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クレジットカード、電子マネーを含むキャッシュレス決済の改悪が続く2023年。4~5月にかけても、大きなポイント獲得源であったファミペイキャンペーン、auPAYなどで改悪があり、高還元率決済法も見直しが必要となります。
今回は、私のクレジットカード戦略・攻略(2023年春)を紹介。
私が実際に使っているクレジットカード(メイン+サブカード)をベースに、高還元率を実現するカード・チャージルート・最終決済手段などをまとめて紹介します。
目次
高還元率獲得戦略では、クレジットカード選びが大事
まず、押さえるべきは高還元率なクレジットカード。また、改悪情報を押さえておくことが大事です。まずは、ここから紹介します。
なぜ、最初にクレジットカード選びなのか
クレジットカード選びが最優となるのは、高還元率なクレジットカードをチャージ起点として、プリペイドカード・電子マネー・各種Payにチャージを重ねる「高還元率チャージルート」を開拓することで、合計還元率を上げることが基本戦略となるからです。
気をつけるべき点は、通常還元率が高くても、支払によってポイントがつかないこともある点です。特に以下のような決済はポイント付与対象外となるケースが結構あるので注意が必要です。
・税金・社会保険料の支払い税金
・ふるさと納税の寄付金払い
・電子マネーへのチャージ
・POSAカード・金券等の支払い
続く改悪(2022~2023年春まで)
2022年以降、様々なクレジットカード、電子マネーの改悪が続いています。以下は、2023年春の改悪でインパクトが大きかったものです。
4/1~ au PAY残高への他社クレカからのチャージに上限。月5万円まで
4/1~ ファミペイ、ボーナス2倍キャンペーンからPOSAカードが対象外に
5/1~ ファミペイ、楽天ギフトカードが「5と0のつく日 POSAカードキャンペーン」の対象外に
au PAYの変更で、nanaco/WAON/Suica/nanacoへのお得なチャージ上限が合計5万円までに、
ファミペイの変更で、楽天ギフトカードをお得に購入する方法が閉ざされました。
さらに5月1日に、またまた、大きな改悪が発表されました。
7/1~ PayPay、ポイント還元単位が200円に。切り捨てとなる利用額が増加
8/1~ PayPayで利用可能なクレカは「PayPayカード」のみに ※他社カード排除
高還元を実現するクレジットカード+決済手段
クレジットカードはプラチナカードなどランクが上がれば最高還元率を得られることは間違いありませんが、高額な年会費が必要となるカードの所有は、カード利用金額が多い富裕層な方でないと所有が難しいでしょう。
かつては、ゴールドカードもそんなプレミアな人たちのカードでしたが、2022年以降、ゴールドカードの新しい潮流となったのが、「1回年間100万円利用すると、永年年会費が無料になるゴールドカード」です。
この種のカードなら、利用方法を工夫すれば、一般的な収入の方でも、無理なくゴールドカードが所有できます。
年間利用額100万円以上の方:おすすめメインカード
年間利用額100万円以上の方にお勧めするカードは、「三井住友カードゴールド(NL)」と「エポスカードゴールドカード」。
どちらも100万円利用で実質1.5%還元。年会費も無料。年間100万円ピッタリの利用にとどめると最大還元率となります。
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三井住友ゴールドカード(NL) | エポスゴールドカード |
コンビニ他で圧倒的5%還元 | 3つのショップでポイント3倍 |
・VISA、Mastercard ・Vポイント ・年間100万円利用で次年度以降永年年会費無料 ・年間100万円利用で 10,000ポイントで実質1.5%還元 ・マイ・ペイすリボ利用で +0.5%還元⇒実質2%還元 ・コンビニ・飲食店などでの タッチ決済で5%還元 ・家族カードで最大5%還元 ・VISA×SBI証券クレカ積立で1%還元 | ・VISA ・エポスポイント ・年間50万円の利用、 エポスカードからの招待、 プラチナ・ゴールド会員の家族からの招待で 次年度以降、永年年会費無料 ・年間100万円利用で 10,000ポイント 実質1.5%還元 tumiki証券のクレカ積立 年60万円も対象 ・300以上の選べるショップから 3つのショップでポイント3倍 最大で2.5%還元以上 |
紹介入会でよりお得 カード詳細・新規入会特典 | まずは無料のカードから カード詳細・新規入会特典 |
これらクレジットカードを使った、具体的な高還元率チャージルートは、後ほど紹介します。
なお、三井住友カードはVISAとMastercardそれぞれお得な利用法が異なります(後述)。可能なら、2枚持ちした方がお得です。以下の記事では2枚持ちにした理由を紹介しています。
年間利用額100万円以下の方:おすすめメインカード
・年会費永年無料
・VISA、Mastercard、JCB
・リクルートポイント(Pontaポイント、dポイントに等価交換可能)
・年会費無料で還元率1.2%
・ApplePay経由でnanacoチャージが可能。税金・公共料金など収納代行払も可能
・nanaco、モバイルSuica、楽天Edy、SMASRT ICOCAへのチャージでポイント
※月3万円まで、0.75%還元
「リクルートカード」の魅力は、年会費無料で還元率1.2%。「各種税金・社会保険料払い・ふるさと納税」もポイント対象です。
最高還元率がリクルートカードよりもわずかに高い年会費無料カードはありますが、他のカードは決済条件がつきます(用途が絞られる)。
併用利用でお得!実質年会費無料なサブカード
用途限定でお得になるカードは、サブカードとして所有します。以下のカードは完全年会費無料、または、実質年会費無料※なので、持っていて損することはありません。
※実質年会費無料:年1回の利用で年会費が無料になるカード
用途利用で高還元率なおすすめ実質年会費無料カード | |
セゾン・パール・アメックス | 毎月30%還元キャンペーンを開催 QUICK Payで2%還元 |
VISA LINE Payクレカ(+P) ※LINE Payとセットで | LINE Payにクレカ登録してチャージ&ペイ払いで5%還元(上限500pt) |
マネックスカード ※要証券口座 | 還元率1%(クレカ積立時は1.1%) 高還元率でファミペイチャージするために使用(2万円まで) 貯まったポイントの使い道多し。投資原資にも各種ポイント交換にも利用可能 | ファミマTカード | 還元率0.5%還元だが、ファミペイチャージはTポイント対象外 基本、ファミペイチャージのみに利用 ※ファミペイ決済時にファミペイボーナスを獲得 |
楽天カード | 通常1%還元 楽天市場・楽天トラベルなどの決済に利用 楽天証券での楽天キャッシュ積立とは別枠で楽天カード積立(月上限5万円)でもポイント付きで積立が可能 |
イオンカード | 通常0.5%還元 カードホルダー向けのキャンペーン多し。入会キャンペーンもお得 |
クレカからチャージして使う決済手段
上記クレジットカードと共に、利用するのが以下のような決済手段です。
各種キャッシュレス決済 | |
PayPay | お得なチャージ法でチャージして決済 【7/31まで】あおぞら銀行のキャンペーン利用で6%還元(上限1000p) 【8/1~】ソフトバンクおまとめ払いを利用して、月1回必要額をチャージ ※ソフトバンク、PayPay、LINEMO限定(私はLINEMOユーザ) |
ファミペイ | ファミリーマートでのPOSAカード購入に使用 マネックスカード(1%)⇒ファミペイ(0.5%)⇒POSAキャンペーン(0.5+1.5%)利用で、POSAカード購入で3%還元※2万円まで |
楽天ペイ | 楽天ギフトカードのチャージ先、楽天キャッシュ用のウォレットとして使用 還元率1.5~2.0% |
au PAY | コード決済 & au Walletプリペイドカード を経由ルートとして使用 三井住友GV(2%)⇒au PAY⇒nanaco(0.5%)/WAON(1%)決済で最大2.5%還元 ※nanacoは税金払いが可能 ポイントはつかない。最大還元率は2.0% ※WAON(1%)はミニストップ利用時 POSAカード(楽天ギフトカード含む)購入時も1%還元 |
Amazon Pay | ふるさと納税、税金(国税)の支払いに使用 三井住友GV(2%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒Amazonクレカチャージで合計3.2%+α還元 Amazonがクレカチャージキャンペーン開催時は還元率が+α ふるなび、ふるさとチョイスなどの指定のふるさと納税サイトでの決済が、上乗せ最大1% |
Kyash | TOYOTA Walletへの経由ルートとして使用 月5万円まで0.2%還元 |
TOYOTA Wallet | 基本、経由ルートとして使用 通常1%還元 Apple Payに登録して利用 三井住友GV(2%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒ Suica/PASMO/iD決済で合計最大3.2%還元 |
Suica/PASMO | Apple Payに登録して利用 最終決済手段(後述) |
nanaco/WAON | Apple Payに登録して利用 最終決済手段(後述) |
※三井住友GV=三井住友ゴールドカード(NL) VISA
※三井住友GM=三井住友ゴールドカード(NL) Mastercard
※三井住友GV/GMは、マイ・ペイすリボ利用時
どう決済?支払い決算手段別、支払い優先度
ショップによって利用できる決済手段は異なります。
そこで、支払い優先度順に、お得な決済方法を紹介します。❶から順に、使えるかどうかを、決済毎に見極めて使っていくとお得です。
下記で紹介する以外にも、個別キャンペーンでお得になる方法はありますが、「一定期間、継続してお得な決済に限定」してまとめています。個別のキャンペーンは当ブログでも配信しているので、フォローして適宜ご確認いただけると嬉しいです。
広く使える決済方法
❶PayPay決済 6%還元(7/31まで)
月2万円まで
毎月あおぞら銀行デビットキャンペーン(上限1000p)を利用してPayPayにチャージ
7/31までのキャンペーンなので、毎月上限である2万円分を決済のあり/なしに関わらず、毎月チャージしておけばよいのではないでしょうか。PayPayは支払い場所が多いので、早々に使い切れるかと。
PayPay以外にも、Amazon、楽天ペイ、d払いの利用でも6%還元となります。必要に応じて、利用しやすい決済にチャージをするのがよろしいかと。
8月1日以降は、PayPay改悪に伴い、以下の方法でPayPay関連の決済を行います。
❶PayPay QRコード払いなら、LINE Payで支払い
❷ソフトバンクまとめて支払いを利用する
詳細は、以下の記事にてご確認ください。
❷LINE Pay決済 5%還元
月1万円まで
LINE Payにクレカ登録してチャージ&ペイ払いで5%還元(上限500pt)
❸Suica/PASMO決済 3.2%還元
1決済2万円まで
三井住友GV(2%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒ Suica/PASMO
❹iD決済 3.2%還元
1決済5万円まで
三井住友GV(2.0%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒iD決済
❺ECサイトで決済 3.2%還元
1決済5万円まで
三井住友GV(2.0%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)
❻プラスチックカードで決済 2%還元
1回・月の利用額を気にせず使える、最終決済法です。
電気・ガス・水道・スマホなど公共料金の支払いは各種Pay(請求書払い)で支払えるものもありますが、支払いの手間・お得な上限枠を考慮して、クレジットカード払いで。
三井住友GV / 三井住友GM(2%)
エポスゴールドカード 1.5%~2.5%※
※選べるポイントアップショップに指定店では ポイント3倍で合計2.5%還元
個別シーンでお得な決済方法
❶~❻の決済とは別に、以下の利用シーンでは、よりお得な決済法を利用します。
・Amazon
・ふるさと納税
・国税
・地方税、国民健康保険
・国民年金保険料
・楽天キャッシュ積立投資
・コンビニなど、一部の飲食店
❼Amazonで決済 3.2%+α還元
最大5万円ずつ、必要額分を以下の方法でチャージします。
三井住友GV(2%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒Amazonクレカチャージ(0%)
Amazonがクレカチャージキャンペーン開催時は還元率UPが狙えます。
その他、POSAカード購入でお得になることもあります。
❽ふるさと納税 最大4.2%+α
ふるなび、ふるさとチョイスなどの決済で、Amazon Pay払いで、0.5~1%還元となります。
三井住友GV(2%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒Amazonクレカチャージ(0%)⇒ふるさと納税サイトでAmazonPay払い
・プライム会員なら 最大4.2%還元
・非プライム会員なら 最大3.7%還
❼に記載の通り、Amazonチャージがお得にできれば、その分還元率はUPします。
これにプラスして、ふるさと納税サイト各社の寄付還元もつきます。
非プライム会員の方は、1000ptをもらってプライム会員になる方法もご利用を。
❾国税 3.2%還元
国税はAmazon Pay払いが最もお得です。
三井住友GV(2%)⇒Kyash(0.2%)⇒TOYOTA Wallet(1%)⇒Amazonクレカチャージ(0%)⇒国税スマホ決済サイト
❼に記載の通り、Amazonチャージがお得にできれば、その分還元率はUPします。
❿地方税、国民年金保険料 2%還元
au PAYで請求書払い(バーコード読み取り)を使用します。
三井住友GM(2%) ⇒au PAY(0%)
2023年4月からは、毎月5万円ずつ au PAYにチャージ(年間上限60万円)をしておかないと、5万円以上支払いができないので注意が必要です。
不足分をauPAYカード⇒au PAYチャージしてもチャージポイントはつきません。故、必要額に不足する場合は、以下の方法でお得なものを、状況に応じて利用します。
PayPay払い、d払い、J-Coin Pay、LINE Pay ※私の自治体の場合
楽天ペイ払いができるといいのですが、私の自治体ではまだ利用ができません。
自治体によってPay払いの対応状況は異なります。ご自身の自治体のホームページなどでご確認ください。
⓫国民年金保険料
国民年金保険料は、スマホでも支払いができるようになりました。
しかし、最も安くできるのは、高還元率クレジットカード✕2年前納です。
最もお得なカードはエポスゴールドカードです。
「選べるポイントアップショップ」に国民年金を登録でポイント3倍」で、最大還元率2.5%が狙えます。
リクルートカードでも、1.2%のポイントがつきます。
三井住友GV/GM はポイント対象外なので、利用してはいけません。
⓬楽天キャッシュ積立投資 最大1.5%還元
お得に楽天キャッシュを購入して、楽天証券で楽天キャッシュ積立を行うことで、実質的な投資利回りが上がります。
しかし、5/1からのファミペイの改悪(5と0のつく日のPOSAカード購入キャンペーンからの「楽天ギフトカード」の除外)で、5月以降、還元率が低下します。
複数の購入法が方法が考えられますが、利用のしやすさ、税金払いを優先(利用枠のカニバリ)を考慮して、以下の方法が手堅いと判断しました。
マネックスカード(1%)⇒ファミペイ(0.5%)⇒楽天ギフトカードを購入⇒楽天キャッシュにチャージ 合計1.5%還元 ※月2万円まで
ファミマTカード(0.5%)⇒ファミペイ(0.5%)⇒楽天ギフトカードを購入⇒楽天キャッシュにチャージ 合計1%還元
税金の支払いが不要な場合は、au PAYの5万円枠も利用できます。
三井住友GM(2%) ⇒au PAY(0%)⇒WAON(ミニストップ 1%)⇒楽天ギフトカードを購入⇒楽天キャッシュにチャージ ※月5万円まで 入手困難
三井住友GM(2%) ⇒au PAY(0%)⇒nanaco⇒楽天ギフトカードを購入⇒楽天キャッシュにチャージ 合計2%還元 ※月5万円まで 入手容易
また、ここまでは投資資金準備段階で獲得できるポイントについてでしたが、楽天証券では積立時もポイントがつきます。
①楽天キャッシュ(月5万円)と②楽天カード(月5万円)で毎月10万円の投信積立分にポイントがつきます。月額10万円の投資枠は、新NISAの「積立口座枠(年間120万円=10万円✕12カ月)」とも合致し、新NISA枠分全額分をポイント付きで投資できることになります。
なお、還元率は投資する投資信託やクレジットカードのランクによって異なります。詳細は以下の記事にてご確認を。
⓬コンビニなど指定の27店舗 5%還元以上
三井住友カードと提携するコンビニ・飲食店27店舗で、還元率が5%以上の還元となります。
三井住友GV Visaのタッチ決済 5%還元以上
三井住友GM Mastercardコンタクトレス 5%還元以上
「タッチ決済が対象」なので、支払い時に注意してください。
最後に
今回は、私が実際に使っているクレジットカード(メイン+サブカード)をベースに、私のクレジットカード戦略・攻略(2023年春)を紹介しました。
まずは、自分が貯めているポイントなどを手始めに、利用しやすいところから見直してみてはいかがでしょうか。
無駄遣いしてポイントを貯める必要はありませんが、生きていくには消費も必要。賢く消費しましょう。