【書評/要約】意識しない力(小林弘幸 著)(★4) 「いい結果」を出したければ 無意識を味方につけよ!意識まみれからの脱却が、幸せ・成功の鍵

いざ本番!意識した途端、ぎこちなくなり、うまく対処できなくなった…
と言う経験は、どなたもお持ちではないでしょうか。意識でぎこちなくなる代表が「笑顔」です。

呼吸をはじめ、私たちの行動の9割は無意識です。無意識では、人は自然体です。自然体では心も体もストレスなく、スムーズに事が運びます。

もし、「無意識の力を引き出すコツ」を活かして、頭で考えずとも、まるで自動化されたように体が動けば、仕事もラクになるし、成功確率も高まります。

どうしたら自分の中に眠る「無意識の力」を引き出し、「人生の武器」にできるのか―

今回は、小林弘幸さんの本『意識しない力』からの、無意識の引き出し方を学びます。

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一流の人はみな、「無意識」を味方につけている

【書評/要約】意識しない力(小林弘幸 著):無意識を活かす

私たちの日々の行動は、一日中、自分の意識的に行動しているように見えて、実はかなりの部分が無意識です。例えば、呼吸、腸の活動を意識していますか?

この「無意識の力」は誰でも潜在的に持っています。しかし、「無意識の力をうまく引き出せているか」で人生には差が生じます。

ハイパフォーマンスの源、「無意識」とは何か

スポーツでいい演技ができるときは、いちいち頭で意識したり考えたりしなくとも、勝手に体が動くときです。即判断して動くことが求められるスポーツでは、「意識すること」は乱れや迷いを生む最大の要因です。アスリートが、日々、練習に励むのも、意識しなくとも自然に理想的な動きができるようにするためです。

スポーツに限ったことでなく、仕事・日常生活でも、何も考えずに自然体で動けるとき、事はスムーズに進んでいます。

人を乱れさせる最大の原因「他人への意識」

人を乱れさせる最大の原因は、「他人への意識」です。人の目を意識する、自分をよく見せようとする、他人にマイナスの感情を抱く など、これらを意識した途端、人は心身を乱されます。失敗やスランプの裏にはいつも、「他人への意識」が隠れているのです。

他人は「自分の思い通りにはならない存在」です。これをコントロールしようとするから、うまくいかないのです。

「ゾーン」は究極の無意識状態

「ゾーン」は、まさに、「無意識の力が最大限に引き出された状態」です。

「究極の集中(交感神経)」と「究極のリラックス(交感神経)」が絶妙にバランスされた状態では、人は、絶大なパフォーマンスを発揮します。一流と言われる人たちは、「ゾーンに入るコツ=無意識の引き出し方のコツ」を知っています。

無意識は結構正しい

「無意識」はいつも、正しい答えを知っていると言われます。それは、無意識には、これまで何十年と生きてきた中で体験してきた「成功パターン」や「失敗パターン」が〝経験知〟として刷り込まれているからです。

うまく頭で整理できなくても、無意識はこれまでの経験則から「これはうまくいくパターンだ」「これを選んだらダメだ」といったことが「なんとなく」わかっています。その「なんとなくわかっている経験知」が、直感や予感となるのです。

悩んだり迷ったりして進むべき道がわからなくなったときは、 理屈や他人の意見で判断するよりも、自分の中の内なる声に従い、「なんとなく」を信じてみましょう。

この無意識を味方につけ、この「自動成功システム」をしっかりと稼働させている人は、着実にステップアップをして目標に近づき、望む成功を手に入れやすくなります。だからこそ、「無意識の力を引き出し方」を知る必要があるのです。

「意識に縛られた生活」を続けるとどうなるか

【書評/要約】意識しない力(小林弘幸 著):意識に縛られた生活の弊害

無意識の力を発揮するには「心身の健康」が必須です。小さなストレスだからといって油断をして放置してはいけません。

交感神経と副交感神経のバランスが大事

ゾーンに入るためには、交感神経と副交感神経のバランスが大事ですが、2つの神経は次のような機能を担っています。

交感神経・車にたとえればアクセルの働きをしている神経
・心と体がアグレッシブな方向へシフト
・心拍数や血圧が上がり、呼吸が速くなり、血管が収縮する
副交感神経・車ならブレーキの働きをしている神経
・リラックスした態
・心拍数や血圧が下がり、呼吸はゆっくりになり、血管は適度に拡張する

どちらも大事ですが、目の前の物事に振り回され、意識に縛られた生活を送っていると、自律神経が「交感神経一辺倒」になってしまいます。

究極の無意識の力を引き出す「深い呼吸」

交感神経一辺倒な状態を防く究極の健康法は、「ゆっくりとした呼吸」です。呼吸は、自律神経をコントロールできるもっとも手軽で確実な方法です。以下のような好循環を生みます。

ゆったりとした深い呼吸⇒酸素供給が多くなる⇒血管が開き血流がよくなる⇒筋肉が弛緩してリラックス⇒自分の中の「無意識」に目が行きやすくなる

呼吸を意識する「瞑想」を取り入れるエリートが多いのも、これが理由です。

意識に縛られた生活は、あらゆる病の元

逆に、毎日意識に縛られた生活をしているとどうなるか?

意識に縛られた生活⇒ストレスがたまる⇒呼吸が浅くなる⇒自律神経バランスが乱れる⇒血流が悪化する⇒細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなる⇒体の各器官の働きが不調になっていく⇒不調・病気

身体の末梢の血流量は、ちょっと呼吸を止めただけでも滞ります。ほんの一瞬で体の健康状態を一変させて影響力があります。酸素・栄養が十分でない状態が、身体にも脳にもよくないことは明らかです。人が患う不調・病気の大半も「血流の悪さ」から来る といっても過言はありません。

【実践!】無意識の力を呼び起こすコツ・アクション

【書評/要約】意識しない力(小林弘幸 著):無意識の力を呼び起こすコツ

本書では、無意識の力を呼び起こす4つのコツと、21のアクションが紹介されています。以下は、これらを私なりにまとめ直したものです。大事なのは継続です。

❶心を乱すものを遠ざける・1日5分、スマホから離れる
・SNSに振り回されない
・人間関係は、ヘンに画策しない
・いつも「謙虚」を心がける
・怒りなどのマイナス感情があるときは行動しない
・「コーピング」で視点を大きく変えてみる
❷ぼんやりと「自分」と向き合う時間を持つ・ゆっくり呼吸、ゆっくり歩く、空を見上げる
・瞑想・散歩・ヨガをする
・「無心になれる単純な手作業」に没頭する
・「3行日記」をつける
・自然の声に耳を澄ましてみる
❸「無意識にできる」まで鍛える・カタから入り、「千本ノック」方式でひたすら鍛錬
・準備を徹底する
❹徹底的に自動化する・マイルールを作る、ルーティーンを作る
・1日に1回、何かを片づける(「探す」を減らす)

以下、補足します。

自分を乱すものに関わらない

些細なことで、心身を狂わさないことはとても大事です。自分を乱したり迷わせたりするようなことは、「見ざる・言わざる・聞かざる」の精神で距離をおく。余計なSNSは見ない・書かないはその一つです。これだけで、ストレスやプレッシャーから解放されます。

また、ストレスは人の心身を乱す最大の敵です。しかし、人は日常生活の中で自らストレスを増やす行為をしています。それが、「選ぶ」「探す」です。人は、選択・判断のたびに心はかき乱され、〇〇が見つからない!といっては焦ります。

スティーブジョブズさんが、「服を選ぶ決断」をしないために、毎日同じような服装をしていたのは有名です。また、イチローさんは、現役時代、修行僧のように「ルーティーン」にこだわった生活をされていましたが、どうでもいいことはすべて自動化(意識的に行わなくてはいけないことを削減)して、大事な時に大きな力を出せるようにするためです。

ぼんやりと「自分」と向き合う時間を持つ

何も考えずにぼんやりする時間は、無意識を目覚めさせるために必要不可欠です。

「ぼんやりモード」に移行したとき、脳内のさまざまな領域が活発化します。この時、働いているのがデフォルトモード・ネットワークで、これを稼働させるために脳内で消費されるエネルギー量は、意識的な作業をしているときの 15 倍 にも上ることが明らかにされています。それほど、脳にとっては、〝ぼんやり中の下準備〟が重要なのだということです。

人はぼんやりしているとき、〝自分はいまのままでいいのだろうか〟〝自分の将来のために、いまやるべきことは何なのか〟等、自分自身についていろいろと考えます。これは、デフォルトモード・ネットワークに入ったのを機に、自分の中の無意識や潜在意識の領域に光を当てて問いかけているようなものです。

呼吸瞑想のすすめ

深呼吸・瞑想で精神を鎮めると、デフォルトモード・ネットワークが刺激され、 思考力・記憶力・ひらめき力 など、脳のさまざまな働きが向上します。細かいルールや決まりに従わなくても、ただ心身を落ち着かせてぼんやりしているだけでも十分。忙しい方にとっては、そんな時間が無駄!と感じられるかもしれませんが、あえて時間を取って「意識の縛り」から離れることが、あなたの無意識の力を強化します。

空を見ながら、「コーピング」で視点を大きく変えてみるのもベターです。コーピングを身につけていると、「そうか、こう考えればよかったのか」「そっか、この手があったんだ」といった解決策が得られやすく、目の前の悩みやストレスを吹っ切りやすくなります。

「日記」のすすめ

「日記」は、手書きで自律神経のバランスが整えられるだけでなく、自分の考え方や行動を客観的に捉える習慣が身につきます。

3行日記で、「今日いちばん失敗したこと」「今日いちばん感動したこと」「明日の目標」をそれぞれ1行でまとめる習慣はおすすめ。その日1日の出来事をぼんやりと振り返ることになり、デフォルトモード・ネットワークが効果的に刺激されます。慣れてくると「自分の中の無意識」と対話する時間になります。

「無意識にできる」まで鍛える

意識をしなくとも勝手に体が動くような状態作ると、身体鍛錬を窓口として無意識の扉が開かれて、力が引き出されやすくします。

ここまで「意識」を悪者扱いしてきましたが、「意識すること」自体が悪いわけではありません。何かの新しい物事を学んだり、何かのコツや技術をつかんで上達させたりする際には、体の動きなどの「かたち」や「型」をしっかり〝意識をして〟取り組む必要があります。

大事なのは、最初は意識して行なっていたことを、意識しなくても行なえるレベルに持っていくことです。意識の割合を減らし、無意識の割合を増やすことが大事です。

また、準備をやり抜くことは、無意識の力を引き出し、成功を引き寄せるための基本です。一流選手・エリートが準備に余念がありません。この理由も、準備が中途半端だと、つまらないことに心乱されて、パフォーマンスを低下させることを知っているからです。

徹底的に自動化する

日々つまらないことやどうでもいいことを意識して振り回されるのを避けるには、これらを考えずに自動で動けるようにルーティーン化することです。

その代表が「片付け」です。片づけは無意識を磨く道 に通じています。1日1回、何かを片づけたり整理したりするのを習慣するのがベターです。この片づけの積み重ねが、無意識を大きく育てます。

集中力がそがれることも回避できるし、探し物がなくなり、焦りも、時間の無駄もなくせていいことだらけです。

最後に

今回は、小林弘幸さんの本『意識しない力』からの学びを紹介しました。

無意識は正しい。これらの「どうしたらいいのか」の答えは、「いつも自分の無意識の中にある」―

意識にまみれた生活になっていては、無意識の力は活かせません。本書で紹介されていた「無意識を引き出すコツ」を意識して、幸せを追求していきたいと思います。