投資で最も重要なのは「信じて持ち続ける」。「信じられる投資先」を見つけてリスクを取り続けること。ではどうやって?

年末になると賑わいを見せる「年末ジャンボ宝くじ」
2023年の年末ジャンボ宝くじは昨年同様、1等前後賞を合わせると10億円。まさに一獲千金を夢見ることができる「宝くじの王様」です。毎年多くの人々が大きな夢を求めて年末ジャンボ宝くじを購入しています。

テレビCMでも人気タレントを起用し、大々的にCMが放映。高額当選歴のある宝くじ売り場は人気ですし、並ぶのが嫌な人もネット購入で手軽に購入できます。「当たる確率が高くなる買い方」などの情報も人気です。

注目の抽選日は大晦日の12月31日。夢を買う商品「宝くじ」は、買わない限り、当選確率は0です。しかし、私は絶対に買いません。買わない理由は、当選確率の低さ&還元率の低さです。

今回は、胴元商売である宝くじの実態や、年末ジャンボ宝くじの当選確率がどのぐらいなのか、期待値で確認してみることにしましょう。

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「年末ジャンボ宝くじ」当選確率はどれくらいか

年末ジャンボ宝くじは1等7億円、1等の前後賞が1億5000万円。前後賞も当たった場合は「当選金10億円」です。

年末ジャンボの当選金と当選確率

宝くじ、1等は22本。1ユニットに1等は1本で、1ユニットは2000万枚で構成されています。
つまり、1枚買って1等が当たる確率は2000万分の1です。

年末ジャンボの当選金と当選確率

1等    :7億円(0.000005%)
1等前後賞 :1.5億円(0.00001%)
2等    :1000万円(0.00004%)
3等    :100万円(0.002%)
1等組違い賞:10万円(0.000995%)
4等    :5万円(0.01%)
5等    :1万円(0.1%)
6等    :3000円(1%)
7等    :300円(10%)

当選確率「2000万分の1」をイメージしてみる

1等の当選確率「2000万分の1」のイメージをしてみましょう。

東京都の人口は約1400万人(令和5年 毎月1日現在の推計
千葉県の人口が約627万人(令和5年11月1日現在
合わせると、約2027万人です。

東京都民+千葉県民から、たった一人が選ばれるような確率です。

この当選確率で、宝くじを買って、当たる気がしますか??少なくとも私は全く当たる気がしません。

ひろゆきさんは「一粒万倍日に『宝くじ』を行列に並んで買う人はヤバいです」「宝くじは『不勉強の罰金』」と指摘。

確かに、お金が増える金運日「一粒万倍日」に買いたい気持ちはわからなくもありません。しかし、「努力の仕方」の方向性は間違っていると思います。

なぜ、宝くじは買うべきでないのか

なぜ、宝くじは買ってはいけないのか。それを知るために、宝くじは年間どのぐらい販売され、その売上金の使途はどのようになっているか見てみましょう。

宝くじの当選還元率は47%しかない

宝くじ公式サイトによると、令和4年度の宝くじの販売実績額は8,324億円

この販売額に対し、当せん金として支払われる割合はいかほどでしょうか?

上図は、令和4年度の収益金の使途内訳です。これを見ると、
当せん金として、当せん者に支払われる割合=当選還元率は46.9%(3,904億円)。
つまり、残りの53%はそれ以外の費用に使われてしまうのです。

宝くじを確率思考「期待値」で考えると…

さて、前節の当選還元率を聞いても「そうなんだ」ぐらいにしか思わなかった方のために、別の表現をしてみましょう。

例えば、パチンコ屋。もし、パチンコの出玉が投資額全体の47%しかなかったら、あなたはそのパチンコ屋に行きますか?行かないですよね。

リスクマネジメントの良書「最強の教養 不確実性超入門」では、宝くじは、以下のように説明されています。

宝くじは、たとえば3000円分を購入したとすると、それによって得られる期待賞金額は購入代金の約半分、1500円程度にしかならない。期待値で考えれば、宝くじは購入を繰り返していけばいくほど、購入代金の半分を失っていく行為なのである。
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宝くじは、胴元が53%を召し上げてしまうぼろ儲け商売=愚者の税金

短期的には利益が上がることはあるかもしれません。しかし、長い期間、繰り返し購入すれば、トータルで利益を上げることは次第に難しくなっていく。投資期待値的には絶対に投資してはいけないのです。

これが、、「夢を買う」「公共事業への社会貢献」という言葉でを掲げて公に行われる胴元ビジネス「宝くじ」の本質であり、「愚者の税金」と言われる所以なのです。

宝くじの売上は減少傾向

宝くじの売上高は2005年度の11,047億円をピークに年々減少傾向。2017年度に8,000億円を割り込みましたが、その後、多少盛り返し、直近では8,000億円+αを推移しています。

宝くじの売上が減少した理由は「若者層ににあまり人気がないこと」。主な購入層だった中高年が年金受給者になり、自由に使えるお金が減ったためではないかと分析されています。

【愚者の税金】各種ギャンブル中でも、突出して還元率が悪い「宝くじ」

では、宝くじの還元率がいかに悪いか?それは、他のギャンブルと比較するとよくわかります。
管轄元を見ると、各省庁の利権が色濃く絡んでいそうなことが分かりますね。

ギャンブル名還元率管轄元
オンラインカジノ93~98%ライセンス
パチンコ・パチスロ80~85%警視庁
競馬70~80%農林水産省
競艇75%国土交通省
競輪75%経済産業省
オートレース70%経済産業省
宝くじ47%総務省

銭神様(秩父 聖神社)へのお願いの多くは「宝くじ」!?

少し話はそれますが「宝くじ」に関するお話です。

私は旅行が好きで、コロナで海外旅行ができなくなってからは、関東を中心に、神社仏閣・パワースポット巡りを楽しんでいます。つい先日も、秩父に旅行に行き、その一つの立ち寄り先として、「聖神社」に立ち寄りました。

聖神社は、「お金儲けの 縁起の神様」として知られています。708年、我が国初の自然銅が見つかり、それがきっかけで、日本最最古の流通貨幣【和同開珎】が鋳造されたのですが、聖神社は和同遺跡のそのすぐそばにあります。和同開珎ゆかりの神社であることから「銭神様」とも呼ばれています。

お参りを済ませた後、参拝客はどのような思いで、この神社にお参りに来たのだろうと、絵馬のお願い事を拝見させてもらったのですが、これが実に面白いというかなんというか…

「銭神様」へのお願いですから、当然、お願いごとの大半はお金にまつわることなのですが、非常に多いのが「宝くじが当たりますように」とのお願い。たぶん一番多いお願いが「宝くじ当選」だと思われます。

もっと、ビジネスで成功したいとか、出世したいととか、ビッグになる!とか、もっと、自分で能動的に動いたことを成就したいといったお願いが多かったら、みんな頑張っているなと微笑ましい気持ちになれたはずなのですが…なんだかとても微妙な切ない気持ちになりました。


実際に聖神社に掛けられていた絵馬ではありません。イメージです

蓄財のためにやってはいけないこと・やるべきこと

蓄財のためにやってはいけないこと・やるべきこと

少し話は寄り道しましたが、宝くじの当選還元率の低さと、当選確率の低さはご理解いただけたと思います。では、代わりにどうすべきでしょうか?

愚者の税金は払うな

賢い消費者の皆さんがやるべきことは、当たらない宝くじを買って、追加で税金を払うような行為はやめなければなりません。
税金を不必要に払う行いをしていると「お金持ち」にはなれません。

お金を貯めるためにやるべきこと

お金を貯めるためにやるべきことは、次のことです。

お金について学び
月の収支を把握の上、無駄な支出を削り、
節税(或いは、実質的な節税)し、
❹浮いたお金で、まずは、税制優遇のある長期積立投資をすることです。

最後に

今回は、胴元商売である宝くじの実態や、年末ジャンボ宝くじの当選確率がどのぐらいなのかみてみました。
宝くじを買うより、着実に得したり、資産形成をする方法はあります。まずは、それらを実施した上で、宝くじをするか考えてみても遅くはないのではないでしょうか?

皆様へのお願い🙏

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