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小説を読んでみたいけれど、どれを読んだらわからないという人にとって、よい小説選びの一つの指標となるのが「映画化」された作品化どうか。評価が高いからこそ、映画化が決定するので、小説の質もおのずと高いと言えます。

では、映画だけ見ればいいか?というと、それではもったいない。原作には映画では省かれた、多くの感動、複線があるので、是非、小説も読んでほしい。

今回読んでみたのは、アメリカの文豪ジャック・ロンドンの「野性の呼び声」。1903年に発表された作品ですが、過去なんども映画化されたことのある名作冒険小説です。アラスカの過酷な環境下でソリをひくいぬぞり犬のお話で、最も新しい映画はハリソン・フォード主演作で2020年に公開されています。

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野生の叫び声

本書のざっくりとしたあらすじは、映画の予告編を見ていただくのが最も早いと思います。本作を読んだことがある方なら、予告編をみるだけで涙うるっとする壮大かつ過酷な冒険小説です。

ただし、映画で「完全映画化」とうたわれ、地上最後の秘境アラスカで地図にない土地を目指しひとり旅する男ソーントンが主人公として描かれますが、小説では、完全に犬目線で話が進行します。

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小説「野生の叫び声」:あらすじ

小説の主人公は、犬のバック

もともとは暖かいカリフォルニア州の裕福な家で何不自由なく暮らしていた雄犬バック。
しかし、金に困った屋敷の召使に盗まれ、売り飛ばされ、寒さの厳しいカナダ・アラスカ国境地帯で、いぬぞり犬として生きていくことを強いられる。

当時は、ゴールドラッシュ全盛時代。

金儲けのために過酷な自然の中を過酷な労働に耐えて旅をする経験を通じ、
・人間とはいかなる生き物か
・共にそりを引くそり犬との関係
・いぬぞりの先頭を走るリーダー犬になるために必要な能力と経験の獲得
・過酷な大自然、過酷な労働下でいかに生きるか

など、強く、したたかに、生き抜く術を学んでいく。

そして、野生の動物と戦ったり触れ合ったりする中で、次第に、自身の中に眠る「野生の本能」に目覚めていく。最後に、バックは….

本作を面白く読むには「歴史」を知ることが大事

「野生の叫び声」を面白く読むには「歴史」を知ることが大事

本作に限らず、小説を面白く読むには、「当時の時代背景」を知ることが欠かせません。特に、なじみのない海外作品を読む場合は、時代背景(歴史)を理解しているかが、作品を楽しむためのキーとなります。知らないと、すぐれた作品も、まったくつまらなかったりします。そういう意味では、本は教養の高い人の方が楽しめると言っても過言でないと思います。

著者のジャック・ロンドンの生きた時代は19世紀後半から20世紀の前半のアメリカ。南北戦争以降、資本主義化が進む米国では、すでに1890年にフロンティアがほぼ開拓されてしまっており、人々は新たにもとめた未開の地が極寒のアラスカです。そんな折に1896年にカナダとアラスカの国境地帯で発生したゴールドラッシュに、野心家たちが新たな一攫千金を求め、人々が続々と北へ向かった時代です。

一方、南北戦争、そして、貨幣経済を中心とする資本主義経済の発展などを背景に、文学においても、新たな文学「リアリズム文学」「自然主義文学」などが生み出されていきます。
野生の叫び声」も、これら新文学の影響を受け、リアルでしかも、自然界における法則「弱肉強食の法則」(自然主義)を色濃く反映した作品です。

覇権争い・死闘・人間との絆で成長するバックの姿は感動的

覇権争い・死闘・人間との絆で成長するバックの姿は感動的

いぬぞり犬の置かれた環境は、過酷以外の何物でもなく、そんな環境で、いかに知恵をつけて生き残るかが、リアルに描かれています。

そのなかで、特に心を打つのが、
・人間の非常なむごさとやさしさからの学びと絆
・いぬそり犬同士の覇権争い(とその臨場感)
・過酷環境下における、飼われていた飼い犬の中に眠っていた「野生の本能」の覚醒

です。

人間顔負けのいぬぞリ犬同士の覇権争い、自然・野生動物と本当の意味での「死闘」を経験する中で、バックが立派なリーダー犬として成長していく姿は感動ものです。

歴史探偵「南極タロジロ物語」でリーダー犬の凄さを知る

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日本人の場合、いぬぞり犬と言えば1983年公開の映画「南極物語」でしょう。

今週、NHKの番組「歴史探偵」で、「南極タロジロ物語」が放送されました。その中で、食料もない極寒の南極に1年間も取り残されたタロとジロがなぜ生き残れたかが紹介されていました。

タロ・ジロが生き残れた大きな理由が、いぬぞり犬のリーダー犬「リキ」の存在です。タロ・ジロは極寒の南極でリキとともに行動し、寒さと飢えから身を守る術を学んだからこそ生き残れたと紹介されていました。改めて、「野性の呼び声」のバックのリーダー犬としての凄さ・賢さを理解した次第。

人間に限らず、「リーダー」という存在は別格。敬うべき存在です。

なお、「歴史探偵」では、なぜ、南極で越冬する技術も経験もない日本が南極観測を行ったのかも解説。そこには、敗戦国日本をとりまく当時の国際状況があり、技術不足でも観測に行かざるを得なかった状況も紹介されており、まったく知らなかった事実に驚きました。NHKの番組も見ると、本作がより面白く読めると思います。

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最後に

今回は、アメリカの文豪ジャック・ロンドンの「野性の呼び声」を紹介しました。
感動作なので、本記事で紹介した映画とともに、楽しんでほしいです。

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