【書評/要約】世界トップリーダー1000人が実践する時間術(谷本 有香 著)(★4)

世界の舞台で活躍するエグゼクティブたちが一番大切にしている共通点は、時間の使い方

たがが1分、たった5分でさえ、意識して時間を使いこなす。ここに彼らが成功する理由が凝縮されている。
と語る著者。世界のトップリーダー1000人以上に会い、彼らから学んだ時間の使い方をわかりやすくまとめたのが本書「世界トップリーダー1000人が実践する時間術」。自分の時間を有意義に使う=時間のROA(利益率)を最大限に上げる方法がわかりやすくまとめられています。

私も、自分の周りにエグゼクティブに本書の内容を照らし合わせて、納得できる点が多数ありました。日々の意識づけ次第で実践できるほとが多数あります。

今回は本書から、「時間使い上手」になるための方法を紹介します。

[スポンサーリンク]

世界のトップリーダーの時間管理

1分を60秒、1時間を60分と考える

短い時間を「無意味な時間」にしないために、エグゼクティブは時間をどのように管理しているのでしょうか?

彼らは1分を60秒、1時間を60分と考え、常に、「何のための時間なのか」を意識しています。それは、人生のゴールのために「その瞬間」を大切にしているからです。時間を小さな単位で考えると、時間をリアルに感じることができます。

時計

時間を支配する

時間を細かくとらえると、「1分」「10分」の時間経過に心が奪われそうですが、彼らは、決して「時間」に追われてはいません。むしろ、彼ら自身が「時間を支配」しています

むしろ、パフォーマンスを上げるためにどうしたらいいか対策し、必要な休息や体力作りなど自分のための時間をしっかりと確保します。

必死さ、悲壮感を持たない

トップリーダーを見ていると、超忙しいはずなのに、「多忙からくる疲労感」満載の人は少ないですよね。凡人の忙しい人にありがちな必死さや悲壮感はありません。

それは、今目の前にある「時間=人生」を楽しみながら、意図的に時間を使っているからです。

ある意味、「一番多忙な人間が一番多くの時間を持っている」のです。

一方、会社によくいがちな時間に追われている人ほど、ちょっと休むことにも罪悪感を持ち、目の前の仕事に追われています。

トップリーダーは、目の前に迫る「リミット=時間」に追われるだけでは理想が叶えられないことにどこかで気付き、30年先、50年先のビジョンを掲げることで、人生のゴールから逆算して「今」何をすべきかを考えるフェーズに移っているのです。

スケジュールの立て方

トップリーダーに学ぶ「スピードアップ」する6つの方法

トップリーダーは、同じ時間に行う仕事等の量が違います。彼らはスピードアップのためにどのような工夫を行っているのでしょうか。スピードアップ法には以下のようなものがあります。

1.作業時間をレコーディングして「無駄の原因」を突き止める

感覚値で行動するのが一番の時間の無駄。ちょっとした工夫がスピードアップのカギになる。

2.「決断力」を鍛える

トップリーダーの決断が早い理由は、

  • すべての選択を30年、50年後という人生のゴールと照らし合わせて決めるという基準があるから
  • 彼らは判断に自信を持っているから
    絶対的な「量」はやがて絶対的な「質」につながる。彼らは決めるという経験を積むことで、決断に慣れ、その決断で得られた成果によって、「自分の決断は正しい」という自信を育てています。

  • 悩むことが一番の無駄

3.「締切効果」という負荷をかけ、会議時間を半分にする

4.重要なデータを暗記して、「即戦力」コンディションに

手持ちの情報が多ければどんな話にも入っていける。取っておきな話をすれば、相手も情報を披露してくれるため、さらに情報も集まる。

5.スケジュールを視覚的にとらえる「見える化」を徹底する

6.1日のうちに朝を数回迎えることで、「ベストパフォーマンス」を生む

1日という時間の枠にとらわれることはない

忙しい人が未来の投資となる時間=バッファを作るシンプルな方法

スティーブジョブス氏は毎朝数分の「瞑想」をしていたことでも有名ですが、トップリーダーは未来を考える時間をきちんと確保しています。
これらのバッファ時間を作るために大切なことは、はじめから1日のスケジュールにバッファの時間を組み込むこと。
30分でも1時間でも必ず盛り込むことが大事です。その生活を続けるうちに、「何も仕事をしない時間」ありきのスケジュールが組めるようになり、自然とイノベーティブなアイデアが生まれてくるようになります。

毎朝「ToDoリスト」を作り直す時間を惜しまないようにしよう。

最後に

今回は、谷本 有香さんの著書「世界トップリーダー1000人が実践する時間術」を紹介しました。

時間はみな平等に1日24時間与えられますが、しかし、その時間の使い方次第で、人生の質は全く異なるものになります。是非、本書を参考に、ご自身の時間の使い方を見直してみてください。