【書評/要約】思考停止という病(苫米地英人 著)(★5) 超良書!思考、そして、人生が変わります!

自分の頭で考えない人は、何度も同じ間違いを繰り返し、成功から遠のく。

正直、多くの人は「私は思考停止なんてしていない。いつも考えている」と思っていると思います。しかし、本当に考えているといえるでしょうか?

本書「思考停止という病」を読むと、多くの人は、自分も「思考停止という病」にかかり「奴隷の人生」を歩んでいることに気が付き、ショックを受けるでしょう。

確かに昨今は、GoogleやYoutubeを探せば、考えなくてもわかることもたくさんあります。しかし、それだけではダメなんです。自分の頭で考えないとダメなのです。

その理由は?

今回は、「思考停止という病」から、思考停止とはどういう状態を指すのか、思考停止に陥っているとどんな人生を歩むことになるのか、思考停止を抜け出すにはどうしたらいいのか、そのエッセンスを紹介します。

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思考するとは?

思考するとは?:【書評/要約】思考停止という病(苫米地英人 著)

思考には、❶物理的な脳の活動=脳機能的思考 と、❷創造的な問題解決活動=社会的思考 の2つがあります。いわゆる「思考停止」が起こるのは❷の「社会的思考」です。

思考停止は進化が止まった状態

「社会的思考」とは、分析する(考察する)、意思決定をする、問題を解決する(最適解を見つける)、仮説をつくる など、クリエイティブな思考のことです。

この思考が停止状態にある人の特徴は、様々な不満があっても、「仕方がない」とあきらめる。つまり、生き方が諦めモードに入っており、奴隷的な生き方を自ら受け入れて生きてしまいます

これはもはや、「進化が止まった」状態です。このようなタイプは、特にサラリーマン思考が染みついた日本人に多いのですが、心当たりある人、多いのではないでしょうか。

社会的思考があると、人生はうまくいく

社会的思考が機能している人は、人は「おやっ?」と思った時は、疑い、調べ、考え、現状を変えようと試みます。つまり、奴隷のような人生を送ることはありません。「意思の力」で本当にやりたい人生に進みだすことができるようになります。

社会的思考が機能していると…

・自分の頭で答えを導けるようになる
・他人の意見に左右されなくなる
・知識量が増える
・見えなかった問題点が見えるようになる
・生産性がどんどん高まる
・意思決定のスピードが速くなる
・論理的な分析が速く、正確になる・最善の問題解決法が見えてくる

思考停止=奴隷の人生。なぜ日本人には思考停止が多いのか

なぜ日本人には思考停止が多いのか:【書評/要約】思考停止という病(苫米地英人 著)

では、なぜ、日本人には「思考停止な人」が多いのでしょうか?

理由は簡単で、日本人は、自分の頭で考える力が弱いからです。その理由は大きく3つあります。

日本人が思考停止しやすい3つの理由

❶前例主義
❷知識不足
❸ゴールがない

それぞれ見て行きましょう。

前例主義

「今まではこうだったから…」「そういうものだから…」と何も考えずに前例に従てしまうこと、多くありませんか?

日本人の多くが思考停止してしまう多くの原因が、前例主義であることです。日本人には、このサラリーマン的な思考が染みついてしまっています。

知識不足

まず大前提として、脳は知っているものしか認識できません。また、たとえ、知識があっても自分にとって重要と思っていなければやはり認識しません。そして、人間の認識は、過去の記憶でできています。

そうだと、どうなるのか?例として、経済知識がない人が「おいしい経済情報」を得たとしましょう。

経済のバックグラウンドがない人は、たとえ「おいしい情報」だったとしても、投資に活かすことはできません。そもそも「おいしい情報」だということすら分かりません。興味もないので情報が頭にとどまることはありません。ただ情報がスルーしていきます。見ても見ていないのと同じです。

つまり、おいしい情報が飛び込んできたとしても、バックグラウンドとなる知識がないと活かせない。Googleで調べてわかるのではなく、「自分の頭の中に知識がある」ということは極めて大事です。

知識がある人と、ない人では、世界が異なって見えます。それが毎日積み重なって差となり、人生を分けていきます。現代社会では二極化が問題になっていますが、これは仕方のないことともいえます。

ゴールがない

本気で達成したいと思えるゴールもなく生きている人は、問題意識をもって生きていません

そしてこのような人は、頭のいい人、権力者、経営者、メディア、国家に簡単に操られます。例えば、企業は、テレビをダラダラ見ているような情報弱者に対しての方が、楽ににモノが売れますよね?賢い人に対してより、バカに対しての方が物が売りやすいからです。

騙されない、操られないためにも「自分で考える力」は非常に大事なのです。

思考停止を抜け出す3つの方法

思考停止を抜け出す3つの方法:【書評/要約】思考停止という病(苫米地英人 著)

では、思考停止を抜け出し自分の頭で考えられるようになるにはどうしたらいいでしょうか?
方法は以下の3つです。

思考停止を抜け出す3つの方法

❶現状を抜け出し、常識を疑う
❷ゴールを設定する
❸圧倒的な知識を習得する

❶現状を抜け出し、常識を疑う

まず大事なのは、「今のあなたが常識と思っていることを疑う」ことです。

特に日本人は「ノーマル」をよしとし「アブノーマル」を否定します。でも、「ノーマル」は本当に良いことでしょうか?

ノーマルとは、いわば洗脳です。他人・社会が押し付ける居心地のいい場所=コンフォートゾーンにある状態です。他人・社会は、無意識的に同調することを求めてきます。ちょっと変わった人を「変な人」と見がちですよね。でも、偉業をなす人は人と違う思考・行動をしたからこそ「偉業」を成し遂げ成功するのです。

ノーマルは最悪だ!ぐらいの考えがないと、与えられた価値基準で生きる=奴隷の人生を歩むことになります。ノーマルを徹底的に疑い、自分が真に求めるコンフォートゾーンに抜け出すために、自分がやりたくないことにはNoと言いましょう。

❷簡単に達成できないゴールを設定する

ゴールができると、自分が心地いいと感じるコンフォートゾーンが変化してきます。例えば、年収200万円の人が2000万円を目指すとすれば、貧乏な日常に違和感を感じるはずです。今の状態を抜け出すために、考え方や行動が変わってきます。

ただし、簡単に達成可能なゴールでは、自分のコンフォートゾーンを変えることはできません。「現状の外側にある強烈なゴール」を設定することが大事です。

❸圧倒的な知識を習得する

ゴール設定ができたら、物事に対する「興味」「関心」関心を持ちましょう。

例えば、ハワイへ旅行するという計画を立てると、なぜか、ハワイに関する情報がいろいろと飛び込んでくるということがありますよね。これは、もともと「そこ」にあった情報が、興味をもつことによって「見えるようになった」にすぎません。興味・関心を持つと、目の前に広がる世界も違って見えてきます。そして、知識も増えていきます。

この知識習得を、継続的に続けましょう。そうすれば、手に入れた知識で、さらに思考が高まり、成功に近づけます。

最後に

今回は、苫米地英人さんの「思考停止という病」の要点を紹介しました。

「ノーマル=思考停止」という指摘は、目からうろこ。確かに、偉業を成し遂げた人、成功者に「ノーマル」と言われる人はいません。常識的でなかったからこそ、偉業を成し得たのですから。

このことに気が付いただけで、本書を読む価値が大いにありました。

上記で要約した内容は、本書の一部にすぎません。是非、一読を!