生の壁」が存在します。
そんな、人生の壁にぶち当たった悩み多き人の前に、突然、現れるのが満月珈琲店

猫の店主が、極上のコーヒーとスイーツで心をいやすと同時に、「星詠み」で人生の壁を打破するヒントを与えてくれるというお話です。

星読みとは「西洋占星術」のこと

本書に出てくる「星読み」とは、西洋占星術のこと。

西洋占星術の起源は、紀元前二千年のバビロニアなのだとか。今より約四千年も前に生まれ、ブラッシュアップされて現在に至ります。

なんだ、占いか…と思われた方もいるかもしれませんが、占星術は「統計学」
確率統計的に、「星(惑星)の位置がこのあたりに来ると、●●が起こりやすい」ということを、統計的にまとめたもので、サイクル論とも言えます。

人生の場合は、こういう星回りになると、●●というトラブルが起こりやすいということを、確率論的に教えてもらえます。統計的に、トラブルが起こりやすいと知っていれば、注意をすることもできます。

古臭いものだと感じるかもしれませんが、四千年前の人間も現代の人間も、知識の量に差はあっても、創造性や思考力に差があったわけではありません。人間の知識は凄いものなんです。知識を結集することで、現代に於いては、人は宇宙にも行けます。
当時の人たちは宇宙にも行けるだろう知識を持ち、そのすべてを『占星術』に注ぎこんだのです。それは、『占い』ではなく、学問――『科学』でした。占星術は、人体を宇宙に運ぶことはできませんが宇宙の知恵を借りて、過去も未来も見通せる羅針盤なんです。

いかがですか。少し、占星術に興味が持てたでしょうか?

満月・新月の動きと人と相場

【書評/要約】満月珈琲店の星詠み(望月麻衣 著):感想

当ブログは、お金に関する話題が多いですが、相場を見るに当たって、「注意を喚起する」という観点から、満月・新月、そして、惑星の動きから相場を予測する「金融占星術」を確認したりします。

月は人の心身に影響を与える

月は約29.5日の周期で満ち欠けを繰り返しており、太陽と月の位置によって、地球からみた時の形が変わります。
ぴったり1か月というわけではないので、少しずつ、満月・新月の「日」はカレンダー的にずれていきます。

女性の整理を「月のもの」といったり、「満月の夜は狼男に豹変」といった話があったりで、月と人の体や人の心理に影響に与えるものがあります。
個人的には、月の引力は地球に対して海面を数メートル上昇させる力を持っているわけですから、人を含む動植物全般に何らかの影響があっても全く不思議ではないと思っています。

ちなみに月は「ルナ」と言いますが、「ルナティック」は「狂気」という意味です。人は古来より、月に不思議な力を感じていたのでしょうね。

満月・新月カレンダーを意識してみよう

満月・新月カレンダーは以下で紹介しています。少し、意識してみると面白いですよ。

月の満ち欠けも投資タイミングをみる一つの指標。一見、非科学的にも思えますが、億を稼いでいる個人投資家・プロのディーラーでも「星」を意識し投資を行う人がたくさんいます。

天体関連アノマリーの内、月に関するアノマリーで有名なのは「満月・新月の日前後で、相場が変化(逆転、あるいは、加速)しやすい」というもの。月の動きもサイクル。意識してみて損はないと思います。

惑星の動きと金融相場

【書評/要約】満月珈琲店の星詠み(望月麻衣 著):惑星の動きと金融相場

「惑う星」と書いて、「惑星」。人を惑わすんです。

「満月珈琲店の星詠み」の話の中でも登場しますが、惑星には、惑星が他の惑星と同じ方向に運動している「巡行期」と、動きが逆行して見える「逆行期」があり、逆行期間は、その惑星が司るテーマに基づきいたトラブルに見舞われやすいとされています。

惑星と神:関係の深いテーマ

本書でも惑星の名前と神々の名前が登場しますが、惑星の名前は、ローマ神話の神が由来になっており、それぞれの神はその神が司るテーマがあります。

わかりやすい例を挙げると、惑星は「金星」は、英語読みでビーナス。「愛と美」を司ります。つまり、金星の逆行期は、愛と美に関するトラブルが大きくなるというわけです。

惑星ギリシャ神話の神テーマ
太陽アポロン生命と活力の源泉。質問者の精神を支配し、基本的性格を決定する
アルテミス
光明の神
感性や感情を支配
水星
Mercury
ヘルメス
商人や旅人の守護神
知性を司る惑星。思考力、知覚力、学習能力、言語能力、コミュニケーションなどの精神的能力を支配
金星
Venus
アフロディーテ
美の女神
愛と美の司神。ロマンスやレジャーなどの愛情生活や社交生活を司る異性を惹きつける魅力、人生の一切の喜びと快楽の源泉
火星
Mars
アレス
戦い(戦争)の神
勇気、闘志、情熱、活動力、肉体的エネルギーを司る惑星。一方で、事故、負傷、戦争、暴力なども司る
木星
Jupiter
ゼウス
全知全能の神
成功、発展、拡大、保存を司る惑星。精神的、物質的保護と恩恵を授ける。大吉星
土星
Saturn
クロノス
土と農耕の神
定着、制限、束縛、困難、不運を司る惑星。長期の忍耐と努力を必要とする試練を置く
天王星
Uranus
ウラノス
天空の神
革新、革命、飛躍、自由、流行、技術、進歩、犯行、電気
海王星
Neptune
ポセイドン
海の神
あいまい。不明瞭。神秘的。欺瞞。直感。幻想。嘘。病気。失望。芸術。
冥王星
Pluto
プルート
冥界の神
根底からの変化。変容。生と死。極限。強制力。カリスマ性。破壊。

惑星の逆行の中でも、トラブルが起きやすいと言われるのが「水星の逆行」

惑星の逆行期間は以下の記事にまとめているので、是非、ご確認を。

この中でも、特に、トラブルが起きやすいと言われるのが水星の逆行です。
水星の逆行については、以下の記事で詳細解説しています。

ちなみに、金融市場を占う金融占星術的には、通常、1年の水星の逆行期は3回ですが、今年2022年は4回!しかも、もう一回は12月(年末年始)です。

しかも、逆行期の相場の戸惑いは結構当たる… 2022年12月の年末、或いは、2023年年始も株式をはじめとする様々な相場が荒れそうな気配あり、不安です…

最後に

今回は、望月麻衣さんの「満月珈琲店の星詠み」を紹介しました。
占星術に興味のある方だけでなく、喫茶店やコーヒーがお好きな方にもおすすめしたい。本を持ってカフェに出かけてみませんか?