【書評/要約】金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン(やまもとりゅうけん 著)(★4) 資本主義の世界で賢く生きる方法を学べ!

サラリーマンは、安定を求めて「ジリ貧」に陥る
フリーランスは、安定を得ながら「お金持ち」になる─

私たちが生きる資本主義の世界。この世界は、はっきり言えば、「お金がすべて」の世界です。

フランスの経済学者であるトマ・ピケティの著書『21世紀の資本』で示した有名な公式は、

トマピケティの公式

r > g (r:資本収益率、g:経済成長率)

で表されますが、この式がが端的に示すことは、「資本主義の世界では、お金持ちはどんどんお金持ちになり、貧乏人はどんどん貧乏になる」ということです。

であるならば、資本主義の世界で悠々と生き続ける方法はひとつ。「お金持ち」になることです。

今回紹介の「金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン」には、これまでの「サラリーマンは安定。フリーランスは不安定」といった一昔前の常識を真っ向から否定。「お金持ち」になるための考え方と方法論を身につける方法を教えてくれます。

今回は、やまもとりゅうけんさんの著書「金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン」からの学びを紹介します。

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サラリーマンの真実

【書評/要約】金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン(やまもとりゅうけん 著):仕事のできる中堅サラリーマンは最も損をしてる

サラリーマンこそ安定した職業。今でもそう思っている人は多いと思います。

確かに、日本のサラリーマンは労働基準法に守られ、よほどの事がない限り、どんなに仕事ができなくてもクビにはなりません。 たとえ、「あいつは仕事ができない」と言われてしまうような人でも、会社にぶら下がる気満々なら、しがみつき続けられます。

仕事のできる中堅サラリーマンは最も損をしてる

そんな人まで雇用しても成り立っているのが会社。そんな会社の中で、最も損をしているのは仕事ができる「中堅サラリーマン」。「使えない社員」「新人・新入社員」の給与を「使える社員」が賄っているのですから、割には合いません。

一方、社外・社外の競争は極めて激しいのもサラリーマンの宿命。同僚の昇進をやっかみ、ストレスを抱え込みます。そんな中で、トップに上り詰めるのはごく一部。彼らは上層部だからこそ得られる特権を享受。一方で社員を飼いならし、うまい言葉で「やりがい搾取」を行います。

そんな中でも、いつまでもサラリーマンを続けますか?

著者はこんな辛口メッセージで読者サラリーマンに呼びかけます。

自分の時給を把握しよう

今、あなたが月給で働いているとして、その時給がいくらか把握していますか?
時給を理解することは、自分の生産性を意識する上で非常に重要になります。

以下のページで、「サラリーマンの平均年収の推移」と超簡単算出!「時給計算方法」を紹介しています。

サラリーマンで生きるデメリット

仕事ができる中堅サラリーマンに、会社を飛び出してフリーランスなることを薦める著者は、サラリーマンであるデメリットを以下のように列挙します。

サラリーマンでい続けるデメリット

・会社に飼いならされる
・限定的なコミュニティにとどまることで視野が狭まる
・「仕事」も「人」も選べない理不尽に耐え続けなければいけない
・一個人としての責任だけでなく、組織としての責任も負う
・同僚を含め、ライバルが多い
・上記を背景に、精神をすり減らす

サラリーマンが板につきすぎて、上記感覚が分からなくなっている方も多いはずです。

資本主義の本質

【書評/要約】金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン(やまもとりゅうけん 著):資本主義の本質

資本主義は「お金」で評価される世界です。
勝ち組と仕事をしたいと人々が考えるのも、お金持ちのもとには、人も情報も、そしてお金も集まってくるからです。そしてお金持ち同士が集まり、ますますそこに「おいしい情報」が集まります。

世の中には「お金がすべてじゃない」と言う人も多くいます。しかしこれは、お金のために頑張る人たちを揶揄することで「自分たちは正しい」と自分に言い聞かせ、お金を稼ぐ努力から目を背けているだけです。

「お金」から目を背けてはいけません。資本主義の中ではお金をそむけた人は貧乏になるのですから。

資本主義社会で幸せに生きるには

【書評/要約】金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン(やまもとりゅうけん 著):資本主義社会で幸せに生きるには

お金持ちになりたければフットワークが大事

お金持ちは「やってみる」を前提に行動します。鶏たまごの話ですが、お金があるから、思い切れる。つまりフットワークは軽くなるのです。
多くの場合、チャレンジにはお金がかかります。しかし、お金持ちは余裕があるから、簡単にチャレンジできる。チャレンジの障壁が低いのです。

貧乏人ほど、細かなことに悩み、ぐずぐず動けない場面に遭遇したことはありませんか?

お金に縛られるが故に、ますます、フットワークが重くなるのです。

これはお金に限った話ではありません。自己成長につながる「本」だって、お金がないと、買うのをためらい何年も無駄にするのです。

フリーランスのリスクは思うほど高くない

サラリーマンからフリーランスになった私も感じていることですが、フリーランスは実に身軽です。会社から成績を査定されることもなく、上司部下の関係者もなく、人に押し付けられた数字を負う必要もありません。

フリーランスの場合、「数字に追われる」のではなく、「数字を追う」楽しみを見出すことができ、ビジネスにより前向きに取り組めるようになります。なんたって好きなことをやっているのですから、頑張る力も強い。

しかし、サラリーマンから見ると、フリーランスは極めて収入が不安定に見えますよね。でも、日本はいざというときの「セーフティネット」が充実しています。すがれば救ってくれるところがたくさんあるのですから。

フリーランスで生きるための注意点

圧倒的にストレスから解放されるフリーランスですが、当然ながらリスクもあります。

著者は【数字から逃げた瞬間に「堕落」が始まる】と指摘。収入という壁にぶち当たったとき、数字から目を背け、数字以外のものに評価の基準をすげ替えるようになったら危ないといいます。

分かりやすく表現すると、稼ぎが頭打ちになったとき、 「やりたいことをやっているから、儲からなくてもいい」といった考えを持つようになったらアウトです。ただし、数字は「お金」だけとは限りませんし、ただ貯めるだけのお金ながら「死に金」で意味はありません。

資本主義を上手に生きるために大切なこと

私たちの手の届かないところで「資本主義の仕組み」が決まっていく以上、最終的に信用できるのは、世の中の変化に対応し、生き残るために役立つ力。 つまり、自分の「頭脳」「スキル」「人脈」「影響力」です。

お金も頼りになりますが、「お金」そのものだけではダメです。

上記で挙げた「生きるために役立つ力」の中で著者が重視するのは、「頭脳」と「影響力」です。

頭脳

自分の頭脳が何よりも大切なのは疑うべくもないでしょう。頭脳を磨き続けていれば、世の中がどのような混乱に陥ろうとも、生き残る 術 を探して凌ぎ切ることが可能になります。

影響力

頭脳は大事ですが、頭脳だけを磨き続けるのでは 人として脆い。人は、自分ひとりだけで生きていくのはどうしても限界があるからです。見ず知らずの他人の行動を左右する力=影響力があれば、怖いものはなくなります。

最後に

今回は、やまもとりゅうけんさんの「金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン」の要点をまとめました。

私はフリーランスになって本当に良かったと思う一人。サラリーマンという枠を飛び出すと、見えてくる世界は変わり、生き方も広くなります。

ただし、思い立ってすぐに転身できるほど甘くはありません。本書のような本を読みつつ、転身するためにどんな「財(スキル、知識も含む)」を積み上げていくことが大事です。本書は、そのための気づきを与えてくれますので、是非、ご自身で読んでみることをお勧めします。