
株式市場が低迷する中、急激な上昇を見せたビットコイン。
10月24日に2022年4月以来、およそ1年半ぶりの500万円越え。そして、11月9日、550万円を超えてきました。ビットコインの上昇を受け、イーサリアム他、仮想通貨が上昇。また、仮想通貨関連の株式も上昇しています。
現在のビットコインの上昇の背景、そして、次のビットコインの大相場、バブル時期を考えてみます。
目次
ビットコイン上昇の背景:現物ビットコインETF
今回のビットコイン上昇の背景で大きいのは、「現物ビットコインETFが米国の規制当局に承認されるかもしれないという期待」です。
投資大手ファンド数社が米国でビットコイン現物ETFをを申請中。そのうち、ブラックロックが申請したビットコイン現物ETFが証券取引の決済機関である米証券保管振替機関DTCCのウェブサイトに掲載されたことから、申請が承認される可能性が高いとの観測が広がったとの報もあります。
市場の期待が先行している感じもありますが、現物ETFが上場すれば、暗号資産に消極的な投資家も株式市場を通じてビットコインをポートフォリオの一部として組み込みやすくなります。株式市場で投資家にリーチする幅が大きく広がるので、期待は高まります。
ビットコイン上昇の背景:4年サイクル
もう一つのビットコイン上昇の背景というか、期待が、4年ごとの半減期に伴う価格サイクルです。
4年に1度、半減期を迎えるビットコイン
ビットコインはは4年に一度、「半減期」を迎えます。
以下は、過去3回の半減期です。過去において大きく価格が上昇してきています。
半減期 回数 | 日付 | 経過日数 | BTC価格($) | BTC価格(円) | 上昇倍率 | 報酬 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2012年11月28日 | $12.31 | 約1300円 | 50→25BTC | ||
2 | 2016年7月9日 | 1319日 | $650.63 | 約7万円 | 52.9 | 25→12.5BTC |
3 | 2020年5月12日 | 1403日 | $8517 | 約91.5万円 | 13.1 | 12.5→6.25BTC |
4 | 2024年 | 6.25→3.125BTC | ||||
5 | 2028年 | 3.125→1.5625BTC |
4年サイクルと言っても、日数は確定していません。1,400日前後で半減期を迎えます。
ちなみに現在、4回目の半減期は2024年4月21日ごろとみられています。
2023年10月27日現在では、残り177日です。
半減期とバブル
過去3回のビットコインの半減期サイクルを振り返ると、似通った動きをしています。
バブル崩壊後の大底から半減期にかけて値上がりした後、一旦下げ、半減期の翌年に過去最高値を更新する、という値動きを繰り返しています。
上図は、対数表示で示したビットコイン価格の推移です。
線が青~緑~黄色~赤で示されていますが、これは、次の半減期までも残日数を表しています。
これを見ると、今は「緑~青」に向かうシーズンです。
過去のサイクルを見ると、「黄色」のタイミングでバブルを迎え、その後、バブル崩壊し「黄緑色」の期間に大底を打ち、その後、おっかなびっくりしながらも上昇していき、半減期を迎えて以降、黄色のシーズンに向かって上昇していることがわかります。
次のバブルは、半減期翌年の2025年
下表は、ビットコインがの半減期とその翌年の最高値を調べた表です。
見事に半減期のよく年に最高値を迎えています。
半減期の年 | 最高値の年 | 半減期時価格 | 最高値 | 上昇倍率 |
---|---|---|---|---|
2012年 | 2013年 | 0.13万円 | 12万円 | 92.4倍 |
2016年 | 2017年 | 7万円 | 235万円 | 33.6倍 |
2020年 | 2021年 | 91.5万円 | 778万円 | 8.6倍 |
上昇倍率は、4年サイクルを迎える度に、92.4倍、33.6倍、8.6倍と減少してきていますが、それでも短期間に大きく上昇しています。
仮に、上昇倍率が2~4倍程度であったとしても、1,500万円~2,000万円程度への上昇は期待できそうな雰囲気です。取らぬ狸の皮算用ではありますが、この程度の上昇を見込む経済アナリストなどもいるので、この程度の上昇は期待したいところです。
ビットコインをポートフォリオに組み入れる意味
私は、ビットコインというか仮想通貨を資産ポートフォリオの一部に組み入れていますが、株式の資産クラスとは異なる値動きを見せることも多いに思います。デジタルゴールドとも言われますが、リアルゴールドとも異なる値動きをしている印象を受けます。
そのような観点からも、ビットコインを含む主要な仮想通貨をポートフォリオの一部に組み入れる意味はあると思っています。
ただし、ビットコインをはじめとする仮想通貨投資は値動きが激しい分、多くの人が熱くなってしまいやすい傾向があります。過去の私がそうでした。
あまり、熱くならないためにも、以下の本を読んでおかれることをおすすめします。過去の歴史や世の中の構造についてもわかって、参考になるはずです。