【書評/要約】ジェイソン流お金の増やし方(厚切りジェイソン 著)(★4) わかりやすい!資産形成に大事なことが1冊で学べる良書

コレだけやればお金は貯まるのにどうして何もしないの?Why Japanese people!?

有名なお笑い芸能人として知られる厚切りジェイソンさん。一方で、博士号を持ち、ベンチャー企業など二足のわらじを履くマルチな才能を持つ方です。そして、資産形成にも成功し、「経済的自立」も実現されています。

ジェイソン流お金の増やし方」は、タイトル通り、ジェイソンさんのお金の増やし方・投資哲学をまとめた本です。資産形成に大事な基本が非常にわかりやすく1冊にまとまっており、初心者でも1冊で投資の基本から、実際の始め方まで学べる内容です。本書を読むと、読めば、一日も早く、お金を増やす行動をしなければという気持ちになれるはずです。

今回は、「ジェイソン流お金の増やし方」からの学びを紹介します。

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投資をしないは一番の無駄遣

【書評/要約】ジェイソン流お金の増やし方(厚切りジェイソン 著):自分の人生をコントロールして資産を増やす

まずは、ジェイソンさんの投資哲学から見ていきましょう。

経済的自立で、安心と自由を手に入れる

ジェイソンさんは、FIREの「FI=経済的自立」とは、 一生暮すのに困らないような大金持ちになることではないといいます。

大事なのは、資産運用で得られる不労所得で生活費が賄えるようになることで「安心と自由を獲得すること」です。お金があれば、生き方を選択できます。より、家族の安心・安全を守りつつ、自分らしく生きることができます。やりたい仕事が選べる幸福を手に入れることです。

投資をしないは機会損失

投資をしないことは「機会損失」です。お金を増やす機会を自ら手放すことになるからです。そもそも、現在のようなインフレ社会では、お金を銀行に預けているだけでは目減りします。銀行口座に預金があるにも関わらず、投資をしないは「一番の無駄遣い」です。

ジェイソン流お金の増やし方はシンプルです。❶支出を減らして、❷残りのお金を投資(インデックス・ファンド)に回して、❸待つ。それだけです。

【お金を増やす第一歩】支出を減らすこと

【書評/要約】ジェイソン流お金の増やし方(厚切りジェイソン 著):自分の人生をコントロールして資産を増やす

資産形成で大事なのは「投資額を増やすこと=入金力」です。そこで、まず最初にやらなくてはいけないのが、「支出の見直し」です。

支出を見直す第一歩は可視化

1万円稼ぐよりも、1万円節約した方が楽。「収入−支出」を最大化することで、投資にまわせるお金が増えます。そのために必要なのが、支出の可視化です。

今は、家計簿ツールを使えば、家計簿付けも自動化が可能です。

収入が増えても支出を増やさない

人は収入が増えると人は、よりよい生活を求めます。しかし、モノで生活水準を上げて自分の欲求を満足させるやり方は、「もっと欲しい」願望を強め、さらにお金を必要とする状況に自らを追い込みます。こうなると、「お金の奴隷」となり走り続けなければなりません。

本当に必要か、常に問う

支出を減らすためにすること。それは、「自分が欲しいと思っているものは、本当に必要なのか、ただ今の欲求に流されているだけではないのか?」を常に問うことです。お店や家計簿を見て、常にこれを問うのです。すると、単なる無駄遣いがたくさん見つかります。

本書では、ジェイソンさんの節約術が紹介されています。相当に「本気度の高い節約術」です。正直、私にはマネできません。しかし、見直しポイントの把握、及び、そこまで本気で節約してでも「種銭」を貯める精神を学ぶことために有効です。具体的な内容は、本を手に取って確認してみてください。

【ジェイソン流】お金を増やす方法

【書評/要約】ジェイソン流お金の増やし方(厚切りジェイソン 著):【ジェイソン流】お金を増やす方法

本書では、【ジェイソン流】お金を増やす方法が10こ紹介されています。ここでは、一部を紹介します。

投資はインデックス・ファンドに「長期・分散・積立」投資

ジェイソンさんがすすめるのは、「米国株」への「長期・分散・積立」投資です。
判断の難しい個別株は避け、コストの安いインデックス・ファンドに、ドルコスト平均法でコツコツ投資を続けることを推奨します。

中でもおすすめしているのが、VTI(投資信託、ETF)です。

No銘柄分類信託報酬特徴
楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)投資
信託
0.162%つみたてNISA可
自動積立可
再投資型
SBI-VTI(SBI・V・全米株式インデックス・ファンド)投資
信託
0.0938%
VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)ETF0.03%つみたてNISA不可
手動積立
再投資も手動で

VTIとは

VTIとはバンガード社が管理・運用をするETF(上場投資信託)の1つ。CRSP USトータル・マーケット・インデックス※に連動する運用成果を目指し、大型株から中小型株まで米国株式市場全体に分散投資をするのと同じ効果が期待できます。また、中小企業も含まれることで、将来的に大きく成長するチャンスがあります。
※米国株式市場で投資できる銘柄のほぼ100%をカバー(約4000銘柄)する指標

S&P500に連動する投信・ETFの場合は、大企業がメインです。VTIなら、中小企業も指数構成銘柄に含まれていることで、より大きな成長が期待できます。

VTI:投資信託とETFの違い

ジェイソンさん自身は、もともとS&P500に連動するインデックス・ファンドに投資していたそうですが、現在は、中小企業も幅広く含み、かつ、手数料が安い❸VTIに投資をしているそうです。

ただ、残念なのは、❸はつみたてNISA対象外、自動積立投資不可。故、初心者はつみたてNISA対象・毎月自動積立可・クレカ積立が可能な❶❷の投資信託を使うのがベターです。

❶❷については、「楽天証券」「SBI証券」どちらが好きか、好みで決めて構いません。いずれも、コストの安いネット証券です。

米国株一択で本当にいいのか?

S&P500指数(1900年~)

では、米国株一択でいいのでしょうか?ジェイソンの考えは、OK。

米国株一択でよい理由

米国株は、何度、暴落に見舞われても、右肩上がりに成長を続けてきた
・世界の時価総額ランキングを見れば、トップ50はほ多くが米国企業で構成
 ⇒米国株というより、グローバル株
・ダウ・S&P500の組み入れ銘柄は入れ替わる
 ⇒成績の良い企業しか構成銘柄に残れない⇒指数は、右肩上がりに
米国大企業のCEOの給料は株価と連動していることが多い
 日本のサラリーマン社長と違い、株価上昇への貢献マインドが違う
 米国は欲望の塊!。この貪欲さが米国の強さの証

いくら投資する?

では、いくら投資するのか?厚切りジェイソンの提案は以下の通り。

投資資金がある方3ヶ月間暮らせる現金は絶対に残して、生活費を除いた収入はすべて投資に回す
投資する余裕がない方手数料が購入額の1%未満になるまでお金を貯めてから投資をスタート

最も大事なこと「投資をはじめたら、やめない・売らない」

一番資産を増やすのは「とにかく売らない」ことです。保有を続けることで得られる分配金も再投資していきます。

再投資型投資信託」なら、分配金が払い出されず、再投資され、この分にも分配金がつき、複利効果が活かせます(雪だるま式に増える)。配当を受け取ると発生する税金20.315%も発生しません。
※上述の❶❷の投資信託も「再投資型投資信託」

税制を回避できる制度は徹底的に使う

税制優遇が受けられる新NISA、iDeCoは徹底利用すべきです。余力があれば、両方の制度を使うべきです。税金を払っていては、資産の伸びは鈍化します。

2つの投資枠に資金を回すほど余力がない方は、以下の記事をご参考に。

投資開始後、どうするか?

積立投資なら、株価は毎日チェックする必要はありません。むしろ、値下がりすると、精神的なストレスとなるので見ないほうがいいという考えもあります。

しかし、厚切りジェイソンさんは、毎朝の株式指数チェックと資産運用のシュミレーションは欠かさないと言います。

理由は、日常的に情報仕入れるためです。情報を活用して運用方法をその都度変えようとするためではありません。株価が下落してもその原因さえ知っていれば、株価は元に戻ると信じられる。長期的な投資であれば、情報は精神安定剤になると言います。

ここで大事なのは、情報に踊らされ、投資方針は変えてはいけません。値上がり銘柄を見ると、人はそれに投資したくなるものです。しかし、それを買ってはいけない。優良と思われている企業も100年持つかはわかりません。ダウ30構成銘柄すら、どんどん、入れ替わっています。

成長性、流動性が悪いもの、そして暗号資産には絶対投資しない

厚切りジェイソンのは、以下には絶対に投資しないと断言します。
・コモディティ投資(金、プラチナ、原油、小麦など)
・中国株
・不動産
・暗号資産

この点については、私は、金や暗号資産はポートフォリオに組み込むべきとの考えています。このように、人によって価値観・大事にする方針は異なります。

ただ、「ふーん、ダメなんだ」と真に受けるのではなく、ジェイソンは「なぜ、投資しないのか」その意見の理由をしっかり把握するが大事です。本書にはその意見がしっかり描かれています。まずは、本書で学びましょう。そのうえで、自分の価値観に基づき、方針を決めましょう。

最後に:資産形成は自分の人生を手に入れる手段

今回は、、「ジェイソン流お金の増やし方」からの学びを紹介しました。

日本ではお金の話をすることは卑しいと忌み嫌われます。しかし、お金の話はもっとすべきです。することで、お金の知識がつくからです。子どもにもお金の話はした方がいい。お小遣い・お買い物を通じて、お金を無駄遣いすることなく使う&増やすことの大事さを知れば、それは「子供の大きな財産」となります。お金があれば、家族を守り、安心を手に入れらます。人生の選択肢も増え、チャレンジができます。

一度しかない人生を有意義に過ごすために必要なお金を増やす手段はただ一つ。節約して、コツコツ入金して、待つ。行動あるのみ!1日も早く投資を始めましょう。