現代人にとってなくてはならないスマホ。
しかし、使う人にとって、稼ぐ武器にもなれば、時間&お金を消耗する搾取端末にもなります。
堀江貴文さんは、スマホ一つで様々なビジネスをクリエートすることで知られていますが、特別なアプリや使い方をしているわけではありません。
大切なのは、使い方じゃない。スマホから何を見て、それをどうつなげ、思考し、行動にしていくのか──。 どのように未来の景色を見るのか──。
今回紹介の「スマホ人生戦略」には、スマホを不確定な未来を生き抜く「武器」にするホリエモン流 人生戦略が惜しみなく公開されています。今回は、本書のポイントを紹介します。
【スマホ】稼ぐ武器か、時間&お金の搾取端末か?
堀江さんは、スマホほど人生を変えるのに、こんなに有能な武器はないと言います。しかし、時間とお金の浪費端末となっている人が大半です。
スマホは「行動する人間」に与えられた武器
使い方次第で、稼ぐ武器にも、お金を消耗する魔のツールかにもなるスマホ。堀江さんは、スマホを使い倒すためにも、スマホとはどういうものなのか、その概論を理解せよと言います。
インターネットの本質をつかみ、スマホというツールがどのようにインターネットに対応しているのかを知れば、その使い方も自ずと明らかになる。インターネットについての本質を押さえないままスマホを触っていても、ふわふわした使い方しかできない。
ラクな儲け方とか、情報商材の売り方とか、変なアダルトサイトとか、間違った誘惑に振り回される。解法を知らずに、数学の方程式を解こうとしているようなものだ。
スマホは「行動する人間」に与えられた武器
スマホは、賢い人にとって見れば、頭の悪い人たちから「時間とお金を搾取する端末」です。しかし、逆に 時代の流れとインターネットの仕組みさえつかんでいれば、スマホ1台で稼ぎ、億万長者にだってなれます。
スマホで大切なのは、「見る」「楽しむ」だけでなく、「使う」こと。スマホを単なる消費端末とするのではなく、お金を稼ぐために必要な「能力」「教養」を得るためのツールとし、学びから行動することが大事です。そうすれば、スマホで、未来が作れます。
スマホが変えた人生観・働き方
手のひらにのる小さなスマホによって、最も大きく変わったものは「私たちの人生観である」と堀江さんは指摘します。結果、働き方も大きく変わり、人材は大きく2つに分かれていくと堀江さんは指摘します。
世界規模=グローバルを行動範囲とする「G人材(グローバル志向型)」:全体の10%
地元=ローカルに根付く「L人材(ローカル志向型)」:全体の90%
どちらがエラいとか、どちらが正しいとか、そういったことではありません。
ただ、両者は根本的にマインドが違います。生まれつきの性分か、または育った環境で比較的早い時期に傾向が決まるのかもしれません。将来的には、変わり者に見られがちなG人材は様々な障壁が低くなることで増加していくのだろうことは容易に想像がつきます。
スマホの未来
スマホの今後の進化が分かれば、戦略的にスマホを活用することができます。では、スマホはどう進化していくのでしょうか?
インターネット普及の理由からスマホの将来を考える
インターネットが数十年の短期間でこれほどまで普及した理由は、「究極のバザール空間=オープンソース」を実現したからだと堀江さんは指摘します。
インターネットが出現する以前のテクノロジーの世界は、限られた人々の間だけで情報が共有される「伽藍方式」で開発されてきました。それが、世界中の開発者が、国境や権威や制度の垣根も飛び越えて、世界中の人々が人類の進化のため、一致協力してソフトウェアを開発。決して、自分だけで儲けようとは考えず、互いが連携して技術を発展させたおかげで、インターネットは爆発的に進化しました。
専門家に独占されるより、誰でも簡単に利用できるようにしたほうが、社会に役立つ進化を遂げていくのは、今思えば、当然のことでした。台湾のIT天才大臣オードリー・タン氏も「オープンソース思考」で、利益を独り占めしない共有で世の中をよくする考えで、国ために尽力しています。
スマホは、そのネットワークに一瞬でつながれる最強の武器です。世界中にカネ儲けし放題のバザールが広がり、高度に発達した情報インフラに「タダ乗り」できる、こんなラッキーな時代はかつて存在しませんでした。このことに、早く気づいてスマホを使い倒せるようになることが大事です。
スマホとは何なのか?どう進化するのか?
スマホはこれまで、「人間」というスペックではできなかったことをできるようにしてきました。スマホは「後天的に得た身体の一部」「身体拡張」であり、私たちを場所から解放しました。つまり、スマホは静止しながら使うものではなく、外に出て行動して使うものです。
このように考えると、進化したスマホはウェアラブルで進化していく未来が見えてきます。スマートグラスGoogle Glassなどはわかりやすい例です。
かつてはIT革命の主役だったパソコンに代わり、次は、スマホが世界を変えてきます。堀江さんは、この渦中に身を投じて、ワクワクしながら夢を実現したりお金を稼ぐ人が増えることを切望しています。
あなたが自分で行動してストックした情報は、人生におけるポジティブな記憶の「残高」だ。お金や肩書などの、何倍もの価値を発揮するだろう。
スマホをどう使つかって人生攻略するのか
冒頭でも述べたように、堀江さんは特別なアプリ・ツール使って情報を収集しているわけでもありませんし。違うのは「情報の発信元のセレクトの仕方と、その情報の解釈の方法」です。
良質な情報を得る
信用している筋が発信する情報を、集約して学ぶ。それと同時に、その人がその情報から得た思考を頂く。
究極のツール「優れた人の人間の脳」で情報のフィルタリングされた内容から、効率よく学ぶ。良質な情報を浴び続けていると、そのうちに自分の思考がブラッシュアップされ、あなたが取る行動にもよい影響がでてきます。
時間を効率化する
人にとって最も大事なものは「時間」です。すべての人に平等に与えられ、何もしていなくても常に目減りしていく、最も貴重な資源です。お金があっても時間は買えません。
この時間を効率化して使うためにも大事なのが、すき間時間を最適化を実現してくれるスマホです。与えられた人生を生かすも殺すも、スマホの使い方次第であると言っても過言ではないと堀江さんは指摘します。
スマホを持つことは、有能な部下を複数持つことと匹敵します。だから、使うべきは「最新機種」。旧型のスマホをずっと使っている人で、高いレベルの仕事をし、高い収入を得ているビジネスパーソンはいません。1円でも安くすることを考えるのではなく、最新モデルを買えるくらいのお金を稼ぐ努力をすべきです。
お金と同じように、時間を大事にせよ
日本人は「お金」が大好きな国民です。「お金を貯めること」に熱中しすぎます。しかし、お金の無駄遣いはしたくないくせに、時間を無駄遣いすることには抵抗がない…
効率化から目をそらして時間を無駄に過ごし、貯金ばかりにこだわっている毎日では、目の前の漠然とした不安はなくなりません。時間も、お金も、自由もない、そんな日々からは自己肯定感も生まれません。
面白い場所で出向き、体験せよ
面白い場所へ出向き、面白い人たちと出会い、面白い体験をして笑っている毎日を過ごすには、豊富な知識とアイデアが必要になる。それを得るには、まず情報のシャワーを浴びるべきです。
そのためには、仕事と遊びの境をなくし、「遊びにハマること」が大事です。事実、現代社会では、好きなことを好きなだけやって、他のことは何も考えずに遊びきれた人が、どの分野でも成功してお金を得ています。
かつて人間がやらなくてはいけなかった仕事の多くは、いまスマホにどんどん代行され、人間の余暇時間は増加しています。そんな中で、リミッターが外れるまでハマった人は、遊びの限界を突破した向こうに、新しい景色があることを知っています。
ビジネスで稼ぐには
スマホは稼ぐ武器になる。では、稼ぐアイデアはどのように生み出せばよいのでしょうか?
「既存の価値」と「手持ちの価値」を掛け合わる
ビジネスで稼ぐために大事なのは、「既存の価値×手持ちの価値」の掛け算です。
既存の情報の枠組みだけでビジネスを考えていたら、同じ考えのライバルたちと激しく戦わなければならず、稼ぐことは難しい。しかし、既存の価値に、自分オリジナルの価値を掛け合わせれば、枠組みから外れたアイデアがち作り出せます。
スマホで漫然と情報を眺めているだけでは、時間の無駄です。既存の価値を蓄積しながら、自分オリジナルの価値を掛け合わせる〝実験思考〟を続けることが大事です。
積極的に人間関係も断捨離する
時間のコスパ感覚の薄い人と付き合い続けても、何もいいことはありません。人間関係にも断捨離が必要です。
独占をやめて共有する
世のビジネスパーソンには、「引き受けた仕事は絶対に自分だけでやりきる」ことを信条とする人がたくさんいます。助けを求めるのは恥ずかしいというのも理由のひとつですが、「手柄をひとり占めしたい」と強く思っています。
しかし今は手柄を独り占めする時代ではありません。また、頭のいい人、要領よく試験で合格する人は、いくらでもいて、誰もが挑戦する学びで頭ひとつ抜け出すのは相当に難しいのが現状です。
だったら、「ノリの良さ」と「弱みをさらす」ことを武器にしたほうがビジネスで成功する。この方法で頭ひとつ抜け出すのは簡単です。
同時進行で処理する
スマホを知的生産のツールとして使うときは「あれもこれも」の意識が大事です。本を読み、SNSで情報交換し、音楽を聴きながら、知りたい情報を検索する。 多くのタスクを〝同時進行〟で処理するやり方が当たり前です。
「やりたいことを全部やる!」という気持ちで貪欲に使い尽くしましょう。スマホは、人の旺盛な知識欲、行動欲に応えるように設計されています。
我々は、将来をあらかじめ見通したうえで、点と点をつなぎ合わせることはできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。今、やっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結びます。
未来の選択肢を失わないためには
何をするにも「私にはできない、できっこない」という人がいます。かたくなに「できっこない」と考えているとしたら、それは単に情報のインプットが足りないからです。 何も知らないから、やり方もわからないし、やりたいことを行動に結びつけることができないだけです。
会社の仕事、家族問題、転職、健康、資産……ほぼすべての不安は情報不足が原因です。情報不足のときは、どうしても不安だらけの悲観的未来しか見えてきません。
情報とは、突き詰めれば選択肢のことです。 情報が十分なら、どの道を選ぶのがいいか、進むべき方向や選択が、具体的に見えてきます。
スマホ時代のブランド戦略・未来戦略
スマホはコミュニケーション、人とのつながりも大きく変えます。では、自分をどのようにブランド化すればよいでしょうか?
「個」の価値を上げる
いまの時代、何でもできる!というアピールは周囲に響きません。できる人は、上位レベルにいくらでもいます。能力をアピールするより、できない自分をさらけ出して「助けて」と平気で言える人のほうが好感を持たれるし、助けてくれる人も集まります。
「助けてください!」という発信によって、自分のブランドを強化できる時代が、今です。弱さを躊躇なくさらけ出せる人はモテます。なぜなら、人は本能的に「助けて」と口に出して言う人を、助けたいと思うようにできているからです。ハイスイルである必要はありません。「この個性が好き!」と感じる人がたくさんいれば、そこに需要が生まれます。「素人ならではの魅力」が活きる場所があります。
スマホで所有は必要なくなる
現在、サブスクサービスにみられるように、世界の主な潮流は「シェアリングエコノミー」です。これにもスマホは大きく関わっています。
人が所有することの大きな目的は、かつては「安心」でした。 〝持つこと〟が、命を永らえさせることに役立ったからです。しかし、飢え死にすることのない現代の日本で多くのモノを持つメリットは何もありません。家も車も服も家電も、どんどんアプリでシェアできるようになっています。
所有欲をなくせば、好きなことに集中して生きていけます。スマホを使いながら、身軽で気持ちのいい人生を自分の意思で過ごしていけます。
もし、あなたがまだ所有欲を消せないというのなら、きっとそれは、優れた情報と思考、行動が足りていない証拠だと堀江さんは指摘します。スマホで思考と行動を加速させてそのマインドを進化させましょう。
最後に
今回は堀江貴文さんの「スマホ人生戦略」を紹介しました。
今の時代・これからの時代を勝ち組で幸せに生きるための情報が詰まっています。是非、お手に取って読んでみられることをお勧めします。きっと、自分の見ている風景が変わります。