社会保険料(健康保険料・厚生年金)が30%アップ。改定月9月でないのになぜ上がった?その理由は?
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毎月の給料明細、確認してますか?
私は毎月10日が給料日なのですが、今月、給与明細を確認して 衝撃 を受けました。

なんと、2019年1月の給与明細の社会保険料(健康保険料と厚生年金保険料)が前月より30%も高くなっているではありませんか!
この金額が続くとなると、家計に大きな打撃です。

4月・5月・6月に実際に支払われる給与総額で社会保険料が決定され、毎年9月に改定されますが、なぜ、1月のこのタイミングに健康保険料が大幅像となってしまったのでしょうか。

そもそも、社会保険料はどのように決まるのでしょうか?
家計に大きな打撃となるので調べてみました。

改定月9月以外に社会保険料(健康保険料・厚生年金)が上がる理由

社会保険料は、以下の2つで構成されています。
・健康保険料(健康保険+介護保険)
・厚生年金

会社員の場合、否応なく、毎月の給料から健康保険や厚生年金などの社会保険料が差し引かれますが、この保険料は毎年1度見直されますが、それ以外にも見直しされるタイミングがあるのです。

①定時決定:毎年1回再計算→毎年9月に金額改定
②臨時改定:昇給や降給により収入が大幅に変化するとき再計算

社会保険料は原則として4・5・6月の給与を基に計算される

4・5・6月に残業をたくさんすると社会保険料が上がると言われますよね。
これは、毎年4月、5月、6月分に支払われた残業代や手当などを含めた給与総額の平均額をもとに、社会保険料が決定されているからです。この額が、9月から翌年8月まで適用されます。

社会保険料は等級により決まる

社会保険料等を決めているのが標準報酬月額給料額に応じて健康保険料は50等級、年金は31の等級に分けられ、それぞれに等級に応じて健康保険料や厚生年金が決まります。この計算のもととなる対象月が4~6月で、この3ヵ月間の月給の平均額で等級が決定します。
それゆえ、4~6月の残業で平均月給が高くなるとその分、見直し月から1年間の保険料が上がり、この額が給料から天引きされることで手取り額が減るのです。

なお、社会保険料は都道府県ごとに若干異なります。東京の場合は以下のようになります。
東京都の標準報酬月額表

健康保険、厚生年金の保険料は、標準報酬月額×保険料率

健康保険、厚生年金の具体的な保険料の計算は、この標準報酬月額に保険料率をかけて算出されます。

健康保険の保険料率は、加入している健康保険によって異なります。例えば、協会けんぽ(全国健康保険協会)で東京都の場合、保険料率は9.90%。この 半分が実際の負担で4.95%となります。また、40歳以上~64歳までの場合、介護保険料の負担も加わり、保険料負担率11.47%(折半により実際の負担は 5.735%)となります(平成30年4月分(5月納付分)から)。
協会けんぽ 平成30年度保険料額表

このように、会社員の場合は、社会保険料の半分を会社が負担してくれます。そのため、自営業などになると保険料がいきなり高くなって驚くことになるのです。

給与の条件が大幅に変わると、随時改定で変更になることも

毎年の社会保険料見直しとは別に、昇給や降給により収入が大幅に変動した場合、臨時に社会保険料が見直されます。

この臨時見直しは以下の条件に当てはまる場合に実施されます。

社会保険料が随時で見直される3条件
①昇給又は降給等により固定的賃金に変動
②給与が変動した月から3ヵ月間の収入の平均値と現在の標準報酬額に2等級以上の差が生じた
③給与が変動した月から3ヵ月間すべての月で17日以上、出社

上記3つの条件がすべて満たされたとき、社会保険料が見直しとなるのです。図にすると以下のようになります。

臨時改定で社会保険料が上がる/下がるポイントは「固定的賃金の大幅変動」

臨時改定で社会保険料が上がる/下がるポイントは、「固定的賃金」の大幅変動があるか否かです。

残業で3ヵ月間給料が大幅増しても社会保険料は改定されませんが、以下のような場合は対象となります。
単純な昇給・降給だけが改定対象となるわけではないので注意しましょう。

固定的賃金とは
①昇給(ベースアップ)、降給(ベースダウン)
②給与体系の変更(日給から月給への変更等)
③日給や時間給の基礎単価(日当、単価)の変更
④請負給、歩合給等の単価、歩合率の変更
⑤住宅手当、役付手当等の固定的な手当の追加、支給額の変更

では、いくつかのケースで臨時改定の対象となるか見てみましょう。

私の場合も①の理由で社会保険料がUPされることになりました。これまで説明した通り、3ヵ月間の給料を見てから判断されるので、忘れたころに社会保険料がUPして驚く事態になったわけです。

この場合はどうなる?あるあるケース

基本的なルールはわかりました。でも具体例となると、??となることはよくありますよね。
あるあるケースでどうなるか、解説してみます。

ケース1:3ヵ月間休職の場合はどうなる?

病気などで3ヵ月間休職した場合はどうなるでしょうか?

この場合は、固定的賃金の変動に該当しません。つまり、休職で給料が減っても臨時改定の対象とはなりません。

ケース2:

課長になり基本給が上がったが、残業手当手当が減ったので、変動後3か月間の平均月額は従来より2等級以上、下がってしまいました。この場合どうなるでしょうか?

残念ながら、この場合、臨時改定による社会保険料の変更はありません。

まとめ

いかがでしたか?
改定月9月でないのに社会保険料が上がる理由が理解できたでしょうか?

税金のことを知らないと人生のいろんな場面で「損」をします。
国からもらえるお金、優遇されるお金も、自分からアクションを起こさないとメリットを享受できません。損しないためにも「お金」の勉強をしましょう!