【書評/要約】夢をかなえるゾウ3(水野敬也 著)(★5) ~3巻テーマはテーマは「夢実現に伴う苦しみ・痛み」「生きる喜び」は、苦しみの向こう側にある!

関西弁で話すゾウの神様“ガネーシャ”本の第3作目。

本書のテーマは「夢実現に伴う苦しみ・痛み」。
本作でもおちゃらけガネーシャ全開!でも、ためになる!生き方、幸せについて考えさせられてしびれます。

今回は、「夢をかなえるゾウ3」から、ガネーシャのありがたい教えと、こころに留まった言葉について紹介します。

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3巻のあらすじ・背景

主人公は、仕事も恋もあきらめきれない平凡な独身OL。
夢は彼氏やお金、世界一周。しかし、占いやパワーストーンを信じ、現実から目をそらし、努力はしません。

ある日、占いに出かけ、24万円もするがガネーシャ像をローンで買ってしまう。

翌朝、目覚めると枕元に寝転がるおかしなゾウが…そして、関西弁をしゃべるおかしな神様と私の奇妙な生活が始まるのです。

ひょんな出会いから始まったガネーシャが繰り出す課題を日々取り組む主人公。様々なハプニング・苦難を通じて、「夢のかなえ方」をマスターしてきます。

そして、「私」は課題を必死にこなしていくうちに、今まで自分にできなかったことができるようになったり、勇気を出して行動することに達成感を覚えたり…頑張ることをしなければ、決して味わうことのできなかった喜びを知るのです。

3巻のテーマ

3巻のテーマは「夢実現に伴う苦しみ・痛み」。

「生きる喜び」は、苦しみの向こう側にあることを「主人公に投げかけられる課題」を通じて教えてくれます。

また、「商売」「儲け」に関するダークな教えも。「人間の弱さ」についても教えられます。

正直、登場する「教え」に真新しさはありません。ただ、ガネーシャの砕けた関西弁、主人公の奮闘ぶりを通じて、スーッと、人の心に入ってきて、自分も頑張らねば…と啓発されます。

次の節で課題(教え)についてもまとめますが、真新しさはないので要点のみ読んだだけでは、心には響きません。本書を自分で読むことに価値があります。「夢のかなえかた」と同時に、「伝え方って大事」だなとということも教えられるでしょう。

ガネーシャの課題(教え)

本書で主人公に出題される課題をまとめると以下の様になります。

ガネーシャの課題(教え)

  • 自分の持ち物で本当に必要なものだけを残し、それ以外は捨てる
  • 苦手な分野のプラス面を見つけて克服する
  • 目標を誰かに宣言する
  • 次の順序で一つの分野のマスターに挑戦する
  • ❶うまくいっている人のやり方を調べる
    ❷一度自分のやり方を捨て、うまくいっている人のやり方を徹底的に真似る
    ❸空いた時間をすべて使う

  • 合わない人をホメる
  • 気まずいお願いごとを口に出す
  • 今までずっと避けてきたことをやってみる
  • お客さんの目線で自分の仕事に感動できるところを見つける
  • 一度儲けを忘れてお客さんが喜ぶことだけをやる
  • 自分の考えを疑ってみる
  • 自分にとって勇気が必要なことを一つ実行する
  • 優れた人から直接教えてもらう
  • 一緒に働いている人に感謝の言葉を伝える
  • 自分で自由にできる仕事を作る
  • 余裕のないときにユーモアを言う
  • 『苦しみを楽しみに変える方法』を使って、仕事、勉強、スポーツ、ダイエット、健康、美容、禁煙などの分野に挑戦してみる
    苦しみを楽しみに変える方法
     ❶目の前の苦しみを乗り越えたら手に入るものをできるだけ多く紙に書き出す
     ❷欲しいものが手に入っていく「ストーリー」を考えて、想像をふくらませる
     ❸手に入れたいものを「目に見える形」にして、いつでも見れる場所に置く
     ❹これらのやり方を自分流にアレンジする

いかがですか。先に記載した通り、これまでどこかで目にした「教え」ではないでしょうか。

心に残った言葉を、原文で

上記の教えをまとめただけでは、本書の良さが伝わりませんよね。
以下、ガネーシャや主人公の私を通じて、こころに留まった言葉をメモとして残してきます。

「苦手な分野のプラス面を見つける」より

この考え方は色々なことに応用できる。たとえば「部屋掃除」。綺麗な部屋で過ごすことで気が引き締まり、だらだらする時間が減る。そう考えれば「部屋掃除」と「欲しいものを手に入れること」がつながって、部屋掃除を楽しめるようになるはず。

「次の順序で一つの分野のマスターに挑戦する」より

大事なことやからもう一回言うとくで。物事をマスターするのに一番大事なんは『本音の欲求』やねん。

何のためにそれをするのか、そのことがはっきりしとらんと、どんな分野もマスターできへん。せやから自分の欲求が見つかってへんときは、まずそれを見つけなあかん。今までやったことないことやってみたり、会うたことない人に会うてみたりして、『ああ、自分はこういう風になりたい』『これを手に入れたい』て思えるもんと出会うんや。

そりゃ、今までとは違う経験をするわけやから、ストレス感じたり傷つくこともあるやろ。でもな、一度自分の欲求見つけて、それに向かって進み始めたらとんでもないスピードで成長できるんやで。

「お客さんの目線で自分の仕事に感動できるところを見つける」より

商売の一番の基本はな ──まず自分が『一番良いお客さん』になることや。

(世の中は、良い商品だと思ってないのに売ってる人ばかりだと思うけどという反論に対し)
まあ、そのとおりやな。ほんなら何でその人らがそういう商売してるかっちゅうと──お金が欲しいからや。『お金が欲しい』ちゅう目的が先にあって、そのためには『何かを売らなあかん』ちゅう順番で仕事してんねん。

(じゃあ、どうやって仕事を選べばいいの?という質問に対し)
『感動』や。
仕事を選ぶとき一番大事にせなあかんのは、これまでの人生で自分が何に感動したかちゅうことや。そんで自分が受けた感動を、今度は人に伝えたい、伝える側に回りたい、そう思たとき人は自然な形で仕事ができるんやで。せやから最初は『お客さん』なんや。お客さんとして感動したことを仕事にして、自分と同じようなお客さん作んねん。

でっかい仕事する人間はな、みんなこのやり方で自分の仕事見つけてるで。スターバックスを創業した ハワード・シュルツくんは、もともと家庭雑貨会社の副社長やったんや。せやけど、豆からドリップされたコーヒーを試飲したとき感動してもうて、副社長辞めてスターバックスに入社したんやで。

ただな、人生で感動するには、いつも心を開いとかなあかんねん。心が閉じてると何に対しても『どうせつまらない』『くだらない』て思てまうからな。せやから自分は、まず、目の前の仕事に心開いてみい。

「一緒に働いている人に感謝の言葉を伝える」より

自分一人でできへんことも、誰かと協力したらできるようになる。仕事ちゅうのは、一緒に働く人にいかに楽しく働いてもらうかが大事なんや。

「自分で自由にできる仕事を作る」より

人間にとって、自分で考えて工夫していくんはめっちゃ楽しい作業なんや。それはゲームしたりテレビやネット見たりする以上に楽しめるんやで。せやけどほとんどの人は、仕事をそういう形まで持っていけていけへん。

「客を中中毒にする」より by 黒ガネーシャ

商売ちゅうのは、いわばお金の流れを作ることでおます。そんで、一度作ったお金の流れをいかに絶やさんようにしていくか、これこそが商売のキモなんでおます。じゃあ、どないしたらお客はんを逃がさへんようにできるかちゅうと…… 『中毒』ですねん。

「何言うてまんのや! あんさんは世の中をもっと冷静に見なあきまへんで! 儲かってる商売は全部お客はんを『中毒』にしてますがな。流行ってる食べもんは『砂糖』や『油』を大量に使てる。この二つこそは、まさに人間を中毒にするもんなんでっせ。ギャンブルやお酒、ゲームやテレビ、携帯電話かてそうでっせ。儲かるのは全部、お客はんを、それなしでは生きていかれへんような『中毒』にしてまうことなんですわ!

ストーリーの中 より

商品に対するクレームが入ったり、ウェブサイトが見られなくなったり、トラブルの連続だったけど、私は稲荷像を売ることを通して「物を売る」こと──もっと言えば、「仕事」の楽しさの本質に触れることができた。 それはきっと、商品を企画し、作り、売るというすべての過程に関われたからだと思う。

会社の仕事は、商品開発も営業も広報もすべて「分業」だから、自分の作業がお客さんをどういう風に喜ばせているのか実感することができない。 もし仕事に関わる人全員が、サービスを作ってからお客さんに提供するまでのすべての過程を経験できたとしたら、もっと自分の仕事を楽しむことができるようになるはずだ。

サービスちゅのはな、他人に勝つためのモノや内燃。むしろサービスの本質は『他人に負けること』やねん。
人はみんな誰かに勝ちたい思うてる。せやから他人をうまく勝たせて、気持ちよくさせられる人間は、間違いなく成功するで。

自分の仕事がほんまに人を喜ばせるためのものかどうかは、『そのサービスを自分の子どもに買ってほしいか』が一つの基準になるかもしれへんな。もし自分の子どもに自分の売ってるものを買ってほしないなら、人を喜ばせるために仕事をしてへんのかもしれへんで。

頑張った経験がない人間は、頑張ることで得られる喜びを知らへん。せやから、自分の中に眠ってるもう一つの可能性を経験できへん。自分が世界を不公平やと思てまうのも、それと同じことや。

ワシ、何べんも言うてるやろ。成功するだけが人生やあれへん。夢かなえるだけが人生やあれへん。自分は別にここで頑張るのやめたってええんやで。誰も自分のこと責めへん。いや、責める人間はおるかもしれへんけど、少なくともワシは責めへんで。この世界はな、自分がどこまで『知る』かを、自分で決められるようにできてんねん。自分はこの先の世界をもっと知りたいんか、それともここで 止めるんか。それを決めることができるんは──自分だけや

自分は、頑張ることで今まで知らへんかった世界を知ったんや。せやから、今まで気づけへんかった世界の素晴らしさにも、気づけるようになったんやで。この世界はな、自分が力を尽くした分だけ、必ずそのお返しを用意してくれるもんなんや

「【最後の課題】の前に」より

夢をかなえる方法の真実とは何か?
それは、夢をかなえるためには「辛いことや苦しいことは、決して避けられない」ということです。

しかし、多くの人は目の前の苦しみを避けようとします。

だからこそ、世の中には、
「努力しなくても成功できる」
「自分が働かなくてもお金持ちになれる」
などという、魔法のような成功法則があふれることになるのです。

しかし、こうした「偽りの希望」に飛びついてしまうと、最初は心地いいかもしれませんが、後から大きな苦しみを味わうことになります。
「結局、その方法では夢はかなえられない」という現実を、後から突きつけられることになるからです。むしろそちらの方が、本当の意味で「苦しい道」を選んでいると言えるかもしれません。

「苦しみを楽しみに変える方法」より

自分らは努力を始めるとき、『我慢』から入るやろ。痩せるためには食べたい気持ちを我慢せなあかんとか、勉強するときには、遊びに行きたいのを我慢せなあかんとか……でもな、自分の行動をコントロールするために必要なんは、楽しいことを我慢するんやのうて『もっと楽しいことを想像すること』。これが、『苦しみを楽しみに変える方法』や。
「苦しみを乗り越えたとき手に入れられるもんを、できるだけたくさん紙に書き出す。そんで、それを手に入れてる自分を想像するんや。そうすれば、今の苦しみは、将来の楽しみを手に入れるための必要な条件になる。また逆を言えば、もし目の前の苦しみから逃げてもうたら、将来欲しいもんが手に入らんようになってまうから、今の自分はもっと苦しまなあかんようになるわけや

『苦しみを楽しみに変える方法』は、最も根本的な成功法則や。でも、それでも行き詰まってもうてるなら、自分がやれることは一つしかあれへん。自分の頭を使うんや。

みんな、『夢』ちゅう山の頂上に向かう道は一本や思てる。でも、ほんまはちゃうねん。それ以外にも、山頂に至る道はたくさんあんねん。一つの道を行ってみて違うて分かったら、他の道が見えてくる。それを繰り返しながら登って行けば、最後は必ず山頂にたどりつけるんやで

うまくいってる人のやり方を知っても、実行に移さへん人がほとんどやねん。その理由はな、『この考えは自分には当てはまらない』とか『そんなやり方でうまくいくはずがない』言うて、自分で勝手に判断すんねんな。それがあかんねん。何かをマスターするために大事なことは、自分のやり方を一度『捨てる』ことやねん。

最後に

今回は、水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ3」を紹介しました。
本書は、まとめ・要点を見ただけでは、きっと心には響きません。是非、本書を読んで、関西弁のガネーシャからありがたい教えを頂いてください。あなたの心に響くものがきっとあるはずです。

なお、「夢をかなえるゾウ」シリーズは、1巻1巻独立してるので、続けて読まなくても面白く読めますよ。

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