と語るのは、お金に関する数々の著書を執筆している加谷珪一さん。富裕層と公私にわたり交流し、億単位の資産を運用する個人投資家でもあります。
投資でお金を儲けたいと考えるとき、多くの人が行ってしまう間違いは「具体的な儲かる方法(テクニック・ノウハウ)探し」です。この銘柄が儲かるとか、このチャート分析なら勝てるといった情報を追い求める行為です。確かに、この方法で短期的に利益を出すことはできるかもしれません。これらの情報の命は短命。テクニック・ノウハウに走ると、高い確率でひたすら情報探しに追われることになります。
では、何を学ぶべきか。それは「お金の教養」です。教養を身につけるのは時間を要しますが、結局、「急がば回れ」です。
今回は、著書「あなたの人生を変えるお金の教養」からの学びを紹介します。
目次
学ぶべきは「お金の教養=本質」
なぜ、「お金の教養」が必要なのか、深堀してみます。
なぜ、お金の教養が必要なのか
お金に関する具体的なノウハウだけがあってもダメなのはなぜか。
その理由の1つは冒頭でも述べた通り、「ノウハウ・テクニックは寿命が短い」からです。その情報を正しく評価して、有機的に結びつけ、具体的な行動に落とし込む知識・スキルに昇華しない限り、常に情報を追い求めることになります。
自分で情報を判断し、行動に移す。このために必要になるのが「教養」です。これがない限り、お金持ちにはなれません。
お金持ちになりたいなら、学ぶべきこと
お金の教養を身につけるに当たって、必要な思考・知識とは以下のようなものです。
・お金の本質的な意味
・お金持ちの思考パターン
・お金と密接に関係している時間・数学・ITの知識
・お金の教養を生かした賢い生き方など
お金持ち的、思考・行動を身につけよう
では、どのようにして、資産を築くために大切な思考・行動を身につけることができるでしょうか。
お金持ち的 消費の仕方:ストックで得られたフローから消費せよ
まずは、「お金の生み出すための資産に手をつけない」ことが大事です。
お金でお金を生むための種になるお金に手を付けてしまっている限りお金は貯まりません。稼いだお金の浪費はもちろん、賢くない消費をすることも「借金」することと同じです。
そのためには、まずは、生活や人脈を見直すこと。特に、見栄をはる人は、人はムダな人間関係で支出を増やます。見栄は浪費の元凶です。
お金の教養がある人にとってのストックとはフローを生み出すための原資となるもの。それ自体を取り崩して消費するものではありません。ストックから得られたフローで消費をすることが大事です。
お金持ちは合理的&シンプルに考える
お金持ちは、考え方が合理的、かつ、シンプルです。
合理的な判断をするために必要となるのは「数字に強くなる」ことです。
数字で見たときに、どれが得か・損か? 現時点から見て将来の期待収益がいくらか。
この判断ができるようになると、感情に流されずに判断ができるようになれ、あれこれと悩んで決められないことが軽減します。
意思決定(判断)がシンプルになり、サンクコスト(埋没コスト)に囚われることも軽減します。
投資の場合は、サンクコストの代表は「損切り」です。自分にとって正しいこと/正しくないことを明確に意識できるようになれば、どこまでなら妥協できるのか、越えてはいけない一線をどこかが、線引きができます。
数字で考えることを学ぶのに役立つ本
数字で考えるメリット、思考の高め方について学ぶには以下の本が非常に参考になります。
成功している投資家・プロのギャンブラーの方は、徹底的に確率・期待値で物事を考えます。以下の本は確率や期待値で判断することの大切さを教えてくれます。
利益を最大化するには効率性と有効性のバランスを取る
利益を追求するためには「効率」と「有効性」が大切です。ただしそれらのバランスが悪いと利益を得るのに時間がかかりすぎたり、労力がかかりすぎたりして利益は最大化されません。バランスが大事です。
なんでもタダで済ませようとする人は、人にとって最も大事な「時間」を失っています。「将来のために、今ガマンする人はお金持ちにはなれません」。時間を買うという選択もできないといけません。
どんな時にはお金を使う=「自己投資する」か判断するに当たっては、自分の「年収と時給の関係」を知ることが役立ちます。
常に「複利」を考える
アインシュタインをして「人類最大の発明」と言わしめたものの恩恵「複利の力」を利用して、資産を増やす努力をしているかは、資産を気づくうえで極めて大事です。
投資の神様 バフェットも「株式投資の真髄は雪だるま(スノーボール)」と言っていますが、これらはどちらもどちらも「長期にわたる資産運用」の「複利効果」のことを言っています。
複利で資産運用シミュレーションしてみるとその結果は歴然です。仮に、想定利回り年利5%で、毎月5万円の積立投資を30年続けると、元本:18,000,000円に対して、最終積立金額41,612,932円になります。
増加した23,612,932円は複利の効果によるものです。複利効果は偉大です!この効果を手に入れたければ、なるべく早く長期投資を始めることが大事です。
最後に
今回は、加谷 珪一さんの著書「あなたの人生を変えるお金の教養」からの学びを紹介しました。
投資をまだ始めていない人はもちろん、投資でテクニック・ノウハウに走ってしまっている方は、是非読むことをおすすめします。
急がば回れ。まずは、「お金のリテラシー」を高めましょう。お金持ちのマネをするのも有効な方法です!以下の本もご参考に!