歴史トレンドと経済のサイクルから今後の投資戦略を予測する菅下清廣さんのトレンド分析の1つに「国家トレンドを算命学で分析する」というものがあります。

「経済の千里眼」とも呼ばれる経済評論家 菅下清廣さんの2013~2014年の著書「新しいお金の流れに乗りなさい」「一生困らない「未来予測の技術」」を通じて学んだ考え方ですが、グローバル経済の大きなトレンドを見る点で参考にしている考え方です。

算命学は誕生日を元に運命を占う占星術であるためまやかしのように感じるかもしれませんが、過去データを基にした統計学なので、バカにできません。

国家の栄枯盛衰(経済サイクル)は自分の人生にも大きな影響を与えます。資産形成(投資)やご自身の人生の生き方を考えるうえでも役立ちます。

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算命学の基本:国家50年サイクル

算命学(さんめいがく)は、中国に発祥した干支暦をもとに運命を占う占術です。陰陽道をベースとした運命学で、特に国家を占うための特別の占術というわけではありません。これを「国」に当てはめ考えることで、国家の力・トレンドを予測します。

算命学では、国家の命運を占うに当たって「5つの時代 × 10年=50年」を1つのサイクルとして、国家のトレンドを予測します。このとき、国のサイクルの起点となるのは「憲法制定年」です。

算命学:国家50年サイクル

動乱期  :国に様々な価値観が溢れ、貧富の差が拡大する時代
教育期  :人材育成に力が入る時代。新旧の価値観が衝突する鬼門通過現象が起こる
経済確立期:有能なリーダーが現れ、国がまとまり、経済的基盤が整う時代
庶民台頭期:国が平和になり、民衆の文化が花開く時代
権力期  :政治家や官僚など支配層が民衆を押し付け、国力が衰退する時代

日本を算命学で占う

日本を算命学で占う

日本の国家サイクルの出発点は、「日本国憲法」が施行された1947年。
1周目の「動乱期」は、戦後からの復興、現在の2周目の「動乱期」は、バブル崩壊からの失われた20年。まさに、動乱期からのスタートです。現在、2022年は、経済確立期の6年目にあたります。

日本の50年国家サイクルと主な出来事

上記サイクルにおける50年国家サイクルと主な出来事をまとめたのが以下の表です。
次節に掲載した株価の動きと共に確認すると、より理解が進みます。

期間主な出来事
1周目
動乱期1947年~戦後間もない占領下。まさに動乱の中からの復興。
教育期1947年~戦後の時代が終了し、1964年開催の東京五輪に向け、著しい復興を遂げた期間。
いざなぎ景気スタート(1965年11月∼1970年7月の57カ月間)
鬼門は安保闘争(1959年~1960年)
経済確立期1967年~第二次高度経済期でバブル景気がスタート。
大阪万博。日本列島改造論
庶民台頭期1977年~民間・庶民のパワーが強くなった期間。
電電公社がNTTに、日本専売公社がJTに。
東京ディズニーランド、ファミコン、おしん、ナウシカ、キン肉マン、ドラゴンボールなど今でも知られるテレビ・アニメ番組がヒット
権力期1987年~1991年バブル崩壊。
1989年の年末、最高値(終値ベース)38,915円87銭。20年以上のデフレに突入。
リクルート事件、地下鉄サリン事件、阪神大震災。
1993年、選挙で自由民主党、日本社会党が敗北し、自民党55年体制が崩壊。
非自民非共産の細川護熙内閣成立。
2周目
動乱期1997年~デフレが継続。
2001年 米国同時多発テロ事件の影響を受け、さらに、株価は低迷し、8000円台へ。
8000円を割り込んだのは20年ぶり。りそな銀行に公的資金投入
教育期2007年~2007年サブプライムローン問題、2008年リーマンショックの煽りを受け、日本も更に不景気が延長。
鬼門は2011年3月11日発生の東日本大震災
2009年3月10日、日経平均がバブル崩壊後の最安値7054円98銭をつける
その後、2012年 アベノミクス相場で株価は上昇へ
経済確立期2017年~アベノミクス相場で株価は大きく上昇。
2020年3月、コロナショックが起こるも、株価は一時3万円以上に上昇。
庶民台頭期2027年~
権力期2037年~

上記の国家サイクルから見ると、新旧の価値観が衝突する鬼門通過(東日本大震災)、アベノミクス相場は上がるべきして上がったとみることもできます。
また、経済確立期は2026年まで続くので、27,000円台で低迷を見せる日経平均ですが、しばらくは、「ショック」と名がつくような大きな下落・暴落は発生しないのかもしれません(個人的な希望的観測ですが)。

日経平均、長期推移

経済・相場との関連をより分かりやすくするために、以下に長期チャートを掲載します。

日経平均、長期推移

参照:IG証券

ピークは庶民台頭期

著書「新しいお金の流れに乗りなさい」によると、経済のピークは庶民台頭期にやってきます。前回のサイクルでは、「平成の黄金のバブル期」は庶民台頭期でした。
今年2022年は経済確立期で、庶民台頭期入りするまででも後4年あります。

50年という長期サイクルの中には、もっと時間軸の短いサイクルがあるため、株価は上下動を繰り返しますが、算命学をベースに考える(人生の時間軸で考える)なら、日本の国家トレンド=景気トレンドはまだ上向きにあると予測できます。

算命学は日本だけでなく、他の国でも当てはまります。グローバル経済のなかで重要な現在の覇権国「米国」、そして、次の覇権を狙っている「中国」の2国についても、見ておくと、投資判断にも役立つと言えます。

最後に

今回は、歴史トレンドと経済のサイクルから今後の投資戦略を予測する「算命学」による国家サイクルの読み方を紹介しました。

国家のサイクルは、人の人生にも少なくない影響を与えます。当然、不景気や動乱の時期が来れば、「生きにくい社会」となっている可能性が容易に想像がつきます。ちなみに、日本国家の3周目は2047年から始まります。

資本主義は誤解を恐れずに言えば、「お金がなんぼ」「勝ち負け」の世界です。どんな時代がこようが幸せに生きるために、なるべく早く「資産形成」や「読書」で自己を高めてくことが大切と言えるのではないでしょうか。

以下では、それらに情報を紹介しています。

なお、読書については、マネー本・投資本はもちろんですが、栄枯盛衰、世の無常に学んでおくことも価値があります。鴨 長明の「」は日本人なら読んでおくべきでしょう。

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