カジュアルファッション全盛の中、「(40才以上は)大人だから着こなせる服を着るのが大事」と語るのは、アパレル業界に携わって40年以上、マダムHこと佐藤治子さん。

佐藤さん曰く、今の時代のファッションを一言で表すなら、「ゆるい」
ファストファッションが定着して服が手軽に買えるようになったことで、「きちんとした格好」は今や縁遠くなり、「ベーシックで良質なものを、しっかり選んで長く着る」という感覚を急速に薄れてしまいました。

「ゆるく買って、ゆるく着る」のが当たり前になった結果、「きちんと着る・キレイに着る」という基本的な感覚が忘れ去られてしまったのです。結果、自分のジャストフィットのサイズもわからなくなってしまっているといいます。

本書のテーマはタイトルにもある通り、「普通の服を、キレイに着る」こと。
本書では、大人が普通の服をキレイにきちんときる方法、そして、どのようなワードローブを取り揃えておくとよいかについてわかりやすく解説しています。

40代の10年は女性が最も美しい時

40代は、20~30代では普通に着られたお洋服が似合わなくなる年齢。着こなし方を変える必要が出てくる年齢です。しかし、著者は、40代は生き方や内面、意思が「顔」に表れ美しくなる年齢だと指摘します。

だからこそ、30代では浮いてしまうものが美しく着れるようになったり、逆にアクセサーなどが必要なくなる年齢だと言います。そのことをわきまえて、ワードローブをそろえていくと、非常にセンスある大人の女性の着こなしができると佐藤さんは指摘します。

シンプルなものを品よく、きちんと着る

佐藤さんは仕事柄、きらびやかな服やトレンドアイテムをとっかえひっかえ着てきたと言います。しかし、ある時、人生の大事にぶつかったとき、今後もこのまま進んで行っていいのだろうかと、自分のファッション(生き方)を振り返ったそうです。

そして、行きついたのが、男性ならスーツのような、自分にとって「制服」ともいえるようなベーシックだけれど大人の品のあるファッションに行きついたとか。

そのアイテムとは、白・黒・紺・ベージュをベースカラーとした、以下のようなシンプルなアイテム

・テイラードジャケット
・カシミアのVネックカーディガン
・白のシャツ
・白のTシャツ
・テーパードパンツ
・タイトスカート
・ノースリーブのリトルブラックドレス
・シルクのノーカラーブラウス
・ジーンズ
・トレンチやウールのコート

上記に、品のいいスカーフやさし色となるシンプルなアイテムを投入するだけで、びっくりすること綺麗に着こなしができること本書で紹介しています。

ファッションって自分の生き方をプロデュースするためにも大事だなと改めて感じさせられる本でした。
40代以降になると、素敵な女性とそうでない女性は圧倒的な差が出てきます。いつまでも素敵な女性でいるために読んでおいて損のない本です!