【書評/要約】思い込みから解放されたらするっとやせて20年リバウンド知らず! 精神科医の脳ダイエット(奥田 弘美 著)(★5)

どうしても痩せられない…これまで何度、ダイエットに失敗したことか…

なぜにこれほどまで失敗するのか?本書の著者精神科医の奥田弘美さんは、脳がもつ「思い込み」を捨てれば、無理なく健康スリム体型になれるといいます。

脳がもつ「思い込み」とは、
・ごはんの時間だから食べなくちゃ
・残すともったいないから食べなくちゃ
・みんなが食べるから付き合わなくちゃ
といった思いで食べてしまうことを指します。この考えを根本から変えてしまうのが奥田さんが提唱する「精神科医の脳ダイエット」です。

奥田さんが「脳ダイエット」を考案するに至ったきっかけは、スリム体型の友達との1泊旅行であることに気が付いたから。やっぱり、スリムな人と太っている人は食べ方が違うのです。しかも、スリムな人は食欲で我慢もしていないのです!

ダイエットに苦しむ皆様に、今回は、「精神科医の脳ダイエット」の要点を紹介します。

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脳ダイエット、気づきのきっかけは「友人」

それは、スリム体型の友達との1泊旅行に行った時のこと。

夜、フルコースでおなかいっぱい。さて、翌日の朝、おなかが減った感覚はないものの、ホテル代金に含まれてる朝ビュッフェに行こうと友達を誘いました。

すると、友達は「おなかがすいていないのでいらない」との返事。実際、奥田さんに付き合いレストランまで行ったものの、友達は食事をとらなかったのだとか。そして、奥田さんは「太らない人はおなかがすかない限り食べない」と気づきます。

「スリムな人は、何を食べても太らない痩せ体質などではなく、おなかがすかない限り食べない。だから太らない。」

ある意味、ダイエットの「真理」に行きつきます。このの考えをもとに編み出されたのが「脳ダイエット」です。

脳ダイエット

では、脳ダイエットとなどのようなものなのでしょうか?脳ダイエットのルールを見てきましょう。

ルール1:おなかがすっきりすいてから食べる

大人になると、「残すともったいない」といった道徳を成長過程で刷り込みされたり、時間がないために「早食い&ドカ食い」したりします。しかし、この考え・行動は訂正が必要です。

「おなかがすいた」というすっきりしっかり感じる「空腹感」こそが、「前に取り入れた食べ物のエネルギーをすべて使い果たしたので新しく食べ物を入れてくださいな」という体からのサインです。

「時間がきたから食べる」「なんとなくおなかがすいたから食べる」はNGです。

ルール2:満腹ラインをリセットする

先日、著書「「おいしい」となぜ食べすぎるのか―味と体のふしぎな関係」の本紹介でも記しましたが、野生動物に太りすぎはいません。食べ過ぎておなかがパンパンで動けないなんてこともありません。

「動物は、体の中の適正な満腹信号をキャッチしてそれに従っているだけです。本能に従い、おなかが減れば食べ、おなかがいっぱいになれば食べるのはやめます。」

奥田さんによると、子供も動物と同じ。子供は「おなかがすき過ぎるまで食べようとしません」。おなかがしっかりすいていないと、大好きなケーキやアイスがあっても知らん顔。夢中で遊びに興じます。

さらに子供はいざ食べ始めても「おなかパンパンになるまで食べません」。正常なスリム維持センサーが働いており、腹八分目当たりで満腹だと判断します。

大人でも、健康スリムな体型を保っているほとんどの人が、「おなかがすいてからしか食べない」「おなかがパンパンになるまで食べない」というスリム維持センサーに従って食べています。

そのため、自然と腹八分目で食事が終えられ、「食べたい!!」という欲求に苦しむこともありません。

今までの3分前に食べるのをストップ。満腹ラインをリセットしましょう。

知っておこう、グリコーゲンタンク

肝臓にはグリコーゲンタンクという糖質(炭水化物)を蓄えておくタンクがあり、カロリーにすると300~400kcal程度貯められます。

タンクから溢れ出た量の糖質(炭水化物)は、脂肪に合成され、体に体脂肪としてたまります。肝臓のグリコーゲンタンクを溢れさせないように食べ、常にタンクの中の貯蔵分を使い切る。この食べ方を繰り返している限り、糖質が体脂肪に返還されることはありません。

食事は、腹八分目&食べる順序を守って

腹八分目で席を立つと、太らないというメリットだけではなく、次の行動がサクサクと進みます。体が軽やかで家事も進めば、仕事の集中力が邪魔されることもなく効率的に仕事ができます。

また、食品分類的に「緑(野菜など)→赤(タンパク質)→黄(炭水化物、油)」の順番でバランスよく食べると、食後のけだるい眠気も起こりにくくなり、作業効率的悪影響も起こりにくくなります。

口さみしくなったときは、軽い運動で脂肪燃焼

口寂しくなった時、数分間軽く体を動かすと、アドレナリンが放出されるため、軽い空腹感なら余裕で耐えられます。

アドレナリンには肝臓にエネルギー源として蓄えられているブドウ糖を血液中に放出する働きがあるため、血糖値が上がって空腹感を解消させることができるからです。

1日1つ以上、食べること以外の楽しみを見つける

多趣味でアクティブな人には、痩せている人が多い印象がないでしょうか?

彼らは、動きが軽やかですし、アドレナリンが放出されるような楽しみを多数持っているので、空腹感も感じにくい状態にあります。1日1つ以上、食べること以外に楽しみを持っていると、だらだら食べることが減り、ダイエットにつながります。

最後に

今回は、奥田 弘美さんの「精神科医の脳ダイエット」の要点を紹介しました。

脳ダイエットは、道具は何も必要なく、今日から、ちょっと意識を変えるだけで簡単に始められるダイエットです。太った体をスリムにするにはダイエットと長期間戦う必要があり、この苦痛を減らすためにも「脳を味方につける」ことは非常に大切です。

「脳」の仕組みと「体」の仕組みを理解して、ストレスの溜まらないダイエットに取り組みましょう!