トレード職人cis 氏
株式投資歴がある人なら、知らない人はいないと思われるカリスマ個人投資家です。
彼は言う
本能に克たなければ相場に勝てない。仮説を持つことで勝機が生まれる。
彼の勝つ方法は実にシンプル。しかし、そこに230億円を稼いだ投資思考。投資哲学がある。
本書を通じて語られるのは「確率」。投資において何が大事なのか、私も個人投資家の端くれとして、彼の投資に学ぶべく、「一人の力で日経平均を動かせる男cisの投資哲学」の重要点をまとめます。
目次
cis氏のトレードスタイル
cisのトレード思考・哲学を学ぶに当たって、そのベースとなるトレード手法を理解しておく必要があります。
彼のトレードスタイルは、デイトレ。長期投資、社会的観点からの投資はせず、純粋に「勝負」として行うトレードです。
勝つか、負けるかがあるのみ。ただ、単純に野生の感でトレードしているわけではありません。そこには、まさにトレード職人と言える「仮説」と「確率思考」があります。
以下では、彼がいかなる思考・哲学で売買を行っているか、重要点を箇条書きでまとめていきたいと思います。
cis氏の投資哲学:本能に勝てなければ投資には勝てない
・株はランダムウォークというが、真のランダムはイメージよりさらに残酷
ランダムとは違ってバランスをとってはくれない
・株は単純な確率ゲームではないから、「バランスが取れないのは当然」と思え
だから上がり続ける株は上がり下がり続ける株は下がる。勝手な予想は×
・押し目買いをやってはいけない
・ナンピンは最悪の買い方。場合によって、一撃で死亡
まずいのは自分の失敗敗北を認められないこと
ここでやるべきなのは失敗を認めて迅速に撤退すること。つまり損切り
失敗から逃げてはいけない。失敗は当然としていかに最小に止めるかが大事
・大切なのは損をしないことではなく、大きな損をしないこと
・勝ちたいという気持ちより損するのが怖いという心理を制しないと、 相場で勝つことは不可能
だから、リスクとリターンの折り合いにこだわる
・五分五分以下だったら勝負する意味はない
リスクとリターンのこの押し引きの判断をcis氏は「効率」といい、投資で最も大切なもの
・目先の利益に走れば大勝はなくなる
・トレードの世界に勝率を考えても意味はない。
・損を認められない気持ちが敗北につながる
・人が恐怖を感じている時はチャンス
・リスクヘッジは無駄
リターンを求めてリスクを取っているのに
そのリスクを分散させるためにコストを使うのではリターンを薄めるだけ
cis氏の投資哲学:仮説を生み出した人が勝つ
・相場では一匹目のドジョウがものすごくオイシイ
二匹目のドジョウもそれなりにいるけれど、三匹目からはいるかいないかわからない
・知られていない攻略法が残っているのが相場
・とにかく仮説を考える
・本を読んでいるだけでは相場に勝てない。教科書通りに相場は動かない
・割安、割高という判断は主観に過ぎない
・メディアのいうことは、かなりいい加減
・大きく動く銘柄に大きく突っ込むのが最も効率がいい
cis氏の投資哲学:勝つための一歩は場と自分を冷静に見ること
・相場とは、リターンを求めてリスクを取る行為。リスクは絶対にある
・リスク恐怖症の人は相場には向かない。勝つためには行動を起こす早さも問われる
・マーケットのことはマーケットでしか学べない
・インサイダー取引は気づけるようになる
・仕手株が疑われる値動きがあればチャンス
・盲目の資金が動く時は儲かりどころ
・冷静さを見失わないうちに引退する
・種銭をなくしたら大きい勝負はできなくなり大きな勝ち方もできなくなる
cis氏の投資哲学:職業はトレード職人
・トレードとは「お金の奪い合いゲーム」であり、ゲームのスキルが生きる
・今の僕はトレード職人に過ぎない。投資がうまくても経営はできない
・配当狙いは興味がない。儲からないから
・不動産投資は罰ゲーム。株ほど儲からない
・最も大事なのは効率
・勝ち負けの結果より勝てる確率が高い勝負をすることを重視する
結果よりもプロセスとして適切な勝負ができているかの方が大事
・今ある優位性にはる
・損を考えるのではなくここからどうすれば儲かるかを考える
cis氏の投資哲学:ピンチとチャンス
・ピンチとチャンスは紙一重
・今の世の中だから個人トレーダーでも巨額を稼げる
・チャイナショックのようなピンチこそチャンス
・人間の本能というのは簡単に攻略できるものではない
守備型か攻撃か誰かのどちらかに偏りやすい
億を稼いでるような人は概して攻撃型
とにかく獲物に突っ込んでかっさらう感じ
・早い人はいつでも早く遅い人はいつでも遅い
この速さというのは頭の良さとは違い行動を起こす速さのことだ
・無限に努力をしていればたいていの人には勝てるようになる
【日めくり】cis語録 230億円トレーダーの勝つ至言
2020年3月18日に発売となるカリスマ個人投資家cisさんの日めくりカレンダー。
日めくりの一言名言に加え、その言葉にまつわる投資に役立つ知識も学べるようになっています。
本書と合わせてCheckすることで、cis氏の投資哲学がより深く学べるのではないでしょうか。
最後に
今回は、230億円を稼いだカリスマトレーダーの投資哲学本「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」を紹介しました。
まさに、トレード職人。勝ち負けの世界で生きている男の生きる哲学を垣間見させて頂きました。
投資に関わらず、限られた時間・条件の中で成功をするには、確率、優位性を真剣に見極め、判断することが望まれる。なんとなくに流されず、行動を決断するべく、精進したいと思います。