【書評/要約】日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか?(齋藤 孝 著)(★4) ~日本人は遺伝子的に世界一ビビり
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日本人は、日常、そして、大事な交渉の場、政治・経済においても非常に「押し」が弱いと感じている人が多いのではないでしょうか。国際政治の中においても日本は単なる金づるで発言力なし。そのため、日本の政治、要人発言が相場を動かすこともほとんどありません。

さて、今回紹介の本「日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか?」はタイトル通り、押しの弱い日本人の分析本。全体的に著者の仮設が多く、論拠がないものが多いですが、その分析はなかなか面白い。読み物として面白く読める本書の要点をまとめて解説します。

日本人はこれほど押しが弱いのはなぜか?

その理由は遺伝子にあるといい、以下の様に解説されています。

日本人とは…

1.日本人は押しが弱いがゆえに大陸から押し出され、もうこれ以上行くところがない端まで追いやられ極東の地にまで来た民族。
しかも、
2.遺伝子的に世界で最もお酒に弱く、
さらには
3.最も不安や恐怖を感じやすい遺伝子を持っている「世界一ビビリ」な国民である

日本人はビビり

1~3をもう少し詳しく解説します。

特徴❶押しが弱いが故に極東まで来た民族

日本は東洋の中でも一番遠い位置にある国として「ファー・イースト(極東)」と言われますが、つまりは端っこ。新しい土地を求める人にはフロンティア精神で移動した人もいますが、日本人に限って言えば、人類発祥地アフリカからユーラシア大陸を東へ移動した人類が、土地トラブルを避けて移動し続けた行き止まりが日本です。

特徴❷遺伝子的に世界で最もお酒に弱い

「お酒が飲めるか」は従来より男社会では強さと直結してきましたが、アルコールを分解してくれるアセトアルデヒド脱水酵素の働きが日本人は悪く、お酒に弱い傾向があります。
その他、「消化力」が低く、胃腸が弱い(食べる量も欧米人に比べて少なく、肉食、硬いものなどが苦手だった)という身体的な弱さもあります。

特徴❸恐怖を感じやすい

人間の遺伝子には恐怖を抑える働きを持った「セロトニントランスポーター遺伝子」というものがありますが、研究の結果、日本人は世界一高い「恐怖・不安遺伝子」を持つことが証明されています。

総論

日本人を表現する言葉として、「粘り強く協調性がある」と言われますが、これは裏返せば「個」が弱いから。個が弱いと一人では生きていけない。集団で生きるために忍耐力と協調性が大切だったというわけです。

日本人は体もメンタルも弱い民族であることを自覚しなければならない。日本人は体力が弱く、気が弱く、怖がりなので、欧米人のような無理はききません。分をわきまえないことをすると失敗します。

日本人は、元来、投資に向いていない!

以下は本書の感想です。

日本人はメンタルが弱く、人と一緒であることを好みます。一方、投資で勝つためには強いメンタル(ルールの順守、度胸、忍耐)が必要であり、人と同じことをしていては儲けることはできません。

「日本人は元来投資下手」といえるでしょう。日本人は逆張り思考なのもビビリだからかもしれません。

順張りでついていく度胸がない、自分のルールを守れないなどメンタルに不安があるなら、システムトレードで機械的に自動売買するのは、一つの手といえそうです。

日本人の国民性を理解しよう

上記以外にも、日本人には以下のような気質があります。

「仕方ない」という言葉

日本人は「仕方ない」という言葉をよく使います。これは「諦め」を示す言葉の一つです。

この言葉は、英語では訳せない言葉の一つです。欧米人にはそもそも「仕方ない」というメンタリティは存在しません。生存競争の激しい現代を生きるなら、「仕方ない」ではなく、「どうすれば改善するか」といったように思考の仕方を変えることが大切です。

異なる意見を主張できない

日本人は遺伝子的にビビりなので、異なる意見を持っていてもそれを主張することができません。それは、日本人は「個」が弱いので、「仲間はずれ」を恐れ、他人に嫌われることを極端に恐れるからと説明しましたが、米国と比較すると国民性がよくわかります。

米国人と日本人の国民性の違い

米国:米国のように衝突のエネルギーを利用して発展していく国
日本:同質性の中で弱者に気を使うことで発展していく国

日本人気質にももちろんいいところがあります。しかし、「国民性」と「個人」は違います。自分の性格を理解したうえで、賢く「強さ」と「弱さ」を使い分けることが望まれます。

最後に

今回は、齋藤 孝さんの「日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか?」を紹介しました。
日本人として、日本国民がどのような気質をもっているか、理解することの大事さをご理解いただけたのではないでしょうか。

一方で、自分について知ることも大事です。

例えば、かつて企業での性格分析診断手法として取り入れられたエニアグラム」は、自分の性格を理解し、以下の9つの性格のいずれに当たるか判定する性格診断です。

この診断では、9種類×20質問に答えることで、自分の性格がどれに該当するか診断します。

エニアグラム「9つの性格」

(1)完全でありたい人
(2)人の助けになりたい人
(3)成功を追い求める人
(4)特別な存在であろうとする人
(5)知識を得て観察する人
(6)安全を求め慎重に行動する人
(7)楽しさを求め行動する人
(8)強さを求め自己主張する人
(9)調和と平和を願う人

本分析では、上記性格から、自分の「囚われ」を知ることに重点が置かれています。
「囚われ」とは、あなたが陥りやすい「落とし穴」「自分の弱さ」の発見。けっして愉快なことではないけれど、これをクリアに認識すれば、予防的な自己改革ができます。是非、ご活用を!