私、顔で損してる…
初対面の印象を決める大きな要素「顔」。
事実、美人やイケメンは、同じことをしてもイケメンなら許される場面が多い。ウザいと思われることもなく、好感されます。
では、顔で得するには何が重要なのか?どうしたらいいのか?
今回紹介する著書「損する顔 得する顔」は、心理学、顔・身体学の専門家が社会において「顔」はどんな影響力を持つのか、その役割とは何かを心理学的見地から解説する一冊
顔で損しないためのヒントがわかります。
目次
顔の印象は何で決まるのか
損する顔、得する顔を理解するには、そもそも顔の印象は何で決まるのか、知ることが大切です。
笑顔と言うのは意思を持ってしっかりと相手に向き合っていることを示す姿でもある。欧米では意思をしっかり持っているように見える方が魅力的とするのは一般的です。自己満足に終始するのではなく、他人の目線を意識できるかが大事です。
印象の決め手は「信頼性」と「支配性」
相手が信頼するに足るうるかどうかという「信頼性」と、どちらの方が上の立場という「支配性」は、初対面の相手を判断する際の大きな決め手です。
例えば、お金を貸す時は「信頼性」の印象が重要となり、3歳や4歳の子供でも信頼性の高い顔を良い人として選ぶ実験結果があります。
では、信頼性のある顔とはどのような顔なのでしょうか?
信頼性の印象には表情が強く影響します。「怒り」のようなネガティブな表情だと信頼性は低く、微笑のようなポジティブな表情だと信頼性は高まります。
不健康な顔はなぜダメ?
顔は年齢と共に劣化=老化しますが、よい人生を送ってる人はたとえしわがあろうと魅力的です。しかし、若い人でも劣化している人がいます。
その大きな原因は「不健康な生活」です。
人が美肌に気を使うのは、結局のところ、「美肌は健康の証」だからです。健康的な生活を送っている人が好まれるのに対し、不健康な人は嫌われる傾向があります。
ではなぜ、人は不健康な顔の人を好ましく思わないのでしょうか?
それは、そもそも生物は自分の子孫を残すために生きているからであり、そのためには不健康はNGだからです。つまり生物は不健康な個体を排除する性質が遺伝子に刻まれているのです。
“好かれる顔”の世界標準は存在するか
誰にでも好かれるのは「かわいい顔」。
では、かわいいとなぜ好かれるのか?それは、生物が持つ生まれつきの性質と関わっています。
「かわいい」は子供の特徴です。そして生物にとって自身の子供を育ててその子孫を残すことは、生存上の最重要事項です。自身の遺伝子を残すためには子どもをしっかり育てる必要がありますが、この時、たとえ他人の子であろうと、大事に守ってあげたいという気持ちが沸き上がる子供の「かわいい顔」というのは非常に重要な役割を果たしているのです。
かわいいは日本文化
ただ、子供はかわいくていいのですが、世界では「大人になってもかわいいままが許される」文化はありません。これは日本特有です。
日本では、「かわいい」はマジックワードのようなもの。かわいいと言うことによって否定的な感情を進め、相手との距離を縮める効果があります。「キモかわいい」「ブサかわいい」などにみられるように、ある意味「なごみの魔法」がかかるのです。
世界では、ミス・ユニバースなどに見られるように、完成される成熟された美しさが世界標準の美です。かわいいは未成熟な状態で良しとはされません。
「勝ち組」になるためにすべきは「演じる」こと
印象は自分の力で変えることができます。工夫すれば「印象」を変えることができますが、それには「演じる」ことが必要です。
好かれるタレントさんなどは、単に役作りとしてだけでなく、皆に好かれるように自分を演じています。
整形をして顔を作り変える方が手っ取り早いやり方に見えるかもしれません。しかし、演じることができなければ、結果的に整形前と同じことが起きます。