最近、あちこちで見聞きするようになったテーマにAIとBIがあります。

AIは人工知能、BIはベーシックインカム=政府が国民の生活を最低限保守するため、年齢・性別に関係なく、一律で現金を給付する仕組みのことです。

すべての生産活動をAIが行い、生きていくためのお金はBIで賄われる。

人類が史上初めて生きるための労働から解放されるる、新しいステージへの移行です。

でも、働く必要がない世界はユートピアか、ディストピアの始まりなのか?

それを分析、予想し、メッセージを提起する骨太の一冊が本書。働かなくてもよくなった世界で人間はどう生きれば豊かな人生を送ることができるのか?その生き方と考え方を本書のメッセージとして提起しています。

波頭 亮さんの本これからの変革の時代に備えるために、は必読の一冊!オススメです!

ディストピア回避には、AIだけではだめでBIも必要

AIが圧倒的な生産力で人を労働から解放したとき、人類の行き着く先はユートピアではなく、資本家による社会の完全支配と所得・消費の減退による経済の崩壊というディストピア説があります。

資本家が富を独り占めし、これまでの労働者がAIに仕事を奪われ収入が激減→生活が貧困化したら、それはディストピア以外の何物でもありません。

こうならないようにするために必要なのが、AIによって生み出された富を再分配する仕組み=BIです。

AIとBIが両方 機能することにより、人は生存するための労働から解放され、人生を楽しむための「自由度」が手に入れられるのです。

AIとBIがもたらす変化

AIとBIにより、社会はどのように変化するでしょうか?波頭さんは以下の4点の変化を予想しています。

1.社会全体での人間の総労働量は大幅に減少する
2.知的作業に対する人間の需要が縮小し、賃金も低下する。
 一方、感情労働は給与が上昇社会的地位も向上する。すなわち、労働の価値転換が起こる
3.過酷、あるいはつまらない仕事は淘汰。
 人は金銭的動機だけではなく、やりがいや楽しさといった精神的満足を動機として仕事を選ぶ
4.人の活動における経済活動が占める割合が縮小し、世の中における経済の重要度が低下する

このような変化は、AIの発達活用の度合いとBIを始めとするセイフティーネット実現の度合いに対応して、時間とともに家着実に進んでいきます。
しかも、第一次第二次産業革命の時と比較して、これから起きるであろう変化は圧倒的に速いスピードで進むはずです。

【良書!】AIとBIはいかに人間を変えるのか

BI実現に向けての課題

現社会でも議論が交わされるBIには大きく3つの問題があります。

1.経済学的イシュー
 フリーライダー問題:働かないものが増えるのではないか
 財政問題     :巨額の財政負担が不可能ではないか

2.政治学的イシュー
 官僚の抵抗:行政が裁量と差配に固執する

3.文化的イシュー
 社会通念、社会規範:「働かざる者、食うべからず」の国民意識

「働かざるもの食うべからず」は古い思想に

上記で、最も根深い問題が3です。

これまでの民主主義では、「働かざるもの食うべからず」という思想が社会の根底にあり、その結果が、共産国/社会主義国では達成できなかった、高度経済成長を達成する駆動力となりました。

しかし、AIとBIがもたらす社会は、人が生きていくために必要となる資材はAIがすべて生産してくれます。結果、「働かなくても食ってよし」と言う理念が社会基盤をなす価値観思想へと変化していくのです。。

ユートピアで幸せな人生を送るために必要なたった一つの能力

AIとBIによってもたらされる新しい世界。食うために働かなくても済む世界は、手放しでユートピアなのでしょうか?

残念ながらそうではありません。豊かになるためには、一つの能力が必要です。

それは、「やりたいことを見いだす能力」。
やりたいことを通じて、楽しみ、貢献意識、自尊の念を得るスキルです。

生きていくために必要なものはAIとBIによって与えられるとしても、何もしないでいると、人は「退屈の不幸」に見舞われてしまいます。しかし、主体的に動けない人は、外的な圧力なく、一生を通じて、やりたいことを見つ続けることは意外に難しいことです。

Chamiの感想

結局のところ、新しいステージでも、現在のステージで求められている「金を稼ぐ能力」を持つ人が勝ち組となりそうです。

なぜって、「金を稼ぐ能力」がある人は、「やりたいことを見出す能力」をも持っているのですから。雇われサラリーマン的な思考は改善しましょう。

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