【書評/要約】心を壊さない生き方(Testosteron、岡琢哉 著)(★4) ~メンタルヘルスは現代人に求められる最低限の教養
無理すんな。マジで。
あなたの人生においてあなたの心身の健康以上に大切なものなんてない。 無理して心が不健康になるとホント厄介だよ。俺と約束しよう。絶対に無理はしないって。 無理していいのは筋トレのときだけだ。

本書の著者Testosteroneさんは、「世の中の 99%の問題は筋トレとプロテインで解決する!」と常々発している筋トレの伝道師。兎に角、筋トレをしてけば、幸せだし、モテるし、頭にもいいしで最強!なことを過去の作品で熱く語られてきています。

さて、本書は、そんな筋トレの伝道師Testosteroneさんが、精神科医の岡先生とのタッグでまとめられたメンタルヘルス本。

メンタルヘルスに関する知識は、ストレス社会ニッポンでサバイブしてく上で絶対に必要な武器。その武器を、なるべくわかりやすく、かつ、面白く読者に伝えることを目的に作られた本。毎度のことですが、Testosteroneさんのすべてが筋トレにつながるロジックに笑いながら、面白く読めます。

[スポンサーリンク]

メンタルヘルスの知識が必要な理由

日本人の5人に1人が一生のうちに何らかの心を病を患うと言われるほど、メンタルに関連する病気が増えています。このような状況に陥らないためには、「メンタルヘルスの知識は現代人に求められる最低限の教養」が必要です。

メンタルヘルスはコミュニケーションミスで起こることが多いので、自衛のためだけでなく、大切な人守り、知人を傷つけないためにも必須の知識です。しかし、多く人は、患うまで学ぼうとしません。非常に不幸なことです。

本書では、以下の心の病について、そのケースと対処法について、詳細解説されています。
メンタルヘルスの本は、一般的に読んでも楽しくありませんが、この本は、楽しく、面白く読めることが特徴です。心の病を患っている方は該当項目だけでも読んでみることをおすすめします。

本書で取り上げられる心の病

〇〇が嫌で仕方ない:適用障害
生きている価値がないと感じる:うつ病
無意味な行動がやめられない:強迫症
満員電車に乗れない/人混みがどうしても苦手:不安症
病的に痩せているのにご飯が食べられない:摂食障害
ダメだとわかっているのにお酒がやめられない:アルコール依存症
空気が読めない/人の言っていることが分からない:発達障害

予防 is KING:心と体を守る最強の生活習慣

予防 is KING:心と体を守る最強の生活習慣

兎にも角にも、健康は一番。お金がなくても生きてけませんが、健康でなければ、生きていても気持ちが沈み、何をしても楽しめません。当然のことながら、健康でなければ、メンタルも侵されやすくなるため、心と体を守るため、生活習慣が必須です。

だからこそ大事なのが食事管理、睡眠、運動。この3つをTestosteroneさんは、以下の言葉を添えて管理しろと読者に伝えます。

予防 is KING:心と体を守る最強の生活習慣

食事管理:永遠に生きると思って食事管理しろ!
睡眠  :睡眠時間を死ぬ気で確保しろ!
運動  :悪いことは言わないからとりあえず運動しろ!

以下ではそれぞれについて見て行きます。

食事管理

食事管理

精神的な不調と生活の乱れと体重の変化は同時に現れることが多いため、不調のサインの一つです。そのため、BMIや体脂肪を適正に保つ必要があります。

体脂肪率のコントロールに関しては、一に食事、二に食事、三、四がなくて、五に運動です。では、どんな食事管理をしたらよいのでしょうか。

マクロ管理法で総摂取カロリーとマクロバランスを把握

Testosteroneさんが推奨するのは「マクロ管理法」。

アメリカで広く取り入れられている方法で、三大栄養素のタンパク質(P=Protein)、脂質(F=Fat)、炭水化物(C=Carbohydrate)の摂取割合(マクロバランス)を調整する食事管理です。
性別・身長・体重・年齢を基に、基礎代謝を算出、さらに、活動レベルを考慮し1日の消費カロリーを算出したうえで、減量、増量など目的に合わせ、1日に摂取すべき総カロリー量と、マクロバランスの調整を行います。

なんだか難しそうですが、以下のサイトを利用すれば、簡単にあなたの総摂取カロリーとマクロバランスの計算が行えます。
WEB版マクロ栄養計算機

タンパク質が空腹を押さえる

エビデンス的にはまだ弱いのですが、 食欲とタンパク質の摂取量は逆相関関係にある とする「プロテインレバレッジ仮説」というものがあります。タンパク質の摂取量を増やせば増やすほど、過度な食欲が抑制される。つまり、バカ食いをしにくくなる可能性があります。

だから、糖質や脂質中心の食生活を送っている人は、タンパク質を増やしましょう。

野菜や果物が幸福度を高める

幸福感を高めたいなら、野菜(特に緑葉野菜)や果物(特にベリー、柑橘類)をたくさん食べましょう。
これら食品をしっかり食べると、楽観主義と自己効力感が高まり、心理的苦痛(抑うつ症状やがんに対する死の恐怖など)のレベルを低下する可能性があることが研究からわかっています。

健康本の最高峰ともいえる、鈴木祐さん著「最強の体調」でも同じように指摘されています。より詳細に正しい食事について学べます。

正しい食の知識は一生もの

どんないい運動も、悪い食生活では倒すことができません。正しい食の知識は一生ものです。

この知識は若くしてつけたもの勝ちです。歳をとって、体を壊したり、体力そのもの衰えてからでは、絶対に後悔します。

睡眠は究極のソリューション

睡眠は究極のソリューション

筋トレマニアのTestosteroneさんすら、筋トレより大事と語る「睡眠」。
日本人は先進国の中でも睡眠時間が短くワースト1です。

Testosteroneさんは、睡眠は「量 is KING」。質は量の後についてくるのでとにかく寝ろ!と言います。以下を守って、最低7時間は寝ましょう。

質も上がる睡眠のとり方

・最低でも7時間寝ろ!
・365日、同じ時間に寝て同じ時間に起きよ!(睡眠の質向上)
・起床後に日光を浴びよ!
・寝る前1時間前には運動はやめよ
・カフェインが入った飲料(コーヒーなど)は飲む時間を気を付けて
・寝室にスマホを持ち込むな!(強い光は睡眠の質を下げる)

運動はハッピーな人生の基盤

運動はハッピーな人生の基盤

運動はハッピーな人生に必須であることは、私も自覚している一人です。

私は、何も予定がなければ、休館日以外は毎日ジムに通っていますが、それも、自分にとってメリットだらけだから。ダンスや踊って楽しい(ダンスハイにnなれる)し、格闘系ボクササイズなどは闘争心がメラメラ🔥してやる気がUPするし、体を動かすと肩こりなども解消するので、もはや行かない理由がない!といった感じです。最後にサウナ&お風呂に入れば、「今日も幸せだった」と心から思えると同時に感謝できます。

事実、運動とメンタルの関係については、様々な研究でその密接な関係が報告されています。だから、有酸素運動でも、筋トレでもいいので、自分にとってストレスフリーな運動習慣を見つけることが大事。運動がストレスになっては本末転倒です。

週3回、30分の運動習慣はつけたいですね。

最後に

今回は、Testosteronさんの「心を壊さない生き方~超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書」を紹介しました。

健康に関する本を読むと、必ずと言っても「食事管理、睡眠、運動」の大事さが示されますが、ほとんどの本は同じ結論に至ります。でも多くの人は、それらの基礎知識を十分に持ち合わせていません。

この知識は一生ものです。体と心の健康は失ってから気づいても遅すぎます。一刻も早く、正しい知識を身につけましょう!