【書評/要約】集中できないのは、部屋のせい(米田 まりな 著)(★4) ビジネスマンのための集中できるデスク環境構築法&整理術

世の中に多数で回る片付け本。

片付けられない人がきれいな部屋を目指すためのノウハウ本ですが、実は、そのほとんどが、「ていねいな暮らし」や「豊かな生活」がゴールです。劇的なビフォー・アフターを期待しています。

では、ビジネスマン、特にリモートワークやフリーランスなど、自宅で仕事をしたい人が目指す部屋とはどんな部屋なのか?大事なのは、この場合、「いかに仕事に集中できる環境を整えるか」。集中に適したデスクワークの片付け術です。

今回紹介の「集中できないのは、部屋のせい。」は、ビジネスマンのデスクワークづくりをメインとした片付けノウハウを紹介しています。な

「片付けられる自分になろう」といった単なる精神論ではない、科学的・機械的な視点から、どのような手順ですすめれば、二度と散らからない部屋になるかが分かりやすくまとまっています。

非常にシンプルな方法、かつ、お金をかけずに集中力が上がる環境が欲しい方は、一読の価値あり。

今回は、本書から、ビジネスマンのための集中できるデスク環境構築法の要点を紹介します。

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集中に必要なのは目に与える刺激のコントロール

集中に必要なのは目に与える刺激のコントロール

作業に没頭していても、「あ、これもやらなくては!」と別のタスクが頭をよぎると、集中力が一気に途切れるものです。そして、一度気が散ると、「集中しなきゃ!」といくら思っても、別のタスクが気になってしまうでしょう。  

このような、集中の大きな妨げとなる「次から次へと思い浮かぶ、仕事に関係のないあれこれ」。意志が弱いからと考えてしまいがちですが、視覚刺激の種類が多すぎるだけかもしれません。

机の上に物が散乱しているとそれは「目の刺激」となって、次から次へと邪念を引き起こします。

デスク環境整備の第一歩は、徹底的にモノを排除するところから

この浮かんでくる邪念をコントロールするために最も大事なことは、邪魔なモノを視界から消すことです。とにかく、机からいらないものを排除することが大事です。

モノが散らかったデスクの上は残タスクの温床です。まずは、机の上からあらゆるものを消し去ります。

一般的には、左下図は十分片付いているように見えますが、本を机の上に常に置いておく必要がありますか?毎日開きますか?多分、そんなことはないはずです。

まず目指すは「下右図」の状態。まず、ここまで徹底的に机の上のものを排除した上で、機能アップを図っていきます。

片付けの3つの基本

片付けの3つの基本

部屋の片づけは、邪魔なモノを視界から消していく「引き算」思考で行なうと、驚くほど早く片づきます。以下の3つを意識して片づけを行います。

片付けの3つの基本

❶アーカイブ:時間軸で一時保存
❷シンプル :引き算思考で収納
❸シェア  :利用頻度が低いものは処分or譲る・シェア

まずは本当に使うものの仕分け&整理

デスクのデフォルト状態はモノがない「0」な状態です。ここに、週に1回以上使うモノから、最低限、机の上に合った方がいいモノのみ、デスクの上に置きます
つまり、1週間に1回未満しか使わない書類・文具・PC周辺機器は机の上に置いてはダメ。使わないものが机の上にあると、目と神経を使うことになり、これは、50m走の途中に障害物があるのと同じだからです。

1週間に1回未満しか使わないものは、利用頻度(日次、週次)に応じて、手が届く範囲に設けた棚(カラーボックス)に収納します。使う頻度を考えて置き場所を設けましょう。

整理の仕方:使う頻度と置き場所

日次:デスクから手が届く範囲(デスク上 or カラーボックス上段)
週次:デスク周り(カラーボックス中段・下段)
月次:押し入れ、クローゼットなど
年次:家の外、バックヤード
★暫定的に、「迷い箱」をつくるのもよし

机の上に、植物などのインテリアグッズを置くのは、上記ができた後です。

毎日5分だけ!使い終わったら元に戻す

また、筋トレと同じで、長時間かけて一気に行うものではなく、短時間でこまめに行うものです。毎日整頓(使い終わったものを定位置に戻す)5分で済ませます。

大事なのは「使ったら戻す」こと。そのための「定位置」を決めることが大事です。これは机の片付けに限ったことではなく、あらゆる片付けに共通のメソッドです。

年に一度しか手にとらないものは「手放す」

年に一度しか手に取らないものは「手放す」という考え方も大事です。

紙の書類なら、以下のように分類フローで考えると整理がしやすくなります。

書類の整理・処分の仕方

①ネットに乗っている →処分
②紙で残す必要がない →スキャンして処分
③思い出がある    →アルバムに保管
④提出する予定がある →提出時期ごとにファイリング
⑤保管義務がある   →クリアフォルダに期日が分かるようにまとめる
↓すべてNoなら
処分!

インテリアに凝るのは最後の最後

インテリアに凝るのは最後の最後

片付けというとインテリアに凝りたくなりますが、いきなり、インテリアグッズや収納棚を買うと、多くの場合、失敗します。

収納棚がなくても整理ができる状態になるように「モノを捨てる」のが先です。まずは、モノを減らすのが先です。

捨てられない人は、部屋をスマホで撮影して「写真で確認してみる」のがオススメ。不思議と写真で見ると、部屋の乱雑さが浮き彫りになり、視界の邪魔になるものを捨てたくなります。

私のデスク周り整理術

私のデスク周り整理術

上図は、私が現在仕事用に使っているデスクです。FLEXISPOT EJ2 スタンディングデスク脚の上に自作天板(182cm幅)を取り付けています。
私は仕事で集中できるようにデスク周りはきれいに保つように日ごろから心がけています。

デスク周りをゴチャゴチャさせない、おすすめ品

人間の脳は意識せずとも、机の上にある様々なものにハックされています。結果、集中力が落ちます。故、集中力UPにはデスクの上には関係のないものは置かないのが鉄則です。

以下では私がデスクを周りをきれいにするために導入してよかったものなどを紹介しています。書類についてはデスク脇に設置する小型シュレッダーの導入が極めて効果的でした。また、私はPC周りの敗戦ゴチャゴチャが大っ嫌いです。敗戦ゴチャゴチャに役立つグッズも合わせてご確認を!

デスクのレイアウトも配慮:青空&緑が見えるように配置

ガラス窓に向かうようにデスクを配置。そして、毎朝、遮光カーテンはもちろん、レースのカーテンも全開にします。こうすることで、仕事の息抜き時に青空やベランダガーデニングの緑や花が眺められ、リラックス効果が高まります。

外向きにデスクをレイアウトすると、壁で圧迫感を感じることもなければ、部屋の生活感を目にする必要もないので、このレイアウトはとても気に入っています。四季ごとに季節の花を入れ替えると、ベランダの雰囲気も変えられるのもいいですね。

花の苗場コスパよし!次々に花が咲く

花の苗は1つ数百円。ベランダに植えておくと、次々に花を咲かせてくれます。切り花にして小さな花瓶に指すと家の中も明るくなります。室内でお花を育ててもいいですが、日当たりが悪くなるのと、葉や花が落ちるので辞めました。ベランダなら掃除もラクチンです。神経質になる必要がありません。

気持ちにゆとりがない人は、是非、家にお花や緑を飾る習慣を取り入れてみてください。切り花はコストがかさみますが、花の苗なら、春・夏・秋・冬の4回植え替えればいいのでさほど費用は掛かりません。リラックス効果を考えるとコスパの良い自己投資です。

観葉植物は緑が美しい。管理もラク

観葉植物やベランダガーデンに向く木の苗なら何年も楽しめます。私は定期的に木の苗を買い増して楽しんでいます。ポトスは本当に手間なし。日陰でも育つので室内にも向きます。オリーブの木は、少しずつですが成長中。成長が楽しいです。

ハーブの寄せ植えは見て楽しく、食べてもおいしい

また、ハーブなら、目で見るだけでなく、食べて楽しむこともできます。ミントなどは驚くほど育ち、一度購入すれば、どんどん増えて、苗を季節ごとに買う必要もありません、一年中、葉っぱが茂っています(成長旺盛過ぎて、寄せ植えには向きません)!バジルはトマト料理に重宝。冬は枯れてしまいますが、室内に入れると冬でも葉がついています(あまり成長しませんが)。葉っぱの緑もきれいです。

自宅で積極的にハーブを育てたいなら、水耕栽培ですね。以下の商品がもっとも売れています。キッチンが華やぎ、また、収穫の楽しみが増えます。

マンションの場合は鉢はフック式・釣り式がおすすめ

マンションのベランダでお花・ハーブなどを寄せ植えするなら、フック式・ハンギング式の鉢がおすすめ。これなら、太陽の光も良く当たり、また、室内からも鉢のお花がよく見えます。
私は、アイリスオーヤマのプランターを使っていますが、サイズ違い・色違いもあるので、ベランダの雰囲気・場所に合わせて選べます。

ハンギングバスケットにもいろんな花を寄せ植えにしています。サイズ違いもあります。なお、ココヤシでできたハンギングは数年すると劣化して、底抜けしそうな感じになりますが、価格が比較的リーズナブルなので助かります。サイズ、形を確認の上、ご購入を!

土・鉢底石・肥料

土・鉢底石・肥料も必要ですね。鉢底石はネットに分包されたものの方が、植え替え時に断然楽です。肥料は液肥の定番品「ハイポネックス」を使っていますが、ベランダガーデニングぐらいなら、たいして減りません!1本でも長く使えます。

最後に

今回は、著書「集中できないのは、部屋のせい」から、ビジネスマンのための集中できるデスク環境構築のコツを紹介しました。ここでは紹介していない片付け術がイラストも交えながら紹介してあるので、是非、手に取ってご確認を。