【書評/要約】人生の勝算(前田 裕二 著)(★3) 熱い思いをビジネスに!いかに成功確率を高めるか

IT企業「SHOWROOM」の代表取締役社長・前田裕二さん。

8歳で両親を亡くし、貧乏だった小学生の頃に路上ライブで生活費を稼いだ貴重な体験をヒントに、仮想空間でアイドルやアーティストへの“投げ銭“ビジネスを確立された努力家です。見た目はイケメン、ホストのようでもありますが、「見た目」と「情熱のギャップ」にも魅力があります。

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前田 裕二さんはどのようにして、「熱い思い」を「ビジネス」まで持ち上げたのでしょうか。それを教えてくれる一冊です。

今回は、前田裕二さんの『人生の勝算』に、思いをビジネス化するために大切なことを学びます。

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人生に大切なコンパス

【書評/要約】人生の勝算(前田 裕二 著):人生に大切なコンパス

冒頭で述べた通り、前田さんのビジネス立ち上げのきっかけは、学生の頃に路上ライブで生活費を稼いだ貴重な経験です。

「思い」を「ビジネス」に

自分の歌がうまくなったわけではないのに、通りすがりの観客が常連さんになってくれることがあります。

それは、お客さんと「絆」でつながるとき。

通りすがりのお客さんが、会話のキャッチボールが成立するコミニケーション可能範囲に入ってきてくれることで始まるつながり。そして、会話のキャッチボールが広がって、次第に大事なお客さんに代わっていく。

それをビジネス化したのが「SHOWROOM」であり、目指すのは、ネットを通じても、リアルと同じようにお客さんととミュージシャンがつながる「絆」の形成です。

本書でには、「思い」をビジネスにするための熱い熱い努力が語られています。

人生に大切なコンパス、「軸をもって熱意をもって、人を巻き込み事業化していくパワー」とはどんなものか、本書を読むことで、「自分も頑張らないと」という気持ちがいただけます。

目標を達成するための道しるべ:戦略的メモ

僕にとって、メモは生き方そのものです。
メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。
メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。
メモによって夢を持ち、熱が生まれる。
その熱は確実に自ら動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かします。

本書の内容からは逸脱しますが、前田裕二が目標を具現化=ビジネス化するために戦略的に使いこなしたのが「メモ」です。本書は、ベストセラーにもなった有名本です。

前田さんが言う「メモ」とは、単なるもの忘れ防止の「記憶のためのメモ」ではありません。それよりも、「知的生産のためのメモ」「夢実現のためのメモ」です。

最初は、単なるメモ書きかもしれません。しかし、書き溜めたメモを単なるメモで終わらせることなく、思考の整理のために使い、さらに、アイデアを生み出したり、夢を実現するためのプロセス整理に昇華させていく。つまり「人生の勝算をUP」させるメモに変えるのです。

SHOWROOMという企業もその結果として生まれました。「メモの魔力」は多くの学びがある、良書です。是非、一読を。

コミュニケーションを大事にする

【書評/要約】人生の勝算(前田 裕二 著):コミュニケーションを大事にする

私が本書の中で、好きなトピックが、前田さんが好きだという「そこにでもあるスナック」の話です。

どんな町にも、外からみるとお客さんはいるのかな~と見えるスナックがあります。いつつぶれるだろうか…と思ってみていても、なかなかつぶれません。なぜ、スナックはつぶれないのでしょう。

夜のスナックに見る人のつながり

それは、なぜか生まれる狭い店内で強いコミュニティが生まれるから。

スナックにいくとわかりますが、出てくるのは、アルコール以外は、簡単なお通し、乾き物。しかも、とびっきりの美人ママが経営しているわけでもなく、どこにでもいそうなおばさんが、ちょっと厚化粧し、数人の女の子(といってもおばさん)と店を切り盛りしているだけ。

おいしい食事も、きれいな女性がいるわけではありません。

でも、男性は、狭い空間の中で自然と行われるママや女の子と会話を求めてやってくる。お客さんが求めているのは「つながり」であり、つながりから得られる「やすらぎ」です。

ファミレスなどチェーン店には存在しない「人のつながり」

お客さんはママに「このババぁ~」などと汚い言葉を浴びせながらも、「今月、お店が苦しそうだからボトルを1本多く入れてあげようとか」とか、「女の子にビール御馳走してあげようか」とか「お客さん紹介してあげようか」などと、支えてくれる人がいいます。

もちろんお気に入りの女の子がいる場合もあります。しかし、多くの場合、飛び切り美人というわけではありません。

普通のファミレスだったら絶対にありえないことです。むしろ、ファミレスの方が若いかわいい女の子に出会えるかもしれません。でも、ファミレスにあるのは「乾いた通りすがりの出会い」でしかありません。

スナックには、お店の空間を大事に思い、支えようとしてくれる「ウエット&暖かいつながり」があります。

スナックという空間でなくとも、このような「つながりのある空間」を自分でも作り出せたら、人生幸せだろうと思います。

「人生の勝算」を上げるために大事なこと

【書評/要約】人生の勝算(前田 裕二 著):「人生の勝算」とは

人生の勝算を上げるために大事なこと―。

私自身は、勝率がよい方法を見極め、そのチャンスが到来したときにそれをつかみ取れる準備をしておくことだと考えています。

チャンスはいつでも目の前にあるわけではありません。一瞬のことです。なんの準備もなく、このチャンスをつかみ取ることはできません。日ごろから、確率思考でモノを見、そのための準備をしておくことが大事です。そして、このようなチャンスをつかみ取るのがうまい人を「運のいい人」と言っているのだと思います。

以下、「人生の勝算」を上げるために参考になる本をいくつか紹介しておきます。確率思考や運の勝ち取り方を学ぶには投資家やギャンブラー、勝負師の本がおすすめです。彼らのベースにあるのは「確率思考」と「勝つためのたゆまぬ努力」です。

最後に

今回は、前田裕二さんの「人生の勝算」を要約。重要点をまとめました。

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前田さんといえば、本書より「メモの魔力」が有名ですよね。

よくあるメモ本は、1つ目の目的「記憶のためのメモ」の取り方・習慣化をメインに語られたものが多かったですが、本書は2つ目の目的「知的生産のためのメモ」に重きを置いて書かれている点が大きな違い。
メモの取り方も大事だけど、単なる記憶のためのメモを「ファクト」→「抽象化」→「転用」し、何かをなしえるための「行動」につなげていくことがより大事であることに気づかされる良書。メモ中上級者向けにオススメの1冊です。