「老後不安」を漠然と抱いている人が多い昨今。
老後生活を支える柱は年金と退職金ですが、今、この柱が揺らいでいます。
マクロ経済スライド制により、年金目減り時代は始まっており、また、終身雇用の終焉とともに退職金をあてにできない人も大勢いらっしゃいます。また、公的年金がもらえるとしても、支給開始が67~68才に引き上げられるのは時間の問題で、今の若い世代は65才からの年金生活もままらないと考えられます。

しかし、本書の著者である中村さんは、「お金に関しては努力でなんとかなる予知がある。特に時間という「資源」がある人は老後不安を薄めることが可能。」と述べた上、年金を増やす方法を紹介しています。

中でも最もメインになるのが、確定拠出年金での自分年金づくり

昔からある制度でありながら、なかなか活用されていない本制度の魅力を、Q&A形式でわかりやすく教えてくれます。

まず、把握すべきは年金と老後生活の「差額」把握

「老後資金としていくら貯めればいいのか?」
この解がわからないが故、必要以上に年金不安に陥っている人が多いといえます。

故、本書ではまず、「年金と老後生活費との「差額」を計算し、老後にいくら不足するか、およその検討」をしています。

現在の65才夫婦の平均生活像

現在の65才夫婦の平均的な暮らしぶりは以下の通り。
 平均年金額:22~23万円/月
 平均生活費:24~25万円/月
 平均資産 :2100~2400万円
 平均寿命 :男性80.2才、女性86.6才

ここから、もし、あなたが平均的な生活水準だとすれば、
・年金だけで生活するには約2万円が不足
・年金を切り崩して生活する場合、約87年後にゼロになる

ということが結論として導かれます。これなら、家計は毎月赤字だが、平均余命を考えると生活は十分できますね。

しかし、今後は、年金支給開始が67~68才に引き上げられると考えられます。

また、現在の65歳夫婦の年金は現役男性の手取り収入の62.7%に相当しますが、それが30年後の2043年度には、2割減の50.6%になると試算されています。

結果、上記では年金に不安が出てきます。今のうちから少しでも年金を上乗せ受給できるような仕組みを作っておかなければなりません。

そこで、著者が運用を進めるのが確定拠出年金です。
確定拠出年金の基礎については、別の記事でもまとめているので、そちらをご確認ください。

では、年金を増やすためにはどうしたらいいの?

タイトルの結論は以下の通り

・定年後も厚生年金に加入し40年加入で満期年金をもらう
・付加年金に加入する
 国民年金保険料に400円上乗せして支払うと、年金が増額さえる。
 増額年金は200円×保険料納付月数
 2年支払えば元が取れる
・確定拠出年金に加入する

ちなみに、付加年金より確定拠出年金の方が有利です。

企業年金がなく、確定拠出年金(個人型)の加入が可能なら、どの金融機関を選ぶかが、とても大切です。
手数料が安く、優秀な投資ラインナップがそろっている金融機関で運用するか否かで、数十年後の受取額に大きな差が生じます。

オススメは上記条件を満たす以下の証券会社です。
詳細:SBI証券 確定拠出年金積立プラン(個人型401K)

下記記事でもその詳細を紹介しています。