【書評/要約】1万人の人生を見た弁護士が教える お金に悩まず、幸せになれる方法(西中 務 著)(★4) お金のめぐる争いから見えた大事なこととは

離婚、金銭トラブル、不動産トラブル、遺産相続、交通事故、労働事件、刑事事件….

裁判で争われる争点はいろいろ。しかし、民事裁判であれ、刑事裁判であれ、その「争い」の元凶・決着には必ずのように「お金」が絡んでいます。

今回紹介する著書「1万人の人生を見た弁護士が教える お金に悩まず、幸せになれる方法」の著者中西 務さんは弁護士。1万人以上の方々の人生にかかわり、約50年間、お金をめぐる争いを見てきた経験の持ち主です。

そんな西中さんが、争いの現場を通じて最終的にたどり着いた「お金に悩まず、幸せになれる方法」とはどんなものなのか―――

今回は、著書「1万人の人生を見た弁護士が教える お金に悩まず、幸せになれる方法」からの学びを紹介します。

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【結論】お金で幸せは買えない

【書評/要約】1万人の人生を見た弁護士が教える お金に悩まず、幸せになれる方法(西中 務 著)

西中さんが、争いの現場を通じてたどり着いた結論は「お金で幸せは買えない」とうことです。

お金に執着してしまう人間

人はどうしても「お金」に執着します。

確かに、お金がなければ生活を成り立たせることはできません。しかし、自分では使い切れないお金を持っていても、「もっともっと欲しい」と執着します。

争いの現場を通じて西仲さんが悟ったことは、「お金に執着し、お金を目的にする生き方では決して幸せにはなれない」ということです。お金に執着すれば執着するほど、不幸を引き寄せます。

人間最大の錯覚

西中さんは、人間の最大の錯覚は、お金さえあれば、今よりもっと幸せになれる。お金が第一と思ってしまうことだと指摘します。

確かに、お金がなければ現代社会で生きていくことはできません。事実、「マズローの5階層欲求」の内、底辺階層である、生存のための物理欲求(1階層:生命を守りたい、2階層:身を守りたい)を満たすためのお金は必要です。このような、生きていくために必要なお金、万一の時に必要になるお金は確保しておくべきです。

しかしです。多くの場合、お金に関する欲求はもっと高次元なものです。優越感(自慢するかどうかは別だが)に関わるものです。

お金持ちになりたい
地位や名誉を得たい

人は、必ずどこかに上記のような思いを持っています。しかし、残念ながら、お金・地位・名誉を追い求めるような人生では幸せになれません。目的を「お金」にしてはいけないのです。お金第一と考えるほど、お金に振り回され、幸せな人生が遠のきます。そして、争えば争うほど、幸せと豊かさが逃げていきます。

幸せに生きるための処方箋

【書評/要約】1万人の人生を見た弁護士が教える お金に悩まず、幸せになれる方法(西中 務 著)

では、「お金第一」になりすぎないようにするためにどうしたらいいのでしょうか。

お金に悩まされない究極の方法は「感謝」

お金に悩まされないで幸せに生きるには周りに「感謝」することに尽きる。

自分の身近にいる人こそ大切にして、感謝する気持ちを忘れないことがとても大事です。

幸せは一人でなるものではない。みんなでなるものです。

お金のため、欲の満足のため、名誉、名声のためでなく、世のため人のためになること、社会を少しでも良くすること。これが人生の目的であり、幸せに生きる方法です。

「不運」にも意味があると考える

不幸を望む人などいません。皆、幸せになりたいと思っています。しかし、長い人生では、必ず「運」に恵まれない時期がやってきます。このような不幸・不遇な時期に、どのように考えるかが、幸せを大きく決定づけます。

大切なのは、不運・不遇にもそれにはきっと意味がある、と考えることです。
不運・不遇は、何かをあなたに気づかせるために与えられたことと考えれば、辛さの中に「前向きに生きる気持ち」が生まれます。

小さなことにも楽しさ・喜びを見つける

喜び、楽しみに鈍感になっていませんか?

あれもこれも欲しいという気持ちで満たされていると、自分が不幸に思えます。そして、そこから脱しようとお金に種着するようになります。

小さなことに喜びを見つけられると、心が豊かになります。そして、欲求も減らせます。

以下の本も是非読んでみてください。素直な心で欲求を押さえられるヒントが見つかるはずです。

【ワタクシ事】5年前よりお金に対する執着が軽減した理由

【ワタクシ事】5年前よりお金に対する執着が軽減した理由

現在の私は、5年前前の私より、「お金に対する執着」は薄くなっています。それは読書を通じて、「生きていることへの感謝」「悩まずストレスを感じない方法」「脳をワクワクさせて生きる生き方」を学んだからになりません。

そして、漠然とした「老後のお金に対する心配」が軽減したことも大きいです。そのきっかけを与えてくれた本が以下の本です。

『DIE WITH ZERO』からは「多くの人は貯めるだけ貯めて使わず死んでいく。だから使って資産ゼロで死ねばいい」という教えを、『つみたて投資の終わり方』からは、具体的にどのようにお金を準備して、切り崩していくのかを学んだことで、不安が和らぎ、それが結果的に「お金に対する執着の軽減」につながりました。(もともと楽観主義である部分も大きいですが)

お化けは正体がわからないから怖い。金も将来が見通せないから不安になり執着する

お金に対する執着も、「漠然とした不安」から引き起こされることが多いです。漠然として不安を払拭すべく、シミュレーションなど数値に落とし込んでみると、不安を解消できることは多いです。是非、以下の記事も参考にしてみてください。

最後に

今回は、西中務さんの著書『1万人の人生を見た弁護士が教える お金に悩まず、幸せになれる方法』から、大事な教えを紹介しました。

「感謝」、そして「不遇にも意味があると考える」との教え、大切にしたいと思います。