「直感」の精度向上、自分軸の形成に必要なのはインプット量

直感は、天から降ってくるものではありません。
何か課題を与えられると、脳は無意識の領域でも自分の脳内にストックしてある知識や情報を検索し、それにそれらを足したり引いたりして最適解を導き出します。これが直感の正体です。

つまり、直観というのは、その計算のプロセスを自分でも意識できないほどのスピードで「脳をフル回転させて得たアウトプット」であり、言語化はできなくても、単に直観的に行動するのとは全く違う性格のモノなのです。そして、この直観は「ストックしてある常識や情報=インプット」の量が多ければ多いほど精度が上がります。

著者は、ライフネット生命の会長兼CEO。年齢は60歳を超えていますが、これまでの人生でおそく普通の人の何倍かの量の本を読み、世界を旅し、様々な人と会ってきたと言います。
その結果、著者が手に入れたのは「ここぞというときの自分の直感に対する絶対的な信頼」。新しいことを知れば知るほど、この世界の不確定要素は減少します。そしてその分、自分の中の思考軸が太くなっていくと著者は語ります。

本書は、「自分の軸」をもつことを大切にしてきた著者の考え方やふるまい方についてまとめたものです。非常にわかりやすい言葉で、どのように「自分軸」を作るのかを教えてくれます。大変参考になりました。

大局観とは何か?いかにして身につけるか?

大局観とは、何かが起こった時、東西南北どの方向にいえばその組織が生き残れるのかがわかる能力のこと。リーダーには大局観を持つことが絶対条件であるといっても過言ではありません。

では、大局観はどうやって身につければいいのでしょうか?
それには、「物事を、目線を高くして俯瞰する習慣」が大切。その上でどこに向かうのかを判断する思考が必要になります。

ただ、「すべてをゼロから考えろ」と言われても、「考える軸となるもの」がなければ、何が正しくて何が間違いかを判断することができません。軸とは、思考する前の前提条件のこと。これが固まっていれば、どんな事象に対してもブレることなく、自分なりの判断を下すことができます。

では軸はいかにして作るか?
「歴史というタテ軸」と「世界というヨコ軸」によるタテヨコ思考こそが、自分なりの軸を作るための最強の武器となると、著者は自分の経験から提言しています。

インプットの絶対量を増やせ!

軸を作るには、その元となる知識が必要です。

「アイデアが降りてきた」とかいう人がいますが、これは、自分の脳に格納されていて意識していなかったものが、何かの拍子に顕在化したに過ぎません。
要するに、思考の材料となるは、脳にインプットされた情報です。どんなに素晴らしい頭の使い方を学んでも、インプットの絶対量が足りなければ、判断の精度は高まらないし、発想の幅も広がらない。また論理的に説明しようとしたところで、説得力も高まりません。

インプットの絶対量を増やすには、読書が必要です。また、直感の精度はインプットの蓄積で決まります。だからこそ、直感の精度はその人のインプットの集積で決まります。だからこそ、日ごろから読書をしたり、さまざまなジャンルの人に会ったりして経験の幅を広げ、インプットの量を増やしておくことが大切なのです。

読書というのは食事と似ています。何を食べたかは忘れてしまっても、栄養分は確実に体に吸収されて、その人の骨や筋肉やエネルギー源になっています。これと同じように、読書で得たインプットは、たとえその詳細を覚えていなくても確実に脳に蓄積されており、その人が思考する際に使う軸の基礎を形作るのです。

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私が好きなマネー系著書の筆者に中原圭介さん、加谷珪一さんがいらっしゃいますが、彼らも、様々な著作を通じて、「現在のグローバルマーケットがどう進んでいくかを予測できるようになるためにも、「歴史」を学べとおっしゃっています。

また、先日紹介した以下の書でも、【無から有は生じない!まずは「記憶」が大事】と述べられています。

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