【書評/要約】科学的に元気になる方法集めました(堀田秀吾 著)(★5) 即実践可能な習慣満載でオススメ!

さまざまな情報が溢れる「情報過多社会」は「ストレス過多社会」。人間らしい生活はもはや当たり前ではなく、対策しなければ元気が失われてしまいます。

人間にとって、何がストレスの原因であり、どうすればストレスの被害をおさえることができるのか?

ストレス削減を効果的に実践する必要なのが「科学の力」です。

本書「科学的に元気になる方法集めました」は、毎日を元気にしてくれる科学的なノウハウを38項目で教えてくれる一冊。科学の力を利用して、ストレスを極力減らして、パフォーマンスは最大限にしましょう!

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まず習慣にしてみてほしい元気のスイッチ5つ

①身体が先で、そのあとに脳は考える

各界の一流たちが実践している「やる気スイッチ」の入れ方-それは「とにかくやり始める」こと

人間はこれまで、「何かをするとき、まずは頭で考えてから、脳で命令を出して行動を起こしている」と思っていますが、心理学や脳科学の世界では、人は「行動してから考える」というのが常識になりつつあるのです。つまり、考える・心で念じることより、実際の動作のほうが脳に与える力は強い!「やり出す」ことで、だんだんとノッてくる。

ただ、「やり始める」ためには一つだけポイントがあります。 やりたくないことをやるための障害をできるだけ減らしましょう。

②笑顔の力

別に楽しいことがないときでも「フェイク・スマイル」で笑顔をつくるとストレスが軽減されて気分がよくなる。
「笑顔」=「楽しい」「幸せ」だと脳にインプットされているため、フェイクでも笑顔をつくることで幸せな気分を呼び起こすことができる。

③続・笑顔の力

顔がくしゃくしゃになるくらいのフェイク・スマイル【強化版】でコミュニケーションを取ると環境がよくなる。

コミュニケーションにおいて笑顔には、2つの効果があり、  笑顔で人と接すると、良いことがたくさんあります。
・自分のストレスを軽減させることができる(緊張感が減る)  
・相手も笑顔にすることができる(場の空気がさらに和む)  

④沈んだ気分を一気に上げる方法

手足の動きは、表情よりもさらに優位に感情を動かす=楽しい動きをすると、楽しくなってくる。
ガッツポーズやおどけた動き・動作はおすすめ。

⑤日本人と欧米人の決定的な違い

背筋をピン! と伸ばして堂々と歩くと気持ちが積極的になり、さらにストレスホルモンが減少する

堂々とした姿勢 ──つまり背筋を伸ばした姿勢の被験者には、「テストステロン」という決断力・積極性・攻撃性・負けず嫌いなどに関係するホルモンの増加がみられる。つまり、姿勢をシャンとするだけで、チャレンジ精神に満ちて、戦う勇気が出てくる。
普段から「背筋をシャンと!」心がけて生活すると、まわりの見る目も変わり、自分自身もポジティブな気分が充満します。

パフォーマンスとテンションを高める習慣

パフォーマンスとテンションを高める習慣

⑥作業に「ノリ」がほしいときは

気乗りしない仕事をするときに有効な方法は、「声を出しながら、目の前のことにあたる」こと。

実際に声を出さずとも、「ジャンプ!」と心で念じたり、「ジャンプ!」と言っている音声を聞いたり、また、「ジャンプ!」という単語を見せるだけでも効果があるそう。心の中で「今日は調子が良いから、サクサク進む」などと念じながら行うだけでも効果あり!

⑦テンションが下がりそうなとき

「なりきり」作用を駆使して、「最悪!でも、逆に、楽しい!」と思いましょう。どんな状況も「楽しい!」と感じている人(あるいは、楽しもうとしている人)は人生の勝利者です。

⑧ここ一番で結果を出すために

堂々と胸を張って生活することで「できる人」のオーラが自然と発せられるようになる

偉そうな姿勢でいると、痛みに対するストレス耐性が高くなり、痛みにも強くなります。また、胸を張る姿勢は、自分もまわりの人もストレス耐性が高まります。

⑨疲れが出てきたときは

仲間同士の「愛ある注意」で途切れた集中力がよみがえる

明らかに「疲れている」「注意が散漫している」人がいたら、「注意力が落ちていますよ」と教えましょう。すると、再び彼らの集中力が戻ります。仕事において、愛情とまごころがある叱咤激励は必要。

⑩ひらめきがほしいときには

「ぼーっ」とすると脳は平常時の 15倍働き、良いアイデアがわいてくる

常に忙しく、仕事などに追われている状態というのは脳に良くない。意識的に活動しているときよりも、ぼーっとしているときのほうが脳はエネルギーを使っており、その差は15倍になるそうですが、その理由は血流量。

脳の血流の総量は何かをしているときも、何もしていないときも同じ。何かをしているときは、その行動をするための脳の部位に血流が多く流れます。故、一部に血流が集中することでその他の部分の動きは鈍くなります。ぼーっとしている場合は、何かをしているときには使われていなかった部位にもエネルギーが行き届くため、それまで浮かんでこなかったような考えが浮かんだりします。

瞑想をして「無心」になることで、脳をバランスよく働かせます。

⑪睡眠と効率

20~30分のマイクロスリープで能力が睡眠前よりも 34%向上する

眠気マックスで瞬間的に意識が飛ぶのが「マイクロスリープ」。言語、記憶、思考などの人間らしい行動を司っているのが脳の「大脳皮質」ですが、ここが疲れて働きが落ちてくると、眠くなります。この働きをリフレッシュするために、 瞬間的に眠らせて、脳を休ませようとする身体の作用が、あの瞬間的に意識が飛ぶの正体です。

⑫小さな目標、大きな目標

どんなに簡単なことでもいいので、自分が絶対に実現できることを目標として設定した、「やらせ成功体験」でモチベーションを高め、「パブリック・コミットメント」で賛同してくれる仲間を増やそう。

それほど大きな目標ではなくても、 人は自分で設定した目標をクリアできると満足できる。
1.会社の人やパートナー、友人など、身近な人に目標を話してみる
2.紙に書いて壁にはる
また、人は他人の前で表明した自分の言動に矛盾しないように行動しようとするので、目標が達成できます。

⑬あともうひとがんばり

時間を測り、「あと◯分!」とゴールを見ながら仕事をする

「残り時間」が分かると、報酬感が得られると反応する脳の部位が活発化。一方疲れを感じると活動が大きくなる部位が低下します。つまり、報酬感が得られて意欲が増し、疲れも感じにくくなります。作業のゴールが見えるとドーパミンも出てきます。

⑭色と心

赤やオレンジのアイテムを身につける、身の回りに置くとやる気がわいてくる(モチベーションアップ)ただし、赤は攻撃的に見える色なので注意。

⑮働くモチベーションを保つには

社会的な「意義」よりも個人の「好き」のほうが動機付けとしては強力

自分の「やりたいこと」に対して、教養のため、人類のため、出世のため、などと「理由づけ」をする人ほど、長期的には結果が悪くなる傾向がある。このためには、自分の「やりたいこと」と「好きなこと」が一致しているのがよい。

⑯成長の心理学

正しい自信をつけるには「認知バイアス」の壁を打ち破る必要がある

「ダニング=クルーガー効果」は「能力の低い人ほど、自分の未熟さや他人のスキルの高さを正しく認識できない。そのため、自分を過大評価する傾向がある」 というもの。自分の非や弱さを認めてしまうと自分の存在意義がゆらいでしまうので、過剰に守ろうとしてしまうのです。

そんな時は、自問自答
自問自答の習慣をつけることで、自分の行動を正しく評価できるようになります。結果的に「弱い自分を守るための見せかけの自信」ではなく、「正しい認識にもとづく自信」が生まれます。繰り返し同じ行動を行うことで、神経回路は強化されます。

元気を出すために「やってはいけない!」習慣

元気を出すために「やってはいけない!」習慣

⑰やけ酒してはいけない!

やけ酒をすると、イヤな記憶、イヤな気持ちがより強く定着してしまう

⑱ののしり言葉は禁止!

怒りの感情は、人やモノに当たっても解消できず、それどころかより激しい怒りが湧いてくる

暴言は、一度でも表現してしまうと広がってしまい、おさまるどころか、怒りの対象の相手ではない人にまで怒りをぶつけやすくなります。イライラしたとき、暴言を吐きたいときは、瞬間的に行動するのではなく、我慢が大事です。怒りの感情も、少し時間をおけばおさまります。

⑲ネガティブ・ループにはまってはいけない!

落ち込んでいるときほど、人はネガティブなものに巻き込まれてしまう

うつ状態にある人は、自分に関する否定的情報をよく思い出したり、それを元に物事を捉えたりする傾向が明確に出ます。なるべく ネガティブなものを発する場やモノを遠ざけよう。

⑳人の悪いところに注目してはいけない!

「減点法」で人を見ているとイライラが止まらなくなる

脳にはネガティブな情報のほうに価値を見出しやすい傾向があります。つまり、放っておけば人のイヤなところばかり目につきます。人間関係の解決法は「人を減点評価で見ない」ということにつきます。 良いところを見ましょう。

㉑威張ってはいけない!

「権力を持っている」という感覚は共感力を鈍らせ、他者に対する思いやりを失ったり、相手の立場で考えることができなくなったりします。リーダーとして見られるためには共感が必要で、リーダーに共感を抱けている部下ほど良い成果を残せるので、注意しましょう。

㉒過去を引きずってはいけない!

昔の恋人のSNSをチェックする人は、人間として成長できない。

恋愛に限らず、執着すればするほど、そのことが頭から離れなくなってしまいます。別の行動を起こすことで意識をそらすことが大切です。

心を平静に整えてくれる習慣

心を平静に整えてくれる習慣

㉓気持ちを切り替える

青空を見上げることで、①まず空の色で神経が落ち着き、②姿勢が正される(胸を張る)ことで気分が整う(ストレスに対する抵抗力を高まる)

㉔心のゆとりを取り戻す

お茶をゆっくり淹れ、「何もしない時間」をつくることで脳がリセットされ、平静が戻ってくる

自律神経が乱れてしまう人は「忙しい」状態にあることが多いのですが、忙しいと脳が切迫感を覚えて、頭がオーバーヒートしているように感じます。

何もしない時間を作ることで、なぜ自律神経を整えることができるのかというと、何もしていないときには脳が整理されて、リセットされるから(デフォールト・モード・ネットワーク状態)。ハーブティーなどを淹れている間、砂時計の砂がただ落ちるのを見るのは効果的です。

㉕香りでストレスを減少させる

コーヒー豆の香りをじっ……と嗅ぎ、良い気分になるのを待つ(香りをかぐだけでリラックス効果が期待できる)

㉖疲れているのになんだか眠れない! というとき

一息 20 秒ほどの深呼吸をすることで脳に「休んでいいんだぞ」という指令を送る

疲れているのに眠れない原因は「自律神経」の乱れ。不規則な生活や人間関係のもつれなどから自律神経が乱れてしまうと、不眠や不安、体調の低下が引き起こされます。

こんなときはゆっくり息を吸って、できるだけゆっくり吐く深い深呼吸。緊張やストレスの軽減に有効です。事実、ストレス耐性を示すコルチゾールの減少が見られたり、心拍数が減少したり、脳波が変化します。

㉗「漠然とした不安」が消えないときは

心のざわつきやモヤモヤは、「不安の原因」を特定し、「やるべきこと」を明確にすることでおさまる

古代から現代にいたるまで、人間の行動原理のもっとも大きなものの一つが「不安」。不安は、もともとは危険を予知・察知して行動するための本能であり、不安があるからこそ人間は種を守れました。

まず重要なのは、その不安が「何が原因で起きているのか」を分析して、明らかにすること。多くの人は、何か漠然とした不安を感じていても、それが何か把握できていません。

ただただ不安に怯えるのではなく、人間は放っておいても不安になってしまうものだと理解して、その上で自分の不安にしっかりと向き合うのが大事。そして、不安の原因がわかったら、「自分でできること」「自分でできないこと」「時間のかかること」「すぐにできること」と区分けをして考えみるとよいです。

㉘試験、面接、商談、プレゼンなどの直前に

勝負の直前に「不安」を書き出すことでパフォーマンスがむしろ高まる。理由は脳の「ワーキングメモリ」 が解放されるから。

㉙腸は、第二の脳<

空腹状態を避け、腸内の環境を整えてあげると気分が安定する

空腹になると、心の安定と深く関係する「セロトニン」が減少し、イライラします。「衣食足りて礼節を知る」といいますが、食が満たされているかどうかが、腹の立ち具合に比例します。心の安定には血糖値が大事です。

㉚手軽にほっとする

まるで温泉に入ったときのような幸福感を得られる38度の「手浴」

指、手のひら、前腕は、暖かさを感じる「温点」がもっとも集中している場所であり、交感神経支配が集中しています。そのため、手を温めると、これら神経に作用しよい効果が得られます。

最高のスタートを切るために朝一番に試したい習慣

最高のスタートを切るために朝一番に試したい習慣

㉛アメリカの公立高校が全米で学力1位を取れた方法

朝起きたときに息が上がるくらいの運動をすることで、脳がベストな状態に覚醒する

一流の人たちが習慣化している「朝の運動」。彼らはこの習慣にメリットを感じるからこそ忙しいのに運動を実践しています。

朝の運動は、心拍数をある程度上げられる運動、つまり少し大変だと感じるくらいの運動をすることが大事。運動により心臓から脳に血液・酸素が送り込まれるため、脳がベストな状態になります。

㉜朝一の疲労をやわらげる

41度の熱めのシャワーを浴びることで自律神経が整ってくる(α波が出やすくなる)
シャワーは、水流をできるだけ強くして、交感神経に作用しやすい首・肩・背中にかけて3~5分浴びよう

㉝朝からコンディションを完璧に整えたい! というときは

朝のルーティンの究極コンボは、運動 → 41 度のシャワーで汗を流す からの、「38~40度の風呂につかる」

幸福感を高めてくれる習慣

幸福感を高めてくれる習慣

㉞情けは人の為ならず

身近な友人、知人、恩師などが喜んでくれそうなことを1週間に5回行うと幸福度が高まる

「情けは人の為ならず」の本当の意味は「他人のためを思った行動は、その人にとってだけではなく、まわりまわって自分にも返ってくる」というもの。人のためを思った行動は自分をハッピーにする即効性を持った最高のクスリ。

㉟食事で元気を出すには

食事をするときはちょっといいお店をチョイス。いつもの仲良しチームとだけではなく、「これから仲良くなりたいなぁ」と思う人とワイワイと

ランチョン・テクニックとは、人は食事をしているとき、説得や交渉を受け入れやすくなるというも。理由は、美味しいものを食べながら話していると、気分が良くなり、相手の話を受け入れやすくなるから。

㊱スキンシップで幸福度を高める

指圧マッサージでセロトニンとドーパミンが分泌される

人は、人とふれあう(スキンシップする)ことでエネルギーをもらうことができるようになっています。この時、オキシトシンが増えますが、ストレスが消えて幸福感が増します。
スキンシップできる相手がいない方は、マッサージに行きましょう。指圧、整体なんでもOKです。ドーパミンがでてやる気も向上します。

㊲スキンシップで幸福度を高める2

人と関わる気分になれないならば動物とふれあうことでセロトニンを増加

㊳言語を学ぶことのメリット

外国語を学ぶと脳が発達し、マルチタスクが得意になり、物事を多面的に考えることができるようになる。

最後に

今回は、堀田秀吾さんの「科学的に元気になる方法集めました」を紹介しました。簡単に生活に取り入れられるものばかりですが、すべてを実践する必要はありません。。

重要なのは、自分自身で判断して、取捨選択すること!人生においては、何より「主体性」が大事です。

自分に効果がありそうと思うものを、今日から習慣に取り入れてみてください。

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