経済学って難しい、自分には遠い存在、ものと思っていませんか?

テレビ番組でもおなじみの門倉貴史さんがなんとなく堅苦しく感じてしまう経済学統計学を身近なものに考えられるように、ビジネスから恋愛まで、様々な生活シーンに関係する理論や法則を紹介した一冊です。

今回は、本書「オトナの経済学」から、人にしゃべりたくなるプラスαの教養(トピック)のいくつかを紹介します。

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今トイレを使っている人は何人?

いきなり唐突な問題に驚かれたかもしれません。しかし、こんな問題も「フェルミ推定」を用いると統計的に推定することができます。

フェルミ推定は、一見予想もつかないような数字を、論理的思考能力を頼りに概算する方法です。日常的な体験や経験を身近な数字をいかに活用できるかがポイントとなる推定法です。

では、「今、この瞬間、トイレを使っている人は何人いるか?」

トイレの使用時間は3分/回、1日3回、合計9分で、これをザクっと10分/日をトイレで過ごすとします。この場合、1日のうち、トイレにいる確率は、10分÷60÷24時間=0.7%です。
さらに、世界人口は約70億人とすると以下の解が導かれます

70億人×0.7=4900万人

こんな風に計算できるようになると、かなり、頭がいい人になれます(笑)

トイレットペーパー、シングル・ダブルどっちが得?

本書では触れられていませんが、トイレットペーパーのシングルとダブル、どっちがどのぐらい得かご存知ですか?
購入費用、および、ストックコストがともにいい、コスパ最強のトイレットペーパーも紹介してるので、ご参考に。

マイナス金利の導入で得をするのは誰か?

マイナス金利の導入で得をするのは誰か?

マイナス金利が導入された場合は、民間銀行は日銀にそのままお金を預けておくと金利という名の手数料を取られてしまうことになります。そのため、銀行は、損失を避けるため、とりあえず余分なお金は国債を買おうという動きとなります。
すると、国債の需要が供給を上回り、国債の価格は上昇するという動きが起きます。

三菱UFJモルガンスタンレー銀行の調査が、年0.1%のマイナス金利の導入での損得をシミュレーションした結果、最も得するのは政府。最も損するのは「銀行」です。

マイナス金利で得/損するのは誰か

政府  :国債を発行する政府は1.2兆円の得
銀行  :最も損をする。損失は0.7兆円
民間企業:設備投の金利負担が減るので0.2兆円の得
家計  :預金金利の低下と住宅ローンの低下が相殺され損得勘定はゼロ

男性にまつわる身近な経済学

男性にまつわる身近な経済学

男性下着が売れると景気が良くなるのはなぜか?

男性の下着は景気が悪くなると他の商品より消費が落ち込みやすい。つまり、最も消費が後回しとなりやすい傾向があります。

景気が上向いてくると、やっと、着古した下着を買い替えようというニーズが起こり、需要がUPするというわけです。

男性は夏に事故に遭いやすいのはなぜか?

夏のシーズンに限って、自動車事故に遭遇する確率が男女で異なります。
理由は、露出の高い服装をした女性に運転中、目を奪われて、事故を起こすケースが増えるから。嘘のような笑い話ですが、男性の皆さんはご注意を。

振り込め詐欺はなぜ成功する?

振り込め詐欺はなぜ成功する?

撲滅が必要な「振り込め詐欺」。しかし、なぜ、私たちは振り込め詐欺に騙されてしまうのでしょうか?

ここに関わってくるのが「カクテルパーティー効果」。多くの音の中から、自分が必要としている情報や重要な情報を無意識に選択することができる脳の働きのことです。

私たちの脳は、受け取ったすべての情報を平等に知覚しているのではなく、情報の取捨選択を行っていますが、「息子がお金を使いこんでしまって。。。」と言われると、その情報に注意が集中し、そのほかの情報がシャットアウトされてしまい、冷静に判断できなくなって騙されてしまうのです。

マークシート試験。時間が足りないとき何番を塗りつぶす?

マークシート試験。時間が足りないとき何番を塗りつぶす?
受験・資格試験で、問題を解いている時間が足りない!こんなとき、マークシート問題だったらとりあえず、何番を塗りつぶしたら、点数が上がりやすいでしょうか?

正解は「1番」

ベンフォードの法則とは、自然界に出てくる多くの(全てのではない)数値の最初の桁の分布が、一様ではなく隔たりがあることを示す法則です。自然界に現れる数字の最初の桁は「1」が最も多く、「2」「3」と大きくなるにつれ出現する確率は減少。先頭の数字が1~3である数値は全体の6割を超えます。だから、確率論的に「1番」をマークすると、あてずっぽでもあたる確率が高くなります。

最後に

今回は、門倉貴史さんの「オトナの経済学」から、私が個人的に面白いと思ったトピックを紹介しました。
本書には、このような、ちょっと知っていると、人生に有利なトピックがいろいろ掲載されています。また、今回はあまり取り上げていませんが、「合コン必勝法」「ヘアヌード写真が減ってきた理由」「壁ドンの経済効果」などなど、いわゆる「オトナ」な話題もいろいろあるので、気軽な気持ちで読んでみてはいかがでしょうか。