【書評/要約】書く習慣(いしかわゆき 著)(★4.5) ~楽しく書き続けるコツ&書くことで人生を変える指南書

SNS、ブログ、noteなど、国内はもちろん、世界へ発信も簡単になった現代社会。
初期投資もなく、「書くこと」で生計を立てることも可能な時代となりました。

一方で、手軽に自己表現をする手段はいろいろあっても、文章を書くことに苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。そんな、「書くことがしんどい」と感じている方へ、優しくアドバイスしてくれるのが、今回紹介のいしかわゆきさん著の「書く習慣」です。

SNS発信やブログをはじめてみたけど続かない方にもおすすめな一冊。
書くこと、自分をさらけ出すことに対する抵抗感を減らし、「書きたい気持ち」を高めてくれるアドバイスが満載。書きたい気持ちを消滅させることなく、どんどん書けるようにするためのツール・時間テクニックも紹介されており、それを実践すれば、書くことが習慣化できるようになっています。

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書く習慣:本の構成

本書の構成:【書評/要約】書く習慣(いしかわゆき 著)

本書では、「書く習慣」をつくる52のコツを6つのカテゴリーに分けて紹介されています。

❶書くのと仲良くなるコツ
❷書くのを習慣にするコツ
❸書くのが止まらなくなるコツ
❹書くのが嬉しくなるコツ
❺書くのが好きになるコツ
❻書く気持ちを大切にするコツ

最初は、「書くこと自体がしんどい人」向けに、書くことに対する抵抗感を小さくして、書くことを習慣化する方法を、最初の壁をクリアした書くことに慣れてきた人に対しては、書くことをより楽しく加速するための方法を紹介しています。

私が最も、参考になったのは「❻書く気持ちを大切にするコツ」の章です。書くことが人生にもたらす様々な効果を学ぶことができます。
以下では、主に❻からの学びをまとめます。

書く気持ちを大切にするコツ

書く気持ちを大切にするコツ:【書評/要約】書く習慣(いしかわゆき 著)

書くことが習慣化していても、時には、モチベーションが途切れることもあります。
また、時間をかけて書くことにどんな意味があるのか?と疑問に感じる方も多いでしょう。

そんな方は、「書くことがもたらす人生への効果」が腹落ちしてわかると、書くモチベーションが湧き上がります。そんなコツを、本書からいくつか紹介します。

書くことで、モヤモヤの正体を自分で突き止められる

悩みがあるとき、友人・知人に打ち明けたら、友人がアドバイスをくれたわけでもないのに、自分の思考が整理されて、前に踏み出すことができた経験はないでしょうか。

これと同じ効果を「自分ひとり」でできるのが「書くという行為」です。書くことが自問自答となり、悩みやモヤモヤがはっきり見えてくる。ただ、頭の中で考えていただけでは思考が堂々巡りすることも、書くことで整理されます。

文章を俯瞰して初めて本当の自分が見えてくる

その日の出来事や自分が感じたことを毎日のように言語化していると、自分の思考パターンや、「自分」という人間 が見えてくることがあります。

「自分」という人間は、自分が一番よく知っているように思いますが、実はそうでもありません。

ジョハリの窓

心理学における「ジョハリの窓」は、自分が知っている「自分の特徴」、他人が知っている「自分の特徴」の一致・不一致を『窓のように見える4つの枠』に分類することで自己理解のズレに気づく方法です。

① 開放の窓:自分も他人も知っている性質
② 盲点の窓:自分は気づいていないが他人は知っている性質
③ 秘密の窓:他人は気づいていないが自分は知っている性質
④ 未知の窓:自分も他人も気づいていない性質

参照:ポテクト

このジョハリの窓で、基本的に自分で解明できるのは ① と ③ です。しかし、自分が感じたことを毎日のように記録していると、 ① と ③ がより深まるうえに、④ までもなんとなく見えるようになってきます。まさに、「書くことは自分探しの旅」なのです。

判断・選択をしなければならないシーン、自分がわかっていれば必要以上に頭を悩ます必要がありません。つまり、生きるのがとても楽になります。

私は、この効果を非常に実感しています。自分のことがわかってくると自分の生きやすいように環境を整えるのがとてもうまくなる。そして、必要以上に悩まなくなる。このおかげで、私はストレスが大きく減りました。

自分を知るために役立つ本

自分を知りたかったら、最も即効性があるなと思うのは、ウェブテスト〈ストレングス・ファインダー〉が受けられます(リアル本にコードにアクセスコードがついています)
これにより、あなたの強みが「見える化」される。そしてこれで、欠点さえ、強みに変えられます。

「こんなことを考えていたんだね」と気づく

前節にも関係しますが、書くことで自分の思考を整理していると、「あぁ、私はこんなことを考えていたのね」と気づくことがあります。
またある時は、頭ではわかっているつもりで書こうとしたら、「わかっておらずに文章化できなかった」と気づかされることもあります。

どちらの場合も、「気づく」からこそ、その先の自分づくりにつながります。

「今書く」ことが、未来の自分に差し出せる手紙となる

努力は自分が今まさに努力しているときは、その効果を実感できないことが多いものです。特に、「大人になってからの学び」は、テストがあるわけではないので、どれだけ知識・スキルが付いたかを測ることは難しいですよね。

しかし、「毎日書く」ことは、未来の自分への手紙。消さない限り残り続ければ、それがストックとなり、それが自分を助けてくれます。

たとえ、自分が病気で寝込んだとしても、発信した文書は文章は永遠に疲れることのない「最強の営業マン」として働いてくれる。エリート営業マンに育てることができれば、それで生計が建てられます。

また、時には、書き留めておいた学びが、大きな「気づき」をもたらし、人生をよりよい方向に導いてくれます。

読まれるコツ

読まれるコツ:【書評/要約】書く習慣(いしかわゆき 著)

いざ、「書く効果」を実感して書いて発信をし始めても、最初は、最初はだれにも見てもらえません。そうすると、簡単に書く気持ちは萎えます。それほど、人間の承認欲求は強いものです。
この、難関を突破するための、そんな方のいしかわさんアドバイスの「読まれるコツ」もまとめておきます。

なぜを深掘りする

小さな気づきや出来事も深掘りすると真理にたどりつきます。その心理は他人にも当てはまることが多い!日常を深掘りして学びに変える癖をつけよう。

「パワーワード」と「主観」をタイトル入れて呼びかけよう

内容を説明しただけのタイトルでは、人に興味を持ってもらうことはできません。
つい目が留まる違和感のある強い言葉(パワーワード)や、自分が感じたこと(主観)をタイトルにしよう。

更新時間を決める

あなたの記事が、「誰かの日課になる」ことが大事。決まった時間に投稿を続け、読者にも読む習慣にしてもらおう。

過去の自分に向けて書く

マーケティングでは、売りたい相手のペルソナを設定しようと言われます。しかし、読者を想定したところでそれは想像に過ぎないし、文章にリアリティも出ません。
「実在する誰か」か「過去の自分」に向けて書いて、文章に具体性を出そう。

最後に

今回は、いしかわゆきさんの著書「書く習慣」から、私がためになった「書く意義」をまとめました。

今回、紹介したのは、ごくごく一部。特に、書く習慣がない人には、本書の最後にまとめられた「書く習慣 一ヶ月チャレンジ」が参考になるのではないかと思います。

書くことを仕事にしたい、それで生計を立てたいとお考えの方は、まず最初の一冊として、読んでみるといいと思いますよ。書くモチベーションが沸いてくるはずです。

合わせて、習慣化に役立つ良書も紹介しておきますね。