【書評】捨てる。 引き算する勇気(やましたひでこ著)(★3.5)

一躍ブームとなり、皆が知る言葉となった断捨離

一般的に、「断捨離は、モノを捨ててさっぱりすること」と解釈されてますが、実は、そうではありません。

断捨離ブームの火付け役、かつ、本書の著者である やましたひでこさんは、「モノに対する執着を捨てることで、心の中のガラクタを整理することだ」と説きます。

単なる、主婦の片づけテクニックではありません。
仕事に従事するビジネスパーソンにこそ読んでほしい「教え」が詰まった一冊です。

断捨離とは新陳代謝であり、関係性の問い直し

そもそも断捨離は、やましたさんがヨガ道場で学んだ「断行・捨行・離行」という、欲望を立ち執着から離れるための行法哲学です。これをモノとヒトとの関係性に応用して、断捨離が生み出されました。

「断」とは、「決断」の「断」。
「捨」とは、不要・不適・不快なモノを手放すこと。
「離」とは、「断」と「捨」を日々繰り返すことで至る境地、すなはち自在。

大事なのは「断捨離とは、関係性の問い直し」であるということ。

捨てるというのは、あくまでプロセス。重要なのはその先にある、自分にとって大切なモノ・コト・ヒトを選択することであり、モノに対する執着を捨てることで、心の中のガラクタを整理することなのです。

これって、ビジネス用語で表現するなら「集中と選択」を行うための手法ですね。

仕事ができる人は、まず「やらないこと」を決める

仕事ができる人は、まず「やらないこと」を決めるといいますよね。

人生や仕事に目的を持ち、目標を設定し、最短で成果を出していくためには、余計なことをしないのが鉄則です。これは、仕事やモノなら捨てるということです。

それ故、できる人は、
・自分がやるべき仕事なのか
・即決するべきか、考えるべきか、考えるならいつまでに答えを出せばいいのか
を考えます。「何をやるのかではなく、何をやらないのかを決めること」が「戦略」となり得るのです。

断捨離でモノが絞り込まれた状態であれば、物事の優先順位をつける作業というのも不要になります。

だから、仕事ができる人は考えもシンプルです。

仕事ができない人、仕事に追われている人、3つのパターン

断捨離ができる仕事のできる人は、余計なことをしません。

では、真逆の、いつも仕事に追われている人はどんな人でしょうか?

やましたさんは、仕事に追われる人の3パターンと、その解決方法を以下のように整理しています。

①先送りする人
目先の仕事から手をつけ、肝心な仕事が後回しになってしまっている人。
⇒「あと」はいつか、期限を決める。

②もったいないと思う人
捨てられずに、書類・情報をとりあえず取っておく。
その結果、どこにその情報があるのかわからず時間がかかっている
⇒本当に使うのか?を自分に問いただす。
 書類を捨ててしまって取り返しのつかないぐらい痛い目にあうことはほとんどありません。

③何かあったらと考える人
終わった仕事の残骸をいつまでも放置して、使うことのない書類を残している人。
⇒実際に何かあっても、ほとんどの場合大事に至らない。謝れば済む

忙しいとは、心を亡くした状態

仕事に追われているて忙しい人。彼らは、心を亡くしています。

しかし忙しさの根本は、すでに不要・不適・不快となった情報/人間関係/概念を、貯め込み、抱え込み、しがみついているがために起こっていることが多いのです。不要なものは捨てたらいいんです。

捨てる。 引き算する勇気

まずは、形から片づける

身の回りも、心も片づけるためには、まずは、見た目でわかる、使っていないモノ、漫然と保管、放置されてるモノ、あることさえも忘れているモノを捨てることから始めるのが早い。

では、どこから片づけるか?

まずは、決めた時間、10分でも30分でも決めた時間内で完結できる場所を選ぶことがポイント。小さなことでも完結すると、達成感が生まれ、次に進めます。

現状を分類分けする

モノや仕事に忙殺される場合、多くは分類をしてないことが原因。

仕事を分類するなら、過去・現在・未来と3分類し、これに基づいて片づけをします。

過去:既に終わった仕事(保管)
現在:現在取り掛かっている仕事(進行)
未来:終わっていないけれど、今すぐやる必要のない仕事(保留)

余計な考えを捨てよう

よけいな考えを捨てると、感情に振り回されない時間が生まれます。

では、私たちは何に対して不安を感じているのでしょうか。
大まかには「足りない不安」と「失う不安」す。

まずは、自分の不安がどちらに該当するか分けてみましょう。そして、本当に、その不安が必要な不安なのか、モノを捨て去った後で考えてみてはいかがでしょうか?

結構どうでもいいことに悩んでいることが多いものですよ。

感想

私は、結構、バサバサとモノが捨てられるタイプです。しかし、昔は捨てられませんでした。

それが変わったキッカケは、20代にかなりな回数の引越しをして、捨てても大体困らないじゃんと思ったのが気前よく捨てられるようになったキッカケでした。やっぱり、物理的にモノを減らすって大事です。

今では、モノの執着もなくなったので、買う量も減りました。いいものを必要に応じて買う。しかも、自分の好みを明確にして。

こうすると、モノを買うときにかかる時間も少なく、適度に満足できるようになりました。いいことだらけです。

捨てる。 引き算する勇気