SVB破綻以降のビットコインの上昇は本物なのか?検索数・F2S・時価総額 の変化に見る現状

シリコンバレー銀行(Silicon Valley Bank)の破綻を機に上昇したビットコイン
先行して上昇したビットコインやイーサリアムに続き、3月22日には、リップルが上昇するなど、上昇傾向が伺えます。

ビットコインと金融市場が不安定とゴールドの関係性に関する記事では、リアルゴールド「金」は「安全資産」として金融危機の際に買われるものの、デジタルゴールド「ビットコイン」は、その時の市場の環境・雰囲気で「安全資産」にも「投機資産」にもなり得て、その時々では判断が難しいと記しました。

さて、今、ビットコインは上昇傾向にありますが、この上昇は、本物なのか?

チャート分析、検索数・S2F・時価総額などの変化から、現状を確認しておきたいと思います。

日柄的に上げやすかったビットコイン

上図のチャートはビットコイン(円建て)の週足チャートです。
現在、一目均衡表の雲の下限を突破。雲の中に入り、上昇傾向にあります。

ただ、個人的には、ビットコインの上昇に期待して「買い」が入ったというよりも、以下の2つの要素が強いと思っています。

ビットコイン上昇の背景(私の考え)

・不安が生じたUSDCを持っていたくない
→仮想通貨の中で最も信用に厚いBTCを買う
→危機で仮想通貨は下落と見て、売りを仕掛けていた勢が、BTCの急騰で損切り
→上昇
 日柄的にも買われやすかった
 (BTCの4年半減期サイクル的に、底値からの脱出時期に合致)

個人的に、本格的な「買い」が入ったという感じは全くしません。

4年サイクルを知っている人、ビットコインの将来に厚い信奉心がある人が買い始めたぐらいの感じだと思っています。

ビットコインへの注目度は:検索数の推移

上記は、Googleトレンドでキーワード「ビットコイン」を確認した結果です。
検索数に大きな動きはなく、注目されている感じはまるでありません。

過去2回のバブル崩壊からの日柄を比較

バブル崩壊からの日数に注目

上図は、ビットコインの長期チャートです。注目してほしいのは2つの縦線です。

橙色縦線:バブル最高値
緑色縦線:バブル崩壊後底値

前々回バブル後、前回バブルを比較すると、大体同じ期間で、底値から上昇に向かっています。

なお、この図を見る限り、2021年のバブル最高値を更新するには「2024年を待つ必要がある」ということかと思います。

stock to flow modeでは「春」はまだ先

現状の「Bitcoin stock to flow mode(S2F)」チャートも見ておきます。過去2回に習うなら「黄緑色」の区間は、「価格低迷の冬の時代」です。そして、「春🌸」はまだ先です。

Bitcoin stock to flow modeをご存じない方は、以下の過去記事の後半をご確認ください。

市場にお金が入っているか:時価総額の変化

ビットコイン、或いは仮想通貨を買いたいという人が増加すれば、仮想通貨以外から「ニューマネー」が入ってきて、時価総額が増えるはずです。

以下は、2023年3月22日時点における、仮想通貨の時価総額データと、総時価総額のパーセンテージ(ドミナンス)です。


❶仮想通貨時価総額

❷総時価総額(ビットコインを除く)

❸総時価総額のパーセンテージ(ドミナンス)

確かに、時価総額総額❶❷のグラフを見ると、多少はニューマネーが入ってきていますが、その量は現敵的です。過去の大相場の時のようなマネーは流入してきていません。

また❸よりビットコインのドミナンスが急増していることから、他のアルトコインがビットコインにスワップ(交換)されたことがわかります。

投資心理サイクル、現在は「懐疑」状態

仮想通貨:株価サイクルと投資家心理
仮想通貨:株価サイクルと投資家心理

相場を見るときは、少し長期視点から、現在の価格形成を考えたときにどのように位置にあるか見極めることが大事です。

上図は、典型的なバブル相場の価格推移とそれに伴う人のサイコロジカルサイクルの図です。バブルを繰り返す金融資産 株式/金/原油/ビットコインなどの価格が、今、位置にいるか考えてみると、冷静に現在の相場が分析できます。

私自身は今は「8. Disbelief(懐疑)」に位置すると考えています。

故、今、ビットコイン、イーサリアムを購入して、そのまま「がしっ」とつかんで長期ホールドできるなら、今後、リターンが得られると考えています。

株価サイクルと投資家心理

1. Euphoria(陶酔)
2. Complacency(陶酔、独りよがり)※間違った買い
3. Anxiety(不安)
4. Denial(拒否)
5. Panic(パニック)
6. Anger(怒り、自暴自棄)
7. Depression(降伏、意気消沈)
8. Disbelief(懐疑)
9. Hope(希望)
10. Optimism(楽観)
11. Belief(確信)
12. Thrill(スリル)  →再び、「1」へ

また、ベストな出口投資シナリオを抑えておくと、最終的なリターンを大きくしたり、急落時に狼狽売らずに済みます。

【最後に】ビットコイン・イーサリムの積立投資のススメ

一気に買うのは怖いです。コツコツ積立投資でOKなので、気長に持つことが大事です。自動積立投資だと、自己売買するより「ホールド力は確実にUP」します。

しかも、実は、積立投資なら、半値になっても勝てます!以下の記事にてシミュレーション結果をご確認ください。