痩せるためには、食べる量(カロリー)を減らす必要がある。特に脂肪は減らした方がいい。

そう考え、極力、低脂肪食にしている方は多いはず。しかし、この食事法に異を唱えるのが本書。
著者は、「体重管理に最も効果的な食事は、タンパク質と脂肪が豊富で炭水化物が少ない食事であり、それは研究によって明確に示されている。」と論を展開します。

一般的に、減量は、「食べる量を減らして運動量を減らす」ことで実現が可能と思われています。しかし、残念ながら、多くの人がこのアドバイスを採用しても長期的にはたいして体重を減らせません。そして、失敗の理由を「意思の力と自制心が足りないからだ」と考えます。しかし、科学的に食事制限によって減る体重は、長期的には2kg程度。プラス運動を加えることでさらに減る体重はわずか1kg程度。単に脂肪を抜くといったダイエットでは、減少した体重からよりもかなり大きく代謝が落ちている可能性もあると著者は述べます。

しかし、人間の本来の体の仕組みに従った科学的な手法を用いれば、カロリー計算なし、タンパク質制限なし、きつい運動なし、空腹感もなしで、一生体重は減ったままで、さらに健康になることが約束されると述べています。

その方法とはいったいどのようなものなのでしょうか?

食事脂肪はカロリーは高いが、インスリン分泌を促さない

一般的に、食事中の脂肪は、炭水化物とタンパク質より2倍もカロリーを含んでいることから太ると思われています。食事脂肪は、炭水化物と異なり、太るも元となるインスリン分泌を促しません。

●炭水化物はインスリン分布を促すので
・脂肪細胞への脂肪の取り込みを促進
・脂肪細胞内の脂肪の生成と固定に必要な原料(脂肪酸とグリセロール)を供給
・死亡細胞からの脂肪の分解と放出を抑制
・肝臓内における糖からの脂肪生成(デノボ脂質生成)を促進
・食事の満腹感が薄い

●脂肪はインスリン分布を促さないので
・脂肪細胞の脂肪の取り込みを抑制
・脂肪細胞内の脂肪の生成と固定に必要な原料供給を抑制
・脂肪細胞からの脂肪の分解と放出を加速⇒放出された脂肪が食事を補う
・肝臓内における糖からの脂肪への返還を抑制

●タンパク質はインスリン分布を促すが、
・同時にグルカゴン分泌も促すので、インスリンの脂肪生成作用を削減
・熱発生効果により、代謝上の優位性あり
・食事中の炭水化物が少ないとき、タンパク質からブドウ糖への変換によるエネルギー消失で代謝を促す特性がある
・効果的に食欲を満足させる

昔の食事(原始食)が人類にとって最もよい食事

日本人は、欧米の食事を取り入れたことで健康が劣化と言われます。穀物、乳製品、精製植物油、精製糖のような比較的新しい食物が現代の食事の3/4以上を占める食生活に変化したのは昨今です。

原始の時代、人類は一般に炭水化物と脂肪が多く、炭水化物が少ない「原始食」を口にしてきました。人類が誕生してから一番長く食べているものを基本にした食事をよしとするのが、本書の結論です。

カロリーダイエット神話

我々は減量というとすぐに、摂取するエネルギー=カロリーを減らそうとします。しかし、食事を制限すると、消費されるエネルギーも減ります。単純にカロリーを減らせばいいというものではありません。

20の落とし穴

本書は、以下の20個の落とし穴で論が展開します。時間のない人は、16,17を先に読みましょうとアドバイスをしていますが、全体を読んだ方が理解が深まります。

1.食事制限によるダイエットはうまくいかない
2.カロリー制限は減量を失速させる
3.カロリー制限は病気にかかりやすくなる
4.低脂肪食は減量に効果なし
5.体重はカロリーの数値だけでは決まらない
6.炭水化物で満腹感は得られない
7.肥満の原因は「頭の中」にある
8.低炭水化物は減量効果が高い
9.新入りの栄養素が私たちを不健康にしている
10.食事脂肪は健康に不可欠
11.コレステロール値が下がると死亡リスクが上がる
12.穀物は栄養価が極めて低い
13.人工甘味料は肥満の原因になる
14.乳製品は骨の健康に役立たない
15.間食はしてもかまわない
16.食べていいもの、悪いもの
17.飲んでいいもの、いけないもの

18.食べ過ぎは問題にならない
19.有酸素運動は減量に効果なし
20.定常的運動より間欠的運動がいい

是非、本書で正しい無理のない食事法による減量を学びましょう!

Amazonで価格と評価をチェック