【書評/要約】あなたを変える52の心理ルール(メンタリストDaiGo 著)(★5) 即実践できる方法満載の良書!

自分を変えたい… と悩んでいる人に、効果的、かつ、実践的な方法を教えてくれる、メンタリストDaiGoさんの「あなたを変える52の心理ルール」。
さすがメンタリスト!と思わせる、心理ルールや脳・体のメカニズムを利用した自分を変えるテクニックが満載。以下の4つをテーマに自分を変えるヒントが分かりやすくまとめられています。

1章:人間関係が楽になる11のヒント
2章:デキる人になる17のヒント
3章:イライラや不安が消える12のヒント
4章:恋愛の達人になる12のヒント

ただ、素晴らしい本を読んでも「成功する人」と「しない人」がいます。この差は圧倒的で、成功する人はどんどん能力を高めたり、人生を幸せにさせていきます。

ではその差はなぜ起こるのか? 答えは「学んだことを実践するかどうか」。

実際、本やセミナーなどで知識を学んでも、実践する人は3%もいないそうです。「実践するか、読んだだけで満足するか」で人生が大きく変わります。本書には1分で実践できることも多いです。

今回は、「あなたを変える52の心理ルール」の1~3章の中から、是非とも覚えておきたい心理ルールを抜粋して紹介します。

目次

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人間関係が楽になる編

人間関係が楽になる編:【書評/要約】あなたを変える52の心理ルール(メンタリストDaiGo 著)

謝罪や悪い報告は午前中にすると、許してもらえる

午前は「理性の時間」、午後は「感性の時間」。謝るなら「理性の時間」の方がよい。
この時、接触回数が増える分、先方の印象は良くなる「単純接触効果」を利用し、1回で謝るより3回に分けて謝る。相手が1番怒っている時には、まずメールで謝罪。怒りが少し収まったところで、電話で謝罪。その後に対面すれば、相手の怒りはかなり収まっているはず。

良い話を先にすると、印象が良くなる

人間には、最初に触れた情報に強く影響を受ける習性がある。先に触れた情報を重視する習性を「初頭効果」という。

活用テクニック
自己紹介で好感を持たせる「スリーポイント・プロフィール
3つの強みを使って「私はこんな人間です」と言った後で、「でも○○だけは、どうしても苦手なんですよね」と言うと、それがオチとなって親近感を誘える。

簡単な質問をしてから頼みごとをする

簡単な質問をしてから頼みごとをすると、承諾率が2倍になる。

ラベリングでなりたい自分になる

「お前は駄目な奴だ」というラベルを貼り、毎日そう言い続けていると、本当に駄目な人になる。逆に「君、仕事できるなあ」と褒め続けると、本当に仕事ができる人になる。この原理を利用して人を動かすことを「ラベリング」と言う。
「ラベリング」とは、脳に繰り返しフィードバックすることで、自分を目的の方向へと導いていくテクニック。こう変わりたいと思ったら、まず自分にそういうラベルを貼り、それにふさわしい行動をとるよう促す。行動をとると、脳はそれを自己認識して、それにふさわしいように内面を変え始める。

相手の反論にすべて「イエス」で答えると、口論に勝てる

難しい交渉の場面で私がよく使うのは「イエスバット法」というテクニック。相手の言うことには何でも「イエス」と答えて相手の主張をまず認め、その後にこちらの主張を出し、結局はこちらの主張を通す方法。

活用テクニック
例えば、「お前、詐欺師だろ」と言ってきた相手に「はい、詐欺師です」とあっさり認めれば、相手はそれ以上、何も言えなくなる。そうやって相手の攻撃を封じておいて、こちらの主張を伝える。結果的に、相手の意見を認めているようで、実は全く相手にしていない状況が作れる。

デキる人になる編

デキる人になる編:【書評/要約】あなたを変える52の心理ルール(メンタリストDaiGo 著)

身長を高く見せると、プレゼンが成功しやすい

「権威」は人間を大きく見せる。また、出典を覚えておき話をすると、説得力が増し、相手を納得させやすい。

ナッツを食べると、集中力が回復する

仕事に対する集中力と一日の生産効率は、自分の「ウィルパワー(意志力・自制心)」をいかにうまくコントロールできるかによって決まる。

それには、脳への糖分補給がとても重要。脳に供給される糖分が下がると脳の働きが悪くなり、「ウィルパワー」が下がって集中できなくなる。脳に供給される糖分は一日の中であまり上下させず、なるべく安定して、ゆっくりと上昇していくように管理するのがよいが、そのためにオススメの食べ物は「ナッツ」。ナッツは悪玉コレステロールを減らす良質な油分が豊富に含まれているうえ、GI値が低く、ゆっくりと脳に糖分を供給してくれる。

糖分を補給できる食品ではあっても、なるべく避けたいのが、ジャンクフード・悪玉コレステロールと糖分が多い食品を摂取すればするほど、人間は行動習慣が怠惰になり、何をするのも面倒臭くなり、生産効率が落ちることが分かっている。

ナッツをおやつに!

ナッツの健康・脳への効果は当ブログで紹介した様々な本でも紹介されています。1日20~25gグラムぐらい(20~25粒)とるとよい。選ぶときは塩分がついていない「素焼き」タイプにしましょう。
私はコスパの良い大袋を購入して、おやつとして食べています。

猫の写真を飾ると、生産性が44%アップする

かわいい動物の写真を見るだけで、生産効率が上がる。勉強や仕事の集中力が途切れてきたときの、集中力が復活に効果的。

人の集中力は、様々なものから影響を受ける。例えば、部屋の照明。蛍光灯の光は、人から積極性を奪うことが分かっており、自然光や黄色い光(白熱灯やクリプトン球)を浴びた方が生産性が向上する。
※「照明」については、後半で詳細解説

また、仕事をする時に音楽を掛ける場合は、あまり聞きなれない曲にした方が成果が上がし、全くの静かな場所より、ある程度騒音のある場所の方が人は集中できる(少しうるさいカフェなど)

メモを持ち歩くだけで、アイデアマンになれる

よく「自分はアイデアがなかなか浮かばない」というが、それは勘違い。人間は一日に実にたくさんのアイデアを思いついていますが、すぐに忘れてしまっている。人間の「意識」が仕事をしていない時も、「無意識」は常に考え続けている。

その成果が、たまに「意識」の方に出てくると「アイデアを思いついた!」ということになる。しかし、思いついたらすぐにメモしないと、次の瞬間、脳は負担を軽減するために忘れてしまう。

だから、常にメモを取る習慣を持てば、誰でもアイデアを残すことができる。重要なのは、メモできる道具を常に携帯すること。そして、いつ書くかを決めること。DaiGoさんは、「場所が変わるたびに書く」と決めているそうです。

記憶力を最大限に引き出す復習方法

人間の脳は寝ている間に記憶を整理するので、寝る直前に覚えたい情報を与えると、脳に定着しやすい。
夜と朝の二回、短い間隔で復習することにも意味がある。脳は、記憶しようとしている情報が本当に必要で、長期間残すべきものなのかどうか、「見る回数」と「使う回数」で判断している。

知っておくべき 人間の記憶についての研究結果
エビングハウスの忘却曲線
人間の記憶がどれくらいのスピードで失われていくかを研究したもの。覚えてから二十分ほど経つと、もう半分ぐらい忘れてしまう
以下の記事で詳細解説しています。

ラッセルの復習曲線
いつ復習すると記憶が定着しやすいかの研究。覚えたての時は短い間隔で復習した方がよく、時間が経つにつれて復習間隔を長くしても大丈夫になる

ノートは1冊に

ノートを一冊にすると、記憶しやすくなる。ノートは「記録」ではなく、「記憶」するために書く。

タイトルに相手の名前を入れると、メールの開封率が上がる

・分かりやすさも大事だが、視覚的な効果が重要
・マーカーはせいぜい全体の10%が限度
・「追伸」に書いたことは、相手の記憶に残りやすい
特に、未完の形でメールを書くと、相手の記憶に残りやすい(例:メールの最後の文をクエスチョン・マークを入れた質問形式で終える)

一芸を身につけると、すべての評価が上がる

人間には、目立った特長があると、それに引きずられて全体まで評価してしまう習性がある(ハロー効果)。何でも平均的にできる人より、ある一つの能力が突出している人の方がすごく見えてしまうのです。ゼネラリストよりスペシャリスト。

部屋が片付くと、食生活が整う

汚い部屋は能率を落とす。散らかった部屋にいる人は、例えば、「目の前の報酬に飛びつくような愚かな判断をする傾向」が強まりまる。一方、片付いている部屋の人は、「全体像や先のことを考えて、一番得をする選択」ができる。また、散らかった部屋にいると、本来持っているはずの能力が低下し、食生活も悪化して「デブ」になってしまう。整理整頓は人生を左右する深刻な問題。

整理整頓上手になる秘訣
整理整頓上手になる秘訣は、「整理整頓しないこと」。つまり、自分の所有物を究極まで減らし、片付ける必要をなくしてしまうのがよい(ミニマリスト)。

また、整理整頓はちょっとしたルールを設けることで各段にUPする。例えば、「クローゼットの中を見て、一年以上使っていない洋服は処分する」「朝起きて顔を洗ったら、すぐに掃除機を手に取り掃除する」「一つ買ったら、一つ捨てる」など。朝の15分間の掃除は非常に効果的。一日の生産効率を上げ、身体の健康も維持してくれる基礎になる。

イライラや不安が消える編

デイライラや不安が消える編:【書評/要約】あなたを変える52の心理ルール(メンタリストDaiGo 著)

30分間運動すると、憂うつな気持ちが晴れる

脳内物質のセロトニンが不足すると、うつ状態になりやすく、不眠症や依存症などの精神疾病を引き起こしやすい。

セロトニンを増やすためには、原料となるトリプトファンを多く含む食品をとろう。例えば、豆類(豆乳も可)、牛乳やチーズなどの乳製品、アーモンド、ひまわりの種、牛肉や豚肉の赤身などです。

トリプトファンは主に脳や腸でセロトニンに変わり、夜になるとメラトニンに変わります。メラトニンは「睡眠ホルモン」と言われ、眠りを深くしてくれる物質。メラトニンが豊富にあると、眠りの質が高まり、短時間の睡眠でも疲れが回復して、頭がスッキリと冴える。

なお、実は、トリプトファンをセロトニンに変えるためには、適度な日光浴と運動が必要。これがあると、良い睡眠がとれる。この2つが両方とも揃わないと、トリプトファンはセロトニンに変わらない。

オルゴールを聞けば、疲れがとれる

高周波音を聞くと、脳内のアルファ波が活性化する。一番手っ取り早いのは、オルゴールを聞くこと。

人間が高周波音を聞くと心が落ち着く理由は、本来の大自然は高周波音に満たされているから。人は何百万年も、ジャングルの中の音など高周波音のある環境で生きてきた。しかし、たった百年ほどの間に、生活環境から高周波音が消えてしまった(鉄筋コンクリートは高周波音を遮断する)。

山や海辺、それが難しければ近くの川原でもいいので、自然のある場所へ出かけ、定期的に高周波音を聞く習慣を持とう。イライラ防止になる。

5分の瞑想で、イライラが解消される

1日たった5分、10分のでも瞑想を続けると、生産効率だけでなく、「ウィルパワー(意志力・自制心)」を高まり、少々のことではイライラしない力が身につく。
瞑想を毎日続け、瞑想の累計時間が3時間を超えたあたりから、自己をコントロールする能力が身につき、さらに8週間ぐらい続けると、脳の物理的な形状が変化し始める。「灰白質」という自制心を司る部分が肥大化し、自己をコントロールする能力が高まる。

瞑想については以下の本がおすすめ。やることは2つ・①楽な姿勢を取って身体を一切動かさないこと。②呼吸に全神経を集中すること。ゆっくりと一定の呼吸を保ち、慣れてきたら呼吸の回数を下げていく。一分間に1回から6回ぐらいの呼吸が「ウィルパワー」を最も高める。

むやみにニュースを見なければ、ポジティブになれる

ネガティブなニュースは「無意識」に悪い影響を与える。テレビや新聞のニュースは不用意に見ない方が賢明。例えば、自殺報道は、「無意識」に作用し、あらゆる事故の発生率を上昇させる。

「意識」で「無意識」を直接コントロールすることはできない。「無意識」を動かすためには、まず「意識」によって行動を起こし、それを脳に自己認識させることによって、間接的に影響を与えるしかない。

朝起きて、どうも仕事が手につかない、なぜか落ち着かない、そんな時は、「無意識」がネガティブになっている可能性を疑ってみよう。。こんな時は「運動」が効く。身体を動かして血の巡りを良くしてみたり、面白い小説や漫画を読んで大声で笑ってみよう。「無意識」がポジティブになってくれると、不思議と行動がスムーズになるはず。

意識と無意識をうまく使う

人間の脳内には、意思でコントロールできる「意識」と、コントロールできない「無意識」とがあり、「無意識」の方がはるかに多くの仕事をしている。「意識」は一度に一つのことしかできない。本を読む時は本に集中し、文字を書く時は文字に集中し、集中が途切れると作業も止まってしまう。ところが、「無意識」は、その間にも体温を調整し、心臓を動かし、呼吸を行い、体内時計を管理している。「無意識」はたくさんの仕事をマルチに処理できる、優秀な存在。

また、「意識」が動いている間は、「無意識」からの情報は受け取りづらくなる。「アイデアを寝かせる」という言葉がありますが、あれは「意識」が仕事をしている間に「無意識」が答えを用意してくれていて、「意識」が休んだ時に「無意識」がそれを教えてくれるもの。つまり、「意識」を休ませないと「無意識」からの成果は受け取れない。それを裏付けるように、人は集中して考え続けるよりも、ボーっとして何もしない時間を作った方が、良いアイデアが出せることが分かっている。

「カラーバス効果」を利用して「無意識」を使え

「無意識」の働きの一つとして、「カラーバス効果」というものがある。
「無意識」は、自分と関連の深い情報や、自分が興味を持っていると認識した情報を常に集めてる。したがって、青い車を買うと、その日から青い車は自分と関係が深いものだと脳が認識し、「無意識」が情報を探して気付かせてくれる。この「カラーバス効果」を逆手に利用すれば、「無意識」の力を借りることができる。

この場合、自分が集めたい情報が何かを「無意識」に教えてあげればよい。メモを持ち、何度もその文字を目にするようになると、「無意識」はそれが自分にとって重要な情報だと認識。「無意識」は目や耳から入ってくるすべての情報を分析して、欲しい情報を集めてくれるようになる。

「継続は力なり」という言葉がありますが、あれも「無意識」の力を利用しようとする行動だと考えられる。接触回数が多いほど、脳はそれを重要な情報と認識するので、「無意識」の力を借りやすくなります。一日一時間の勉強を「意識」が担当するとしたら、残りの二十三時間は「無意識」が担当して、合格するために役に立つ情報を勝手に集めてれる。

また、書くことは信じることにもつながる。

鏡の前で20秒笑顔を作ると、幸せになれる

毎日、無理にでも笑顔になっていると、本当に幸せになれる。人間の脳は「行動」と「気持ち」が一致しないと不快になり、無意識に「行動」か「気持ち」のどちらかを変えて不一致を解消しようとする。「アズイフの法則」はこの原理を利用し、ある行動を取り続けることで、その行動に見合うように心を変えさせるテクニック。

心が変わると価値観が変わり、対人行動が変わるので、本当に幸せになり始める。逆に、「将来なりたい自分」が取る行動を先にやることで心を変え、なりたい自分になる。これが「アズイフの法則」です。

1日にすることを3つ決めれば、頭の中がスッキリする

「1日にできることは3つしかない」と決めてしまう。やることを決めて、優先順位をつけると、焦りが消え、頭はスッキリしてくる。

ルールとスケジュールを先に決めて、その通りに行動するようにしていれば、迷うことはない。考えなくても自動的に行動できるようにする。1日の生活の中で、自動化できる行動はたくさんある。自動化できるところを次々に自動化することで、迷いはなくなり、頭の中はスッキリしてくる。

自分の睡眠を記録すると、早起きが得意になる

睡眠の質を高めるには、「自分に何時間の睡眠が必要なのかを知る」ことが大切。

睡眠の質を高めるには、日中に「セロトニン」をたくさん作ることが必要。
・朝食で「セロトニン食」を取る
・30分以上日光に当たり、運動する
・夜になったら、PC・スマホが放つ「ブルーライト(青成分の強い光)」を見ないように調光する

目の網膜が「ブルーライト」の刺激を受けると、脳は朝だと勘違いして、睡眠を深くする脳内物質「メラトニン」の生成を抑制してしまう。逆に、「ブルーライト」の量を減らすと脳は夜だと判断し、「メラトニン」の分泌が活発になる。
・部屋の照明も、夜は柔らかい光を調光する(日中は白色、夜は黄色みがかった柔らかい光)
・人は体温が下がると眠くなるので、入浴は就寝の1時間前に行い、体温が落ち始めてから布団に入る
・胃が動いていると睡眠の妨げになるので、できる限り、夕食は就寝の3時間前に済ませる

夜のスマホ・タブレットなどは、読書はブルーライト軽減眼鏡などで対処を。私は別途横に以下を置いています。

複数の仕事を持てば、将来への不安が消える

1つの会社に全人生を賭けるから、不安になる。リスクを分散のために「人生のポートフォリオを組む」ことが大事。自分の強みとなる能力は一つに集中して磨き上げ、それを活かす場所や業界は複数持って、ポートフォリオを組むとよい。

最後に

今回は、メンタリストDaiGoさんの「あなたを変える52の心理ルール」を紹介しました。すぐに実践できるものがたくさんあります。その多くは、習慣化すれば意識することなくできるようになることがたくさんあります。

是非、心理・脳・体のメカニズムを理解して、なりたい自分に近づきましょう!