【書評/要約】働き方5.0(落合陽一 著)(★4) ~機械に駆逐されないために人材でい続けるために大事なことは何か
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コロナによって大変革を迫られた働き方
しかし、コロナが収束方向に向かう中、リモートワークからオフィス出社、仕事後の一杯やっての帰宅ももとに戻り始めています。

それでも、明らかに今後も変化していく「働き方」がある。その代表ともいえるのが、IT・AI化の加速により変わる「人間の仕事・働き方です。

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では、「今後ますます求められる働き方とはいかなるものか」──

コンピュータやAIがさらに進化しても、彼らに淘汰・支配される側にならないために、我々はどうすべきなのか?

今回は、筑波大学准教授でメディアアーティストの落合陽一さんの著書「働き方5.0」に学びます。

社会変化とともに変わる働き方

社会変化とともに変わる働き方:働き方5.0

私たちの生活している社会は、大きな変化を迎えたタイミングがあります。それとともに私たちの働き方も変化してきました。

狩猟社会(Society 1.0)
縄文時代。狩りを行っていた社会
第一次産業革命がが起きる⇒蒸気機関や紡績機などによる軽工業の機械化が進む

農耕社会(Society 2.0)
弥生時代~江戸時代。農業が発達し、村社会が形成
第二次産業革命が起きる⇒石油・電力・重化学工業が発展する。

工業社会(Society 3.0)
明治時代~昭和時代。文明開化に伴い、機械産業が発達
第三次産業革命が起きる⇒インターネットの出現、IT機器が急速に普及

情報社会(Society 4.0)
平成。IT革命に伴い、インターネットや携帯電話が普及
第四次産業革命が起きる⇒技術の発展からAIやIoTが開発。情報収集の共有、活用など自動化が発展

そしてこれらに次ぐ、新たな社会を目指す未来社会として描かれているのが、AIやロボットとともに働いていく時代「働き方5.0」の時代です。

現社会の状況を正しく把握する

現社会の状況を正しく把握する:働き方5.0

今、AI脅威論として叫ばれるのが、「機械が人間を支配する」というものですが、既にこれは起こっています。

既に進むAIへの代替:人間がシステムの「下請け労働者」に

仕事において問われる効率化。しかし、これは人間よりも機械の方が得意な分野です。システムが最適化した工程通りに処理を進めれば、極めて効率よく正確な作業が可能になります。

すると、避けられないのが、コンピューターによる人間の仕事管理です。これは、コンピュータのプログラムのほうが、人間よりも上位になる社会の到来であり、これは既に数年前から進行しています。

例えば、タクシー配送の「Uber(ウーバー)」。コンピューター側が管理者で、システムが人間に「お客さんが〇〇にいるから、そこに行ってお客さんを運んでよ」と労働を求める人間を動かしているのと同じです。

もはや、指示を出すのが人間側ではなくコンピューター側。人間は人工知能のインターフェイスになっているだけです。

ホワイトカラーも多くは代替可能

これまでは、ブルーカラー労働者をホワイトカラーがマネージメントしてきました。Uberなどの例にみられるように、実質的な価値を生み出しているのは現場のブルーカラーなのに、ホワイトカラーが管理者でした。しかし、そんなポジションはいつまでも続きません。

機械に代替されずに済むのは、トップクラスの処理能力を持つ超優秀なホワイトカラーのみ。その他は徐々にシステムへの代替が進んでいくはずです。システムの無尽蔵の処理能力(休まず超高速に働き続ける)は、人間の存在価値を根底から覆します。

現代の日本人は現実が見えているか?

現代の日本人は現実が見えているか?:働き方5.0

いまだ、我が子が「大企業の社員」になることを望み、学校教育も専門性を深めるよりも処理能力の高いジェネラリストを育てることを目指している親も多い日本の社会。落合さんは、大人たちが現状を正しく理解できておらず、それが日本のグローバル社会からの遅れにもつながっていると警鐘を鳴らします。

現代の子育て

今の小学生の親御さん世代は、子供の教育にお金をかけて、我が子を優秀な子に育てようと頑張っています。
しかし、少なくとも今の小中学生が将来「コンピュータに駆逐されない自立的な仕事」をできるようになるには、今の教育スタイルではNGです。

この点に関しては、以下の書籍書評をご参考に。落合さんが、なぜ、ロジカルな科学の世界で、クリエイトすることを重視しているかもわかります。

今の大人がスキル開発の傾向

私たちは自分のスキルアップに、ビジネス書や自己啓発書から、「仕事術」や「自分磨きの方法」を学ぶことが多いと思いますが、これらの本の中には、暗に「どうすれば優秀なジェネラリストとしてのホワイトカラーになれるか」という思考で書かれているものが多い点と、落合さんは指摘します。

スキル開発系の本を読む際は、未来にも通用するスキルなのか、今一度、自分に問うてから読んだ方がよいことになります。

勉強の仕方を見直す必要がある

今の大学生の親世代が子供だった時の日本は、真面目に努力していればそれなりに幸福になれる社会でした。いい学校を出ていい会社に入れば定年まで安定した生活が約束され、定年後も十分な年金をもらうことができたのが、戦後の日本です。

確かに高度経済成長期+αの時代はそれが良かった。しかし、今はそれが禍し、日本がグローバル的に見ても後れを取る要因となっています。

学校で知識をつける勉強をしたり、スキルアップに励むこと自体は悪いことではありません。しかし、ただ、勉強を頑張ったところで、今後のAI時代に通用する人材になれないことも事実です。

与えられた問題を解決するだけの仕事であれば、学校の試験と同じです。いろいろな問題の解法ををたくさん知っていればいるほど、処理能力は高まりますが、ただ、過去を踏襲するだけであれば、ただ当てはめていく作業にしか過ぎず、それこそ、コンピューターが行った方が早いし確実です。

まず誰も気づかなかった問題がそこにあることを発見できるような能力が必要です。そういう「クリエイティブ性」が今後は問われます。ここから生み出されるような仕事は、勉強からは生まれません。

また、抽象的な教養やアイディアだけあっても何もできないので、「実装」と「アイディア」が個人の中で接続できる 独自の専門性を持つスペシャリストであることが求められます。そのためにも、リベラルアーツとメカニカルアーツ(テクノロジー)の両方を学ぶことが、より重要になります。

人間にあって機械にはないもの

人間にあって機械にはないもの:働き方5.0

コンピューター・ロボット・AIに代替されないためには「機械」は持たないものを持つことが大事です。それは何でしょうか?

信念・モチベーションを持て!

システムには「モチベーション」がありません。これは人間との大きな違いです。

どんなに高いスペックとスキルを持つ人でも、損得関係なく「これをやりたい」というモチベーションがないと、圧倒的な24時間稼働し続けるコンピューターに負けてしまいます。一方で、「これがやりたい」という強いモチベーションがあれば、コンピュータは力を貸してくれる強い味方です。

世の中には「変態的だけど社会や組織を変えたりするすごい人」がいます。彼らは、「やりたいから、やる。困難は問わない──」という強さを持つのが特徴です。

一般大衆向けのマスサービスよりニッチサービスに変態的で面白そうなものがたくさんあります。世界を相手にすればニッチなビジネスだってかまいません。変態的にある分野でスペシャリストであったり、クリエイティビティを発揮できる人は、その熱意が周りにも伝わって、いろいろとサポートも得られます。そんな人は人生も楽しいはずです。

オリジナリティ・世界観を持とう

システムに「使われる」側にならないためにも、「こんな社会にしたい」「世界をこう変えたい」という強いモチベーションや世界観を持ちましょう。

いや、世界観とか言われてもそんなたいそうなものは持っていないという人は、「こいつは、このテーマで語らせたら永遠に喋り続けるんだろうな」──周囲の人間がそういって苦笑するぐらい個性的な世界観を持ちましょう。

既にテクノロジーの面では素地が整っています。まもなくやってくる「働き方5.0」の時代に大事なのは、個々の人間が持つオリジナリティです。

人間とコンピュータが親和した先に生まれるもの

コンピュータは人類の脅威でもあるけれど、それなしで人間が世界を変えることもできません。人間の新しい生き方を提示する 21 世紀の思想は、間違いなくデジタル・カルチャーから生まれるはずです。

この分野で面白そうなものを見つけるのも大事となるでしょう。

最後に

今回は、落合陽一さんの「働き方5.0」を紹介しました。
堀江貴文さんなども「遊びが仕事になる」と随分前からおっしゃっていましたが、自分が大好きなことを究めれば、テクノロジーがサポートしてくれるのが今の時代です。

是非、このことなら永遠にしゃべり続けられる!というような「大好き」を極めて、楽しく幸せに働きましょう!

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