2017年、「米投資銀行最大手のゴールドマン・サックス(GS)がトレーダー600人をAIに置き換えた」との発表に、衝撃が走った金融業界。その後も、金融業界はAI化がますます進み、AI×ビッグデータを前に、多くのファンドマネージャーが職を追われています。

「ヤフーのビッグデータを使うと未来が見える、確実な投資先が分かる!」というのは本書の著者岡田 克彦さん。人工知能(AI)とアルゴリズムの研究者が集まる投資顧問会社マグネマックス・キャピタル・マネジメントのCEOをつとめ、AIが運用する投資信託の開発にも当たられています。

ヤフージャパンのポータルサイトは1日に約4000万人が利用する巨大サイト。さまざまな情報が集まるビッグデータの宝庫です。そんなビッグデータ×人工知能を使えば、「20年間で1億円を作ることも可能」と本書の著者は語ります。

さて、それはどんな方法なのでしょうか?「Yahoo!JAPANのビッグデータとAIが教える21世紀の投資戦略」の要点をまとめてみます。

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ヤフーのビッグデータ

上述した通り、ヤフージャパンのサイトといえば、ニュースから、金融、ショッピング、恋愛、映画まで、さまざまな情報が集まるポータルサイト。

レベルの高いファイナンス情報はもちろんのこと、ニュースへのアクセス数、ショッピングの動向、その他もろもろの記事へのアクセスは、色濃く日本人の思考・嗜好を反映するビッグデータです。

これらヤフーのビッグデータをを学習した人工知能を使えば、平均的な利回りよりも高い利回りでの運用が可能となり、20年間で1億円の資産形成が期待できると著者は述べます。

ランダムウォークの市場で先を読むキーは「人の行動心理」

株価の動きはコイントスのごとく予測不可能。ランダムウォークでAIとて予測は難しい。同じ条件であったとしても、マーケットの雰囲気、期待値のありようによって、大暴落もすれば、小さな下落で済むときもあります。

つまり、相場に参加している「人間の行動」を読むことができれば、「マーケットの気配読みの達人」になれるわけです。

人間の行動はある程度予測可能

相場の動きはランダムウォークです。しかし、人間の行動原理は昔から変わりません。ある程度予測が可能です。

そこで、岡田さんらは、行動経済学や行動ファイナンスの知見をベースに、株価の上下ではなくニュース記事や季節傾向といったビッグデータを活用したプログラム取引を提案。AIを用いて特徴量を抽出することにより、市場平均を上回るパフォーマンスの投信を作りました。

長期投資で資産形成を目指す

ただし、AIを用いたからと言って、一夜にして資産を築くことはできません。

岡田さんが目指す運用は、長期投資でリスク少なく資産を築く「積立投資」。20年後にフタを開けたら1億円資産ができていた!というような投信です。

では、どうしたら実現できるか?

今の株式における市場平均利回りが3.8%。これを5%上回る投信、つまり、平均利回り8.8%で回せる投信を組成することができれば、

20年間約15万円を積み立てるだけで、20年間で1億円の資産を達成できます。

Yahoo!JAPANのビッグデータとAIが教える21世紀の投資戦略

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若いうちから始めれば負担少なく1億円貯められる

毎月15万円の積立は、つらい家庭が多いのが現実ですよね。

だったら、時間を味方につけるしかありません。

以下は、20才~60才までの40年間、或いは25才~65才までの40年間、毎月2.3万円ずつコツコツ積立を行った3つのパターンのシミュレーション結果です。

市場平均3.8%の利回りなら2600万円弱ですが、8.8%の利回りなら1億円以上が貯められます。

毎月23000円の投資でこれができるなら、実現可能な家庭も多いのではないでしょうか。

iDeCoやNISAでサラリーマンが積立投資を行えば、利回りはどうなるかは不確定要素ながら、税金は確実に減らせるので効率的に資産形成ができます。