本を読んでも覚えていない、つまり「記憶」に残っていないということは、「知識」としてあなたの中に定着していないということ。その読書は何の役にも立ってない、ということと同じなのです。

著者の樺沢さんは病院で診察をする傍ら、月に30冊の読書をし、毎日Facebookで発信、youtubeで動画を更新し、年3冊の本を執筆し、月10本以上も劇場で映画を見て、年2回は長期旅行に出かけるというパワフルなスケジュールをこなしている精神科医。

これだけのスケジュールをこなす元となっているのが「読書」だとおっしゃいます。読書は、(読み方を間違えなければ)「自己成長」が促進され、「考え方」だけでなく、自分の「行動」を変化させ、自分を取り巻く環境がよくなっていくからです。

日本人の年間の読書量は12.3冊。1ヶ月にたったの1冊程度。7冊以上の人は3.6%、月に10冊読む人は2%にすぎません。つまり月に10冊読むだけで、あなたは読書量において日本人の上位2%に入れます。

しかし、読書をしていても、「読んでも忘れてしまう読書」をしていては全く意味はありません。「読んだら忘れない本物の読書」「自己成長につながる読書」をするためには、コツがあります。本書ではそのコツを解き明かしてくれます。

なぜ読書は必要なのか?

優れた経営者に読書家が多いように、本を読む人・読まない人には様々な差が生まれます。知識量はもちろんのこと、文章力の向上、地頭がよくなるなり作業効率もアップするなどの効果もあります。

さらに、他人の成功を活かすことで、時間の無駄を減らして、最短距離で成功への道を歩むことができ、収入アップも期待できます。また、運命の一冊に出会えれば、本が人生を変えてくれることもあります。

読書は「ストレス緩和」にも役立つ!

読書のメリットはまだまだあります。「ストレス緩和」です。

人は過度なストレスに支配され、大きな悩み事を抱えたとき、「視野狭窄」に陥ります。目先のことしか考えられなくなり、頭に思いつく選択肢が減っていくのです。これでは問題はさらに深くなっていきます。

しかし、人間の悩み事というのはだいたい共通しています。仕事・人間関係・恋愛・金銭・病気や健康・子供の教育・・・。こうした悩みに対する解決法は、ほとんどすべて既刊の本に書かれています。本に書かれている方法を実践すれば、ほとんどの場合、悩みは解決するか、少なくとも軽減できるのです。

しかも、悩みを解決できなくても解決法を知るだけでストレスは軽減します。人は対処法を知り、「何とかなる(コントロール可能)」とわかっただけで、ストレスの多くを減らせます。例えば老後資金なども、その準備の仕方がわかるとかなり安心できますよね。

ストレスが減れば、日中の能率も上がります。

10年たっても忘れない「記憶に残る読書術」

「重要な情報」は長期にわたって記憶に残るものです。脳が重要な情報と判断する基準は2つ。「何度も利用される情報」「心が動いた出来事」です。

そこで取り入れたいのが、「1週間に3回アウトプットし記憶する」方法です。

具体的方法として、樺沢さんは以下の方法を紹介しています。

4つのアウトプットで記憶に残す「アウトプット読書術」
1.本を読みながらメモをとる、マーカーでラインを引く
2.本の内容を人に話す。本を人に薦める。
3.本の感想や気づき、名言をFacebookやTwitterでシェアする
4.Facebookやメルマガに書評、レビューを書く

ここでのポイントは、レビューは翌日以降に書くこと。翌日以降の方が復習効果が高く、記憶に残ります。また、ワクワクして読書すると、その分、記憶に定着します。

読書とはいわば時間術

どんな人も1日に与えられる時間は24時間です。故、たくさん本を読むには時間管理が上手にならなければいけません。長く時間を取れないとすれば「スキマ時間」をいかに無駄なく使うかが重要になります。

例えば、見直し候補は、通勤時間。この時間、スマホでゲームで遊んだり、だらだらと身にならない情報を見続けたりしていないでしょうか。

著者は、「電車でスマホを触るのは最大の時間の無駄」と言い切ります。例え短くてもこのスキマ時間を「浪費」に使うか「自己投資=読書」に使うかで、人生が変わるのです。

スキマ時間を有効に生かすには、一日出かける前に「今日読み切る本を決める」と1日1冊の読書を達成しやすくなります。
人は制限時間があると集中力がアップします。ちなみに、人間が集中できる時間単位は、15分、45分、90分です。また、寝る前に読書すると、睡眠中に情報が整理されるため記憶に残りやすくなります。

実際にどう読むか?~最初に何が知りたいのか、どう読むかをを決める

本を読むときは、読み始める前にゴール(目的地)と行く方法(読み方)を決めることが大切です。

「パラパラ読書」で、1.全体を把握し、2.本を読む目的を設定し、3.速読か精読かを決める

すべての本を1ページから、すべて読む必要などありません。例えば、実用書の場合、読書の目的、つまり、その本で一番知りたいことは「方法」知ることです。故、目次を見て、知りたいことが書かれている部分がどこにあるか目星をつけて、結論がありそうなところに「ワープ読書」するのです。

自分にとって少しむずかしいぐらいがいい「ギリギリ読書」&「守破離読書」

本を読む場合は、自分のステージにあった本を読むことが大切です。初心者ほど、上級ノウハウを知りたがる傾向がありますが、これでは本が読みこなせません。
自分にあった本を探すためには、「守破離読書」を実践しましょう。ちょっとだけ自分にとって少しむずかしい課題に取り組んでいるときに、人間の脳は最も活性化する性質を利用した「ギリギリ読書」も務めると効果的です。

守:初級⇒基本をそのままそっくり徹底的に真似るステージ
破:中級⇒他人のやり方を研究し、さらに成長していくステージ
離:上級⇒自分のスタイルを探求し、ブレークスルーするステージ

自分がその分野で守破離のどのステージにいてどこを目指すのか。それを見極めた上で自分が買おうとする本が守破離のどの部分に重点を置いて説明をしているかを照らし合わせれば、最も必要な本がおのずと明らかになります。自己成長につながらない本に時間と費用を割く無駄が省けますね。

 本書では上記以外にもたくさんの「記憶に残る読書」「効率的な読書を実践するための時間術」などが紹介されています。多読の私にも、なるほど、と思える手法がありました。オススメです。

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