6/3の発刊でスタートした「小学館よしもと新書」
小学館とよしもとクリエイティブ・エージェンシーが共同で立ち上げた新書のレーベルで、初刊は、当然、この方!又吉直樹著『夜を乗り越える』でした。最近、お笑いタレントさんの本が増えていますが、「小学館よしもと新書」を読むのはこれが初です。

さて、本書は、テレビで個性的なタレントさんとしておなじみの千原せいじさん
本書の主張はズバリ、
空気を読み過ぎて疲弊しがちな現代社会にこそ、「がさつ力」が必要だ!
というもの。

圧倒的!?なコミュニケーション術で数々の伝説を作ってきたせいじさんは、テレビではおバカ扱いされることも多いですが、本書を読むと、そのコミュニケーション術には、かなりの「合理性」と意識的に育ててきた「対応力」があることがわかります。

とかく、人に嫌われないにしようと生きる一般人には「なるほど!」と納得できる部分が多いのではないのでしょうか。期待薄で読み始めた本書でしたが、なかなか、満足感のある本でした!

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人と打ち解けるのに時間を使っている暇はない

せいじさんのコミュニケーションの特徴は、僕は自分が興味を持った人間に対しては、もうさっさと「打ち解けている感じ」を出して接していくこと。相手の気持ちにズカズカ踏み込んでいく。その人がどういう人間か早くわかるし、深く読める。すると、それが自分の好奇心を早く満足させることにもなると説明しています。

きっかけは、「オッサン、何しとんの?」でいい

普通の人は、初めての人に接するとなかなか話しかけられないもの。しかし、せいじさんは、話のきっかけは「オッサン、何しとんの?」でいいと言います。少し話して面白ければどんどん突っ込む。そうでなければ、それで終わりにすればいいのですから。

ムカつく人間にキレも人生に影響はない

他人から「嫌われたくない」と思っている人は多い。しかし、せいじさんはそんなもんは無意味な心配だと言います。確かに世界中の誰からも好かれたら最高。しかし、やたらと嫌われることを怖がって、言いたいことを言えないのはストレスがたまるし、全く意味がありません。

しかも、世の中のたいていの人間に嫌われたところで、己の人生にはほとんど影響なんてない。人生を大きく左右するような人間ってどれだけいる?ってことです。

大事な人と衝突することがあるとすれば、それは自分の方にも必ず原因があるということだから、そこは慎重に利用を考えればいいのです。

奇跡に恵まれなかった人間は「夢」じゃなくて「欲」をもてばいい

将来○○になりたい、
こんな暮らしをしたい、夢ばかり追い求めるのはダメなのだとか。
確かにイチローのようにもの夢と努力でものすごい成果を出す方はいます。しかし、ほとんどの人にはそんな奇跡はやってきません。

そんな凡人に大切なのは「欲」。
「欲」は人間の行動の源です。まず何かに興味をもって、それに対する欲が沸いて、その欲を満たすために何をすればいいかを考えて、実行に移す。それが「行動」というものです。
最近、欲のない人が増加中ですが、欲のない人間は何も行動しなくなる。

なるほど、確かにその通りですね。

交友関係が多い人は基本的に能力のあるやつと思っていい

交友関係が多い人は単にその人に好かれているとか、そんな理由で交友関係が広いわけではありません。
大人になってからの付き合いは、「時間」よりも「能力」の方が重要になるからです。能力があるからこそ、その人と会って話をしたいと思うのです。