2020年 子(ねずみ)年の相場格言は「繁栄」。過去のパフォーマンスと取るべき投資戦略は?

この時期になると、気になる来年2020年の相場観。
アノマリーの一つともいえる「干支と相場格言」からは、どんな展開が予想されるのでしょうか。

来年2020年の干支は「子(ねずみ)」。ねずみ年です。相場格言は「子(ね)は繁栄」です。

格言の印象としては、株価が上がりそうに見えますが、過去のねずみ年の景気・経済や株価パフォーマンスはどうだったのか?
来年のイベント、現在の株価の値動きから、取るべき投資戦略はどうなのか、まとめてみました。

干支(十二支)と相場格言:亥の格言と相場の特徴は?

まずは、干支にまつわる相場格言を見てみましょう。

相場格言では、干支は「辰巳(たつみ)天井」からはじまります。

辰年・巳年で株価が天井をつける傾向があり、その後、戌年ぐらいから上昇し始めるも、丑年には再び下落。しかし、その後再び、辰年・巳年に向けて天井に向かうというものです。

干支格言パフォーマンス
辰巳辰巳(たつみ)天井
午(うま)尻下がり
未(ひつじ)辛抱
申酉申酉(さるとり)騒ぐ
戌(いぬ)笑う
亥(いのしし)固まる
子(ねずみ)は繁栄
丑(うし)つまずき
寅(とら)、千里を走る
卯(う)跳ねる

相場格言に基づく売買戦略

相場格言通りに株価が推移するなら、以下のような投資戦略が考えられそうです。

相場格言に基づく投資戦略

12年サイクルで売買するなら:
①戌亥で仕込み、辰巳で売る
 
もう少し短いサイクルで売買するなら:
②戌亥で仕込み、子で一旦売却。丑で再度仕込み、辰巳で売る

相場格言に基づく、ねずみ年の売買戦略

冒頭でも述べた通り、2020年は「子(ねずみ)年」相場格言は「子(ねずみ)繁栄」です。

さて、ここで、一番最後の干支「亥」は、「草木の生命力が種の中に閉じ込められた状態」、一番最初の干支「子」は「新しい生命が種子の中に萌し始める状態」を意味します。

子年の相場格言

つまり、次のような意味合いの年になるのです。

「子(ねずみ)年」の意味

新しいステージに進むための準備期間「亥」で蓄えられたエネルギーやパワーが芽吹き始める時期。

相場格言からは、次の年「丑年」にはつまづくことになるので、「上昇したところを売る」というのが売買戦略となりそうですね。

「子(ねずみ)年」の日経平均パフォーマンス

さて、上記で「子(ねずみ)年」の意味を見てきましたが、果たして過去実績はどうなっているでしょうか?
大発会(1年で最初の取引日)の終値と大納会(1年で最後の取引日)の終値とを確認した結果が以下のようになります。

西暦初値終値騰落率コメント
1960年869.341,356.71+56.06%
1972年2,712.315,207.94+92.01%
1984年9,927.1111,542.60+16.27%
1996年20,618.0019,361.35-6.09%
2008年14,691.418,859.56-39.7%2007年に最高値18,261.98をつけ、リーマンショックで暴落。最安値は2009年7,054.98

上記の結果の通り、平均をとっても見えてくるものはなさそうです。

2020年の日本経済はどうなる?

では、2020年の日本経済はどうなるのか?

今年、2019年、経済に大きなインパクトとなるイベントとしては消費税8%→10%への増税がありましたが、今現状では、大きなインパクトなく通過したと言えそうです。

ただ、個人的には、無事通貨したというより、日本の景気変化が世界経済に与えるインパクトもなく、結局、米国株価が上がれば日本株式も上昇する。ただそれだけのように思えます。

さて、2020年の日本の最大のイベントといえば、7月24日(金)から開催されるオリンピックです。一般的には、オリンピックの後には、オリンピック特需後の不景気がやってくると言われます。

事実、建設・旅行産業などは明らかにオリンピックが過ぎれば特需はなくなるわけで、日本経済の下振れリスクとなります。しかし、結局は、米国次第では?と個人的には考えています。

庶民アンケートによる家計の景気予測

生活総研「2020年 生活気分」調査からみると、庶民の家計の景気予測はよろしくありません。
財布のひもは固そうです。

2020年の世界景気予測

2020年の世界景気予測

では、2020年の米国景気=世界景気はどうなのか?

2019年10月に改訂されたIMFの「世界経済見通し」では、2020年に景気は持ち直すと予想。2017年にピークアウト後、景気減速した世界経済が再び上昇するとしています。しかし、この際、世界経済の回復を契印するのは新興国との予測です。

今現在、世界は金融相場の真っただ中。米国株式は最高値圏を推移していますが、一方で、リーマンショックからも10年以上が経過し、一旦大きな調整が入ってもおかしくない状況であるともいえます。

相場格言を信じるわけではありませんが、ウシ年がつまずくのであれば、2020年中(前半?)に買いポジションは整理をして置くほうが賢明に思うのですが、皆さんは、どのようにお考えになられますでしょうか?

さらにその先の世界はどうなるのか?

この先の世界はどのような方向に向かっていくのか?

歴史は残酷。我々個人の都合など関係なく、世の中は変わっていきます。
ポピュリズム、共産主義が滅び、これまでの世の中を支配してきた自由主義も、米トランプのべ国第一主義、イギリスのEU離脱に見られるように変化を見せ、それに次ぐイデオロギーを求めている状態です。これからの世界は、IT・AIによりデータが神となる時代。個人は変化の速さに翻弄される時代です。

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未来を生きるために大事なことを教えてくれる本

①「虚構」をキーワードに人類史を俯瞰し「過去」を描いた『サピエンス全史』
②その先にある人類の「未来」を描いた『ホモ・デウス』
③21世紀の世界が抱える問題を解決するための21の教訓を記した『21 Lessons』

大きな時代の流れ、方向性が分かっている方が、人生に翻弄されず、リスクをヘッジした生き方ができるはずです。

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最後に

今回は、2020年 子(ねずみ)年の相場格言は「繁栄」。過去のパフォーマンスと取るべき投資戦略について考えてみました。

投資カレンダーが手元にあると、大事な経済イベントや、投資アノマリーの気づきとなり、投資で失敗するリスクを軽減することが可能。
以下にまとめているので、是非、ご確認を!