
人生100年時代。長く生きられても、ぼけてしまってはしょうがない。
こんな長生きの時代に死ぬまで豊かに生きるために必要なことは「脳のメンテナンス法」を知っているかです。
長生きリスクと言えば、「お金」と「健康」が挙げられますが、年老いても現役の方はイキイキされていますよね。これは年に縛られずに自由に生きていく「お金」と「健康」と「働き方」を知っているからであり、それにより「脳の低下(認知症)」が抑制されているから実現できることです。
本書「一生稼げる脳の作り方」は、いつまでも現役で働ける脳を維持するために大事なことをわかりやすく教えてくれます。今回は本書の要点を紹介します。
目次
健康の二極化はなぜ起こるのか?
現在の日本では、「元気な高齢者」と、「病気の高齢者」の二極化が進行しています。事実、加齢によって認知機能が低下した高齢者もいれば、脳のパフォーマンスが落ちることなく、第一線で仕事をするスーパーシニアもいます。
ではなぜ、二極化が起きているのでしょうか。
脳が老化する人としない人、認知症を発症する人としない人を分けているのは、 「意欲」があるかどうか です。「意欲」とは、「○○をしてみたい」「○○をよく知りたい」と自ら進んで関心を持つことです。
意欲が低下すると、
・脳への刺激が加わらなくなり、認知症の誘発につながる
・行動量が減ると、脳の血流量も低下する
・血流量の低下は、認知機能の低下につながる
という負の連鎖で、認知趙が加速しやすくなります。
セミリタイアは認知症を招きやすい!?
実は、認知症研究の結果、認知症を発症している人は、定年前から早くリタイアしたいと考えており、定年後、仕事についていない人の割合がそうでない人に比べて高いというデータが出ています。
つまり、早々にセミリタイアして仕事をしない、或いは、定年退職し、老後の老後の生活費を公的年金だけに頼ろうとしている人は認知症になりやすいのです。
「勤労意欲」が認知症に大きくかかわっています。「仕事に対する意欲」 「お金を稼ぐことに対する意欲」 「お金を自分で管理しようとする意欲」 の高い人ほど、脳の認知機能が低下しにくいのです。
老後資金、2000万円では足りない事実
2019年、「老後資金2000万円問題」が社会に動揺を与えました。この問題の発端は、問題の発端は、金融庁の金融審査会がまとめた報告書で、収入を年金のみに頼る無職世帯のモデルケースでは、20~30年間の老後を生きるために約2,000万円の老後資金が必要だと指摘したことに端を発します。
2000万円も必要なの!?と人生に失望した方も多いと思いますが、本書の著者は、老後に当然なリスクとして考えておくべき、病気や介護にかかる費用は含まれていないと指摘します。つまり、2000万円でも足りない可能性は大きいのです。事実、「75 歳を超えると3割の人に介護が必要」になり、介護費用の確保は避けて通れません。
介護費用(自己負担額)はいくら必要か
仮に介護が必要になった場合、「❶自宅で介護する場合」と「❷施設に入所する場合」で費用は異なります。
❶の場合、デイサービスやヘルパーなどの「介護サービス利用」が中心で、一般的な在宅介護サービスの 平均利用金額は、月額3~5万円ほど必要です。
❷の場合、入所する施設の種類、地域、設備によってかかる費用も異なりますが、目安としては 月額15~30万円と見ておく必要があります。
上記の通り、介護にはお金がかかります。 国からの公的年金や退職金だけでは、老後の生活資金が足りなくなる可能性が非常に高いのです。
自らの意思で「一生稼ぐ」
これからの人生では、「自らの意思で「一生稼ぐ」ことを念頭に人生プラン」を立てることが非常に大切です。
・「いつまでも働く」という意欲とモチベーションを持ち、脳の健康を保つ
・老後資金は、投資で増やすだけでなく、働いて稼ぐ
と、考えをシフトすることが大切です。これが、世界の情勢や自然災害、パンデミックといった、個人レベルではどうすることもできない不測の事態にも対応できる、 本当に賢い生き方となります。
このような状態を維持できれば、年金支給開始も65才→70才に引き上げることが可能であり、そうすれば、65 歳からもらう場合に比べて、「40%程度」手取り額を増やすことができ、ますます、お金の不安も軽減します。
脳の衰えを科学する
ここからは脳科学的に脳を衰えさせない知識を見ていきましょう。
20歳を過ぎると脳細胞は「1日10万個」死滅と言われています。しかし、一方で、脳とは年齢とともに単純に退化していくものではなく、死滅と誕生を繰り返し、常に変化していると考えられています。そのため、高齢者の中には、脳が萎縮している、つまり、脳の神経細胞が減っているにもかかわらず、脳のパフォーマンスを最大化している人が大勢いる反面、脳の萎縮がそれほど深刻ではないのに認知症が進んでいる人もいます。
現在の研究で、「脳の神経細胞の減少」=「認知症」なのではなく、むしろ、「脳の神経細胞同士を結ぶネットワークが退化すること」によって、脳のパフォーマンスが低下することがわかっています。
脳の神経ネットワークを維持するには
では、どうしたら、脳の神経ネットワークを維持できる(退化を防ぐことができる)でしょうか?
最高の方法は、「仕事で脳を活性化させる」ことです。「何も楽しみがない毎日」「変化のない退屈な毎日」を送っていると、脳は新しい記憶を保存することをやめてしまいます。そうならないために、ストレスを感じない程度に「脳を使い続ける」=「脳に刺激を与える」のです。
定年退職前の 10 年間の働き方が大事
脳の老化にとって、極めて大事な時期は、定年退職後の10年です。
現在は再雇用で働く人も増えていますが、ここですべきは、ポストや地位や名誉に固執しないことです。再雇用をすると、今まで持っていた実権を失うことに非常にストレスを感じる人がいます。しかし、これではストレスとなり、脳にダメージを与えることになります。 ここでは考え方のシフトが大事です。「変化を受け入れて、新しい環境を楽しむ『意欲』を持つ」ことが大切です。
持ち運びできるスキルを鍛える
今の時代、一つの会社にしがみつこうとする考えは危険です。若いうちから、再就職・再雇用を見据え、「専門性」と「ポータブルスキル」を磨いていくことが大事です。そうすれば、定年などを迎えても、個人事業主として「業務委託契約」を視野に入れて仕事を継続することも可能になります。
その他、脳を衰えさせないために大事なこと
いつまでも健康を維持し、意欲を持ち続けるためには、コツコツとした習慣が非常に大事です。
・「何を着るか」で脳を刺激する
・体を動かす
・「糖質」の摂りすぎに注意し、肉(タンパク質)を取る
・歯をしっかりとケアする
健康が失われれば、意欲もなくなります。小さな習慣の積み上げは、後で大きく効いてきます。自分を大切にしましょう!
最後に
今回は、著書「一生稼げる脳の作り方」の要点をまとめました。
私は長生き願望はあまりありませんが、健康寿命は伸ばしたい!いつまでも頭がシャキシャキ働く状態で活きたい!と思い、運動したり、瞑想したり、読書したり、旅行に出かけたりと、脳への刺激と脳のストレス解消を意識的に実行しています。
そのためでしょうか、健康ですし、ストレスもあまりなく毎日楽しいです😄