【書評】暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない(坂井 豊貴 著)(★4)

うさん臭さが付きまとう暗号通貨(仮想通貨)

2017年のバブル前からはおろか、2018年のバブル崩壊後は一層のこと、いかがわしさが増し、話をしようものなら怪訝な顔をされてしまうような状況が続いています。

では、ビットコインは終わってしまったのか。

今一度、どん底にある仮想通貨を今一度勉強してみるために読んだのが今回紹介する著書「暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない」。

慶應義塾大学経済学部教授を務める気鋭の学者で坂井さんが、暗号通貨で社会はいかに変革するのかを、非常にわかりやすく語った一冊
暗号通貨、ビットコインというと投機目的で、多くの頭脳と大量の資金が投入されたと思いがちですが、ビットコイン、ブロックチェーンの設計思想のすばらしさを非常にわかりやすく解説してくれます。

そして、すべてがデジタル管理、改ざんもできない仕組みを持ちながらも、ハードフォークなどの舞台劇の裏には、なんとも人間臭い部分があることも解説されており、何とも興味深い本です。

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タイトルは固いが、内容は面白い

タイトルだけを見るとも、何とも内容が固そうに思えてしまう本書。しかし、その内容は実に興味深い。

暗号通貨、ブロックチェーンの基本技術の説明は非常にわかりやすく、なぜ、ナカモト・サトシが作ったビットコインの設計が優れているのか、ふむふむと面白く読めます。その他、イーサリアムやリップルも非常に興味深い通貨であることが本書を読むとわかります。

暗号通貨の社会はめちゃくちゃ人間臭い

なかでも、私が興味深く感じたのは4章「暗号通貨の社会はめちゃくちゃ人間臭い」

ビットコインから、ビットコインキャッシュが分離したハードフォーク。多くのコインが、2つの互換性のないチェーンへの分裂し、新コインが生まれました。

ビットコインを始めとする暗号通貨はデジタル世界の通貨で、人の思惑・感情は全く関係のないもののようにも感じてしまいますが、この分裂の裏には、何とも人間臭い人々の思想の食い違い、金儲けなどの思惑があります

坂井さん曰く、

ビットコインの分権的な仕組みは、ソフトウェアだけで構成されるものではない。そこには様々な人間が介在する。人々は理解や理想を共にしたり、対立したりする。彼らは緩やかなコミュニティーを形成している。ソフトウェアにコードはあれど、コミュニティに法律は無い。

2017年、何度となくハードフォークを経験しましたが、当時の私は、分裂で資産が増えてラッキーぐらいにしか思っていませんでした。しかし、なるほど、確かにハードフォークはコミュニティの思惑の塊。仮想通貨自体は超デジタルでも、それを利用する人間は極めてアナログでルールなしの世界にいるのだと、納得しました。

ビットコインはオワコンなのか

バブル崩壊後、よく聞かれた言葉に「暗号通貨は終わりだがブロックチェーン技術には見込みがある」があります。

しかし、酒井さんは、変に暗号通貨に期待をもたせることもないながら、以下のように分析します。

ブロックチェーンを用いたサービスで最も使いやすいのは「金」だ。物理的なものの移動なしで、電子上だけで移転が完結できるからだ。そして、その発行は、発行者が儲かる。だから、暗号通貨がブロックチェーンを用いたサービスから消えることはないだろう。

どの通貨が実を結ぶかはわかりません。しかし、既に資金も頭脳も潤沢に投入されている。幕は開き、ゲームは始まっているのです。

社会はそんなに早く変わらない

暗号通貨やブロックチェーンのことを考えていると、すざましいスピードで世の中が変わってるような気がしてきますよね。しかし、技術変化のスピードと社会変化のスピードが同じではありません。社会はそんなに早く変わりません。

ここ数年、巷では、
・人工知能が仕事を奪う
・機械学習がイノベーションを生む
といった節が跋扈し、庶民を動揺させています。

しかし、世の中の大半は、そこまで高度な次元に達していません。未だ、街の商店など、計算ソフトや会計ソフト、プリンターでさえ十分でない会社は山ほどある。暗号通貨などに早くから興味を持つような人の周囲では、めまぐるしく世の中が変化してるように見えても、世の中、それほど変わっていないこと理解しないと、未来を見誤ります。

まとめ

いかがでしたか?

2009年、世界を混乱に陥れたリーマンショック。その金融危機騒動の真っ只中にビットコインは誕生しました。
今まだ、仮想通貨の面白さ、重要さは、10年たった今でもまだ世の中に広まってはいません。むしろ、儲かる、儲からないといった投機の対象物にすぎません。しかし、これだけの資金と頭脳・情熱が注がれているのにはそれ以上の理由、設計思想の奥深さ、込められた思いなどがあるからです。

個人的に、ビットコインバブルがはじけた今も、仮想通貨・ブロックチェーンには、かつてのインターネット、まだ、モザイクやネットスケープのブラウザで情報を見漁ったときに感じたときと同様のワクワク感を感じます。暗号通貨を保有してることが、後々、「やっぱり、私には先見の明があった」と胸を張って言えるようになる時を夢見て、暗号通貨をホールドしたいと思います。

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