株やFX には上がりやすい月と下がりやすい月がある

相場の世界では、「説明はつかないけどよく当たる」、アノマリーという現象があります。

中には格言と言われているものも含みますが、相場に内在する、サイクル、季節性、クセを攻略し、アノマリーを意識してトレードする投資家も多いため、結果的にアノマリーの通りに相場が動くことが見受けられます。

アノマリーを活かした投資法を知っていると、効果的に投資、或いは、適切でないタイミングでの投資を回避でき、失敗確率が下げられる可能性が高まります。知っていて損のない情報です。

本記事では、3月のアノマリーについて触れた上で、現在、米国経済に見える変調を、長期的サイクルの観点から俯瞰的に押さえておきたいと思います。

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月別アノマリー投資

相場には、月ごとに特有の動きがあります。毎年そのルールが当てはまるとは言えませんが、相場の傾向を把握したうえで売買戦略を考えた方が成功確率は高まることは間違いありません。

以下のアノマリー投資本は是非、一読をおススメします。

3月:値動きが激しめの月

3月:値動きが激しめの月

2~3月にかけては株価が激しく変動しやすい傾向があります。特に直近は暴落しやすい傾向があります。

ここ数年の3月の状況

直近3年間、2月から3月にかけて、暴落が世界を襲っています。

2020年:コロナショック
2021年:米国のインフレ懸念
2022年:ロシアのウクライナ侵略

記憶に新しいものばかりですね。去年・今年とも、暴落は2月から発生していますが、いずれにせよ、世界経済にとって厳しい状況であることは変わりません。、

米国株式暴落の予兆ヒンデンブルグオーメンは2/14に点灯し、その後大きく株価が下落。3月3日現在は「消灯」していますが、戦時下であるため、予断はできません。

重要日

また、月初に、株価の変化に大きな影響を与えやすい事項が月初に固まっています。

3/3  :新月
3/4~7 :メリマン重要変化日(株)

過去20年の日経平均株価とドル円

過去20年間の日経平均の1か月間勝率は10勝10敗。変化率の平均は0.61%のプラスです。平均をとると3月中に底値をつけて、月末にかけて反転という傾向があります。

ドル円の過去20年間の騰落率も10勝10敗。変化率の平均は0.66%で円安です。4月に向けて円安に向かいやすいというのがシーズナルな動きです。

現在の市場:戦争経済

私は金融市場の大きな流れを見るにあたって、日本ではなく米国、日経平均ではなく、米国3指数(ダウ・S&P500・ナスダック)米国金利の動きを見ることを基本としています。理由は、なんだかんだ言っても、米国の金利動向が、株式、債権、法定通貨、コモディティ、仮想通貨など全ての市場に大きな影響を与えるからです。

ウクライナ情勢がなければ、米国の金融正常化政策への転換が示されて一時動揺するも、その後市場は落ち着き、再び上昇すると読んでいたのですが、ロシアがウクライナ侵略を馴染めたことで様相がまったく異なってしまいました。

戦争時に経済はどのように動くのかについては、また、その時、国債どう動くのかは、以下の2つの記事にしているのでご参照ください。

ロシアはなんて馬鹿なことをするんだ!とお思いの方は多いでしょう。しかし、悲しいことですが、歴史を見ても、人の命を奪う戦争はなくなることはありません。戦術・戦略は技術革新とともに変化していても、戦争自体はなくなりません。故、戦争が発生したときに経済・株価がどのように動く傾向があるのか、一度学んでおくとよいと思います。

【忘れるな】日本もかつて、戦争の結果、国家破綻(デフォルト)した

第二次世界大戦以降、「戦争反対」の姿勢をとる日本においては、戦争は遠い国の話にも見えます。しかし、かつては、日本も第二次世界大戦のときには、中国・朝鮮などを含むアジアを征服しようとし、また、大国アメリカの領土 真珠湾を攻撃するという暴挙にでて自爆しました。

その結果、戦費はかさみ、大量の国債が発行され、日本も国家破綻(デフォルト)→ハイパーインフレ→預金封鎖、という典型的なデフォルトパターンを経験しました。そして、国民は「旧円⇒新円への切り替え」と、「預金封鎖」で資産を失った人もたくさんでました。

そんな歴史も知っておくべきでしょう。

金融市場の現状

金融市場の現状

上記のような戦争経済を理解した上で、今のロシアに関連する市場を見てきたいと思います。ここにきて、経済的に大きな役割を果たすようになったのが「ビットコイン」です。有事の金ならぬ、有事のビットコインとなりました。

ビットコイン

1週間前 ウクライナ直後に400万円を割り込む局面が見られたビットコインですが、ウクライナ・ロシアなどで、銀行破綻を恐れ 自分の資産をビットコインにする動きが加速しました。ウクライナは仮想通貨による寄付も呼びかけ、実際に寄付が集まっています。また、ロシア側も侵略をする前から、金融封鎖対策として、米国債を売り、仮想通貨に換えていたといった話もあります。

経済における、ビットコインの存在意義がしっかりとあるということが、本一件で認識できました。しかし、一方、現状が落ち着いて「有事」でなくなったら、仮想通貨がどうなるのかは不安です。

チャートによる分析、3月の騰落率(勝率)、S2Fモデルとの乖離状況、4年サイクルの状況などは以下にまとめているので合わせてご確認ください。

ロシア株式指数

RST指数

ロシアの株式指数「RST指数」の週足チャートですが、大暴落。1936から606まで下落しています。過去2016年の底値が意識されて反発していますが、2020年3月のコロナショックどころの騒ぎではない株価下落をしていることがよくわかります。

ルーブル円

ルーブル円も激しく下落。上記は週足チャートです。一時1円を割り込む局面もありました。厳しい状況ですね。

市場を見る目を養うには

世界の経済や情勢は、目がぐるしく動いていきます。いくら最新の情報を毎日キャッチアップしようと努めても、たちまち古くなってしまいます。
だからこそ、大事なのは、表面的な情勢がどう動いたとしても変動しない「本質」を学ぶことが大事です。

では、変わらないもの「本質」とは何か? 

そんな観点からおすすめの本を紹介します。

「歴史×地理×宗教」からお金の流れを学ぶ良書

国際情勢の背景にある「変わらないもの」の1つ目は、歴史、地理、宗教です。

例えば、最近、中東と米国の関係の関係が変化しつつありますが、この背景には、歴史、地理、宗教が関わっており、これらを背景に「お金」や「権力(覇権)」のパワーバランスが変化しようとしています。

ただ、これらを歴史、地理、宗教を学生時代に戻って勉強しなおすのは結構大変です。そこで、初心者🔰や忙しいビジネスマンでも歴史、地理、宗教をまとめて学べる本を3冊紹介します。

「市場サイクル」からお金の流れを学ぶ良書

投資情報をいち早く知ることは重要ですが、目まぐるしく変わる相場の中で、SNSなどで常に人の意見を当てにしているようでは必ず出遅れます。あなたが情報を知ったころには、既に遅すぎて、完全にカモ🦆になっているかもしれません。

自分で判断知識を身につけるためにも、「お金の流れのセオリー」を学んでおくことが大事です。

市場サイクルは「お金の流れのセオリー」そのものであり、「お金の流れ」そのものです。

以下は、市場サイクルを学ぶのに役立つ本です。是非、手に取って読んでみてください。

最後に

今回は、月別のアノマリー投資について解説しました。お役に立つと幸いです。

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