
ネットバンキング用に絶対持っておきたい楽天銀行口座。
振込手数料なども条件クリアで複数回タダ、楽天ポイントがたまるなど口コミ評判も良いので、メインの銀行口座としている人も多いのではないでしょうか。
さて、楽天銀行口座利用をしていると、時折、以下のような外貨定期貯金の特別金利キャンペーンのご案内が届きます。
この度、以下の通り外貨定期貯金の優遇金利を適用させて頂きます。
なお、本優遇金利は、2020年7月20日から2020年7月31日までのお預入れ分に適用されます。
■外貨定期預金 豪ドル預入期間7日もの
年24% (税引後 年19.12%)
※円普通預金からの預入時のみ。
※表示の金利は年利です。表示の金利は満期日まで適用いたします。
「外貨定期預金 7日もの」とは、定期への預け入れ期間が超短期の7日間(1週間)の外貨定期預金。
いくら短期間の優遇金利とは言え、年24%とはインパクトがある優遇金利です。
2年ぐらい前からのキャンペーン金利の推移を見ていると、豪ドル外貨定期預金7日もの場合、優遇金利24~27%で定期的にキャンペーンが実施されています。
でも、なぜ、豪ドル(オーストラリアドル)の外貨定期預金で高額な金利がつけられるのでしょう?預入者には本当に利用メリットがあるのでしょうか?
高金利外貨貯金に飛びつく前に、100万円を貯金したらどうなるか、外貨預金の満期シミュレーションをやってみたのでその結果のご確認を。
目次
現在の豪ドル円レート(長期チャート確認)
豪ドル円の外貨定期をする場合、まずは、長期で豪ドル円がどのような推移をしてきたか、理解することが大事です。
コメント 2021年2月15日追記
現在豪ドル円は、ドル円がドル高傾向に反転したこともあり、上昇傾向にあります。
豪ドル金利24%定期(1週間)はお得?
さて、それえは、楽天銀行の豪ドル金利24%がお得か見ていきましょう。
まず、金利計算に利用したのは、じぶん銀行の外貨定期預金シミュレーター。
最低預入期間が1ヶ月までしか選べないので、金利24%で1ヶ月預入でどうなるか楽天銀行 特別金利外貨預金の満期シミュレーションをやってみたよ。
楽天銀行外貨定期預金シミュレーションの前提条件と留意点
外貨定期預金シミュレーションの前提
現在の為替レート水準をもとに、100万円を円貯金から豪ドル定期(金利24%)に1ヶ月預入、満期時の為替レートは預入時と同水準とします。
現在の為替レート
1豪ドル円=75.00円 (2020年7月20日時点、TTS)
円⇒外貨貯金にかかる為替手数料
楽天銀行の場合、為替手数料が片道45銭かかります。つまり、往復で90銭の為替差損が生じます。
この為替手数料が生じてしまうのです!!
【結果】キャンペーン外貨優遇金利での預入はお得か?
楽天銀行 特別金利外貨預金のシミュレーションをやってみた結果から、結論です。
1ヶ月定期なら、税抜き前で約4000円弱のプラスが出ます。つまり1週間定期の場合は約1,000円。
超短期定期預金の場合、表面的な利率はよさそうにみえても、受け取れる実際の利息はほんのわずか。
豪ドル(オーストラリアドル)が下落すればあっという間に金利差益は吹き飛ぶので、安易に預け入れてはいけません。
しかも、豪ドルは現在、直近の最高値圏にあります。さらに上昇する可能性もありますが、今の水準ではリスクとリターンを考えたときに、リスクの方が大きいと思った方がよいでしょう。
詳細な結果は以下をご確認ください。
計算入力値
計算結果
損益分岐点
【結論】銀行での外貨預金・外貨定期はおすすめしない
もう一度結論をまとめます。
豪ドル1週間定期金の場合、90銭を差し引くと、ほとんど利益はでない。
為替が下落方向に変動すれば、すぐに利益は吹き飛ぶ。
一方で、銀行だけは金利手数料により得をする。
もちろん豪ドル円が上昇し為替差益がでる可能性がありますが、その場合は、平日24時間売買ができ、ほとんど為替手数料(スプレッド)がかからないFXでレバレッジをかけずに(1倍)で取引する方がよいのではないでしょうか?
大きなリスクは取りたくない派ではないでしょうか?
その場合、本定期はリスク・リターンの割が悪いと言わざるを得ません。

それでは、短期~中期~長期投資に向く外貨投資方法はないのでしょうか?
目次
100万円を預けるならどうすべき?
さて、では、手元に100万円などまとまったお金がある場合、どこに預けるのがいいでしょうか?
残念ながら、国内預金預金・定期預金では、空前の超低金利の現状にあっては、3年、5年といった定期預金であってもお金は増えません。また、少しは金利がよい外貨定期であってもドル円の場合、3年定期で1.5%未満といった具合です。多くの人は、数年にもわたる定期預金を望まれていないですよね?
しかし、「お金は銀行に預けて増やすもの」という概念を捨ててしまえば、もっとリスクリターンのよい投資先はいろいろあります。
銀行に固執するな!他に目を向け、少しリスクを取ってお金を増やそう
私のご提案は、銀行以外の預け先・投資先を考えてみることです。
リスクとリターンは比例するため、リターンを上げたければリスクも上がりますが、それでも、リターンの割にリスクを押さえられる投資先は十分あります。
以下では、銀行以外の預け先候補として、以下の3つを紹介します。
①外貨定期の代わりに、レバレッジ1倍の「FX」
②貸して増やすミドルリターン投資「融資型/不動産型クラウドファンディング」
③非課税投資「iDeCo」と「NISA」
①外貨定期の代わりに、レバレッジ1倍の「FX」
銀行での外貨貯金をお考えの方の多くは、FXは危険で怖いと思っている方も多いかもしれません。しかし、使い方次第でそんなことはありません。
FXでレバレッジ1倍で投資すれば、外貨貯金とリスクは全く同じ(為替差益は同じ)です。
その上、
・為替が変動と感じたら、平日はほぼいつでも反対売買(売却)ができ、
・実質的な為替手数料であるスプレッドは劇的に狭く、
・金利利息に相当するスワップポイントもつきます。
「特別優遇金利」はつきませんが、特別なのはわずかな期間のみです。それに比べれば、スプレッドやいつでも売買できるメリットの方が大きいです。
為替手数料(スプレッド)比較
金融機関 | LINE-FX | SBI FXTRADE![]() | 楽天FX | 楽天銀行 |
---|---|---|---|---|
会社の特徴 | LINEの FXサービス | SBI系 FX専用取引会社 | 楽天証券の FXサービス | 楽天銀行の 外貨サービス |
ドル円 | 原則 0.1銭 | 0.17~0.27銭 ※1,000通貨までは 0.09銭 | 0.20銭 | 25.00銭 |
豪ドル円 | 原則 0.4銭 | 0.40銭 | 0.60銭 | 45.00銭 |

手数料を抑えることは投資の鉄則です。特に、短期投資をする場合は、為替手数料が大きくリターンに影響します。必ず、スプレッドの小さい口座を利用して投資をしましょう。
2021年なり、米国のコロナ回復期待⇒徐々にインフレ進行との見方が強く、ドル円相場が「ドル高円安」に転換しました。
私は今月、ドル円の長期ポジションを増やしました。

2020年11月より、私は、高金利通貨トルコリラ円の長期スワップ投資を始めました。
トルコリラ円は長らく長期下落が続き、ミセスワタナベを地獄に追いやってきましたが、2020年11月に大底をうったと個人的には考えています。このような考えに至った理由、および、実際の運用戦略については以下の記事にまとめているので是非ご確認を。
②貸して増やすミドルリターン投資「融資型/不動産型クラウドファンディング」
クラウドファンディングとは、資金を求める企業と余剰資金を持つ投資家をつなぐ仕組み。
その中でも
・「融資」でお金を貸す「融資型クラウドファンディング」
・不動産案件に出資し分配金などを得る「不動産型ウラウドファンディング」
は、新しい資産運用の形として、投資規模も急拡大しています。お金を資金を必要としているプロジェクトに貸し付けることでリターンを狙うミドルリスク・ミドルリターンの投資方法です。
値動きの心配一切なし。投資案件を見極めてしまえば、後は期日が来るまで「ただ待つ」だけの投資で、満期になると資金が利息付きで戻ってきます。外貨預金・株式・FXに比べて忙しいビジネスマンでも投資がしやすく、6%の運用も不可能ではありません!

初めてのクラファンを成功させるために、リスクをさらに軽減した以下のような投資を検討してみてはいかがでしょうか。
日本保証の連帯保証付き案件
日本保証の連帯保証付きの案件は、運営会社・融資会社に万一があったときの保証がついているため、安心度が高い案件です。
過去、以下のようなサービスで案件実施の実績があります。
・SAMURAI FUND
・Pocket Funding」
案件は限定的なので、口座を開設し、案件が出るのを待つ(網を張る)ことが大事です。人気なので、案件発表後に口座を開設しても間にあいません。
一部上場会社、あるいはそのグループ会社が運営する案件
上場会社の方が当然、万一の時の安心度は高くなります。万一の時の不誠実な対応で終わる確率は軽減されます。下記はすべて不動産系の案件を有する企業ですが、「不動産」という確実に担保価値があるものが後ろ盾となる点でも、安心感も高まります。
・CRE Funding:CREグループ
・Rimple:プロパティエージェント
・Jointoα(ジョイントアルファ):穴吹工務店
第一号案件など創業間もない会社の案件
実績なく危ないという判断がある一方、会社にとって、創業間もない案件は、その後の顧客獲得のためにもどうしても成功させたい案件です。そのため、特別優遇のプレミアがついているケースが多く、有利に投資できます。
1万円から運用できるので手軽。定期預金のごく一部、2万円、5万円などでもいいので、「これからの資金調達の形」に実投資してみると経験値もたまります。
③非課税投資「iDeCo」と「NISA」
銀行に預けるのではなく、優遇金利&節税しながら投資することを検討してみてもいいのではないでしょうか?
むしろ、上記に書いた①②の投資法よりも先に始めるべきなのが優遇税制で投資ができる「iDeCo」と「NISA」です。
私は、iDeCo以上に低リスク・高リターンを実現する投資方法はないと考え、毎月満額拠出(積立)しています。投資のリターンがほぼ非課税という点もポイントが大きいですが、それ以上に、所得控除による税金削減効果が半端なく大きいです。
その他、お金を貯めるためにすぐやっておくべきこと
お金を貯めるために、楽天口座を利用して、今すぐやっておくべきことを2つ紹介します。
マネーブリッジ(楽天証券との口座連携)
マネーブリッジとはその名のごとく、楽天銀行と楽天証券の2つのサービスをブリッジ(連携)させるサービス。
連携させるだけで、メガバンクとの比較で100倍の優遇金利年0.1%(税引き前)が適用。
さらに、楽天証券での株や投資信託を買う時に楽天銀行の預金残高から不足資金を自動入金したり、証券口座にある資金を、毎営業日夜間に楽天銀行へ自動出金し、資金をご自身で移す手間なく、優遇金利が適用されるようになります。もちろん入出金時にかかる手数料は無料です。
只今、マネーブリッジ(楽天銀行口座開設+自動入出金設定)で1,000円プレゼント!上手に利用しましょう。
楽天証券 口座開設
楽天ふるさと納税で生活費を浮かす
①楽天市場の会員情報を使って寄附できるので、手続きが簡単!
②お買い物と同じ手続きだから分かりやすい!
③楽天スーパーポイントが貯まる!使える!
楽天ポイントを活用されているなら、断然、楽天ふるさと納税です。
SUP(楽天スーパーポイントアッププログラム)でザクザク ポイント
ふるさと納税もSUP(楽天スーパーポイントアッププログラム)の対象。ポイントアップでポイントがもらえます。楽天会員、楽天カード、楽天銀行、楽天証券など、楽天のサービスを利用していると、もらえるポイント率もUPします。
また、SPUと各種キャンペーンを併用することで最大ポイント還元率30%も狙える!
詳細は以下の記事にまとめています。最大30%還元を狙うのは難しくとも、少しでも還元率をUPするヒントが得られるはずです。
ポイントでの納税もOK
楽天ポイントがたまっている方なら、ポイントでふるさと納税がオススメ。現金払い0で納税ができちゃいます。楽天での買い物が多い方なら、最もお得なふるさと納税ポータルサイトと言えるでしょう。
納税額は普通のサラリーマンでも数万~数十万円。年間所得が大きい人なら数百万円単位ですから、これらをふるさと納税で支払えば、ポイントががっつり貯まりますね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
楽天銀行の特別外貨高金利金利キャンペーンは、利用者にとっては必ずしもお得なわけではなく、むしろ、銀行の手数料商売獲得のための商売であることがお分かりいただけたかと思います。
ただ、利用者は正しく賢く利用すればいいだけの話。
本記事の後半では、楽天の各種サービスを利用して、実質的な税金を安くする方法を紹介しましたが、楽天を総合的に利用すると得なことがおわかりいただけたかと思います。
是非、賢い消費者でいられるよう、コツコツお金の勉強に励んでください!