年収を「時給換算」すると見えてくる世界が変わる。

私たちはとかく「年収」を気にします。しかし、自分の「時給」を意識したことはあるでしょうか?

同じ年収でも、働く時間によって、時給に圧倒的な大きな差があることを意識しないと、恐ろしく自分の時間を無駄にしている可能性があります。

今回は、簡単な方法で年収を時給換算する計算方法(考え方)、および、年収-時給早見表を紹介。また、時給換算することで見えてくる真実について紹介します。

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給与所得者の平均給与の推移


自分の年収・時給だけを見ていては、社会との実態の乖離が把握できません。
そこで、年収を時給換算する前に、今、給与所得者の年収がどうなっているか、確認してみます。

平均年収は433万円

国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本国民の平均年収は433万円
年収は前年比、0.8%減、3.3万円の減少。令和4年の現在も、ウィルスその性質を変えながら感染を広げる状況は続いており、生活を支える仕事が脅かされる状況は続いています。

転職はすぐにはできない。すぐにできる働き方改善は?

厳しい環境ではありますが、私たちは、生きていかなければなりません。社会環境が変わるなら、現状にしがみつくと多くの場合、負け組に没落するので、働き方を変えるなどの自己努力が必要です。

簡単に思いつく改善策には「収入UPのために転職」がありますが、これらは、すぐに実現できるわけではありません。いずれ転職をするにしても準備が必要であり、そのための時間を捻出するためにも今の仕事の仕方を見直す必要があります。

このような目下の働き方改善に役立つのが「自分の年収を時給換算で捉え直す」という方法です。これにより、無駄にしている残業などを減らす意識改革がすぐに実現できます。

超簡単!年収-時給早見表&計算方法

では、自分の年収どうしたら時給換算できるでしょうか?

年収-時給換算法&年収時給早見表

まずは結論から。とにかくシンプルに自分の年収の時給を考えるなら、まずは、以下を考えてみればOKです。

労働基準法をもとにした年収・時給換算式

時給=年収÷2000 ※理由は後述

上記をもとに計算した、年収・時給早見表は以下のようになります。

労働基準法をもとにした年収・時給早見表

年収400万円なら、時給2,000円
年収500万円なら、時給2,500円
年収600万円なら、時給3,000円
年収700万円なら、時給3,500円
年収800万円なら、時給4,000円
年収900万円なら、時給4,500円
年収1000万円なら、時給5,000円
年収2000万円なら、時給10,000円

あなたはこの時給に見合う仕事をしている言い切れますか?
あなたが1時間かけて作ったその資料、時給に見合う価値がありますか?

もし、「ヤバっ!」と思った場合は、年収減の候補や、次のリストラの候補にならないとも限りません。仕事の見直しが必要です。※残業をした場合の時給低下については、後述

年収⇒時給換算の計算根拠

上記の年収⇒時給換算は、労働基準法の1週間の労働時間をベースに割り出したものです。

労働基準法では、1週間の労働時間を原則として40時間と計算しています。
これは、週休2日だとすると、1日8時間労働に相当します。

この場合、年間総労働時間=52週×40時間=2080時間。
ただし、通常、年末年始や夏季休暇などの休みもありますよね。

そこで、端数の80時間=8時間×10日を年間の有給休暇とすれば、年間の労働時間=2000時間となります。この時間をもとに、時給=年収/2000時間 が導かれるわけです。

残業すればするほど減る時給

残業すればするほど減る時給

気を付けるべき、上記計算では残業は考慮していない点です。残業が多い人は、当然のことながら時給はもっと悪くなります。

【重要】残業毎日2時間時の年収-時給早見表

仮に、毎日2時間の残業をしている場合を考えてみましょう。
すると、年間の就業時間=10時間×5日×52週=2600時間 です。
ここから有給10日=80時間を除くと、2520時間となります。

これをもとに、再度、年収の時給換算を行うと各年収の時給相当額は以下のようになります。
毎日2時間の残業が当たり前の場合、約20%時給が悪化することになります。減額幅が大きいですね・・・

年収(a)
8時間労働時の時給
(b)
10時間労働時の時給
追加2時間残業
(c)
6時間労働時の時給
2時間生産性をUPする
400万円2,000円1,587円2,702円
500万円2,500円1,587円3,378円
600万円3,000円2,380円4,042円
700万円3,500円2,778円4,730円
800万円4,000円3,175円5,404円
900万円4,500円3,968円6,081円
1,000万円5,000円3,968円6,756円

自己努力で生産性を上げられれば実質的な時給はUPする

残業とは逆に、自分の仕事の生産性UPすることで仮に1日2時間UPできた場合はどうでしょうか。上記表の(c)ように大きく時給は大きくUPします。

例えば、リモートワーク、在宅勤務の場合で会社という場所に拘束されないなら、仕事の効率化を図ることで、浮いた時間を別の時間に振り分ける(例えば残業したり、新たなスキルを身に着けるために自己研鑽する)ことで、実質的な時給をUPすることも可能です。

自己努力なし!環境改善でも生産性はUPする

自分の努力に限らずとも、単純に仕事環境を見直すだけでも、仕事の生産性は上がります。以下はその一例です。

時給把握の上で、何をどう改善するか?

時給把握の上で、何をどう改善するか?

さて、ここまで、年収と時給の関係を知り、残業がいかに効率が悪いかをみてきました。では、より賢く生きるためにどうしたらいいでしょうか?
今回は、以下の2点から改善点を探ります。

❶日常生活で時間の価値を意識する
❷浮いた時間をお金を増やす努力をする ※今回は、簡単にできる節税投資を焦点に

❶日常生活で時間の価値を意識する

自分の時給を意識すると、「今、この1時間の仕事が果たして時給以上の価値あることなのか?」を自分なりに判断できます。無駄なことに時間を費やしていないか、自分の時間の使い方を考えみましょう。

そうすると、忙しくて勉強・副業などしてる時間などないと思っていた自分にも時間が生まれます。

以下で、効率をUPするためのヒントが学べる本を紹介します。どれも、読みやすくてサクサク読めます。

❷浮いた時間でお金を増やす:節税投資

時間の見直しで浮いた時間は「お金を増やす努力」に回しましょう。では、何から行うか?
私がまず行うべきと考えるのは、一度、設定してしまえば、後は放置で済む自動積み立てで行う「節税投資」です。

iDeCoやNISAがその代表ですが、特に効果が高いのがiDeCoです。年末調整でiDeCoで積み立てた額を申告することで、それだけで税金を減らす(節税)ことができます。
iDeCoは非常に優遇税制が極めて大きい制度なのに、未だに利用率が低い制度。毎年の所得税を減らす効果だけでも絶大です。

以下のページでは、iDeCo、つみたてNISAのメリットや、具体的にどの金融商品に投資をすればいいかなど、解説をしています。まずは、仕事を適度に切り上げ、投資について勉強しましょう。