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生きてさえいれば、〝ほんとうの幸〟を見つける旅が続けられる。 

2022年3月4日より、小松菜奈さんと坂口健太郎さんのダブル主演による映画『余命10年』が公開されました。その原作本である「余命10年」(小坂流加 著)が話題化するのは当然のこととして、同じく注目が集まっているのが、同じく小坂さんが執筆した恋愛小説「生きてさえいれば」です。

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本作は、小坂さんが重い病の上、亡くなられた後に存在が明らかになった作品です。本作でも「余命十年」同様、病気に侵されもはや自由に動き回ることすらできなくなった女性を中心に話が展開していきますが、決して悲壮感だけの本ではありません。

読み進めるにつれて、時間を超えてクロスしていく人間関係の妙(縁)や、悲しみや絶望を乗り越えた先にある「生きる希望」に心が熱くなります。

ストーリー展開が絶妙。最後まで読み終えた後で、もう一度、様々なディテールを確かめたくて2度読みして、2度とも泣きました。

生きていさえいれば:あらすじ

本作は、明日自殺することを決めた男子小学生の千景(ちかげ)が、心臓移植を待ち自由に動くことすらままならない元モデルの叔母・春桜(はるか、はるちゃん)を、最後に何とか喜ばせたくて、春桜の大事な人だと思われる大阪に住んでいる「羽田秋葉(はねだ・あきは)」に手紙を届けに、内緒で新幹線に乗るところから話が始まります。

千景の自殺前最後の行動をキッカケに、明らかになっていく、春桜と秋葉の過去の恋愛関係。そして、その恋愛の最後に待っていた壮絶な不幸…

春桜、秋葉それぞれ、壮絶な苦しみを経験。お互いの真相をも知らぬまま、時代は流れてしまっていたが、千景の死ぬ前最後の行動に、止まっていた時間が再開される。

最後の最後にすべてがつながる

前節のあらすじでは詳しいストーリーは、まったくお伝えしませんでしたが、それは、最期の最後に、すべてのストーリーの伏線、人間関係がつながっていくストーリー構成のすばらしさを実際に読むことで味わってほしいからです。

最後に「希望の光」が見える

本作のジャンルは恋愛小説でありミステリーではありませんが、ミステリーのごとく、最期の最後にすべてのストーリー・人間関係がつながっていくところが絶妙。

読み終わった時に、「えっ!そういうことだったの!?」という驚きとともに心に温かいものが湧きあがります。そして、もっと、登場人物の人となりを知りたくなって、最初の方ではどう描かれていただろう描かれてただろうと、ディテールを確認したくなります。

再読で本書をさらに深く味わう過程で、同じ時間を生きた登場人物同士が時を得て、作用しあい、人として育っていくことを教えられる点も素晴らしい。人生を変える言葉・出来事というものが誰しもお持ちだと思いますが、そのような「縁」が美しくやさしく描かれています。

正直、ストーリーの中には、人間関係・家族関係に関連する様々な不幸がでてきます。しかし、壮絶な悲しみ・絶望を経て、修正され、優しい関係になっていく。本作の最後には、そんな暖かさで満たされた感動が待っています。

最後に:合わせて読みたい本

今回は、小坂流加さんの死後に亡くなった作品「生きてさえいれば」を紹介しました。涙なしでは読めない感動作です。そして、人間のやさしさ、壮絶な人生の先になる「希望」を味わってみてください。

最後に、本書を読んだら、是非、合わせて読んでほしい本を紹介しておきます。

余命10年:小坂流加

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あえて紹介するまでもないですが、「余命10年」も合わせて読んでほしい。「病気」がストーリーを貫くコアとなっていますが、感動の質がまったく異なります。読めば「自分はいかに生きるか」を考えさせられます。ストーリーにも号泣です。

銀河鉄道の夜:宮沢賢治

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本作の中で何度も登場するのが宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」。
タイトルは知っていても、ストーリーを知らない人は意外なほど多い。読んだことがない人は是非この機会に読んでほしい。

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