中原さんが考えるこれからの日本の未来予想

2025年 定年が75歳になる
2027年 持ち家の価格が下がり続ける
2030年 稼げる難関資格が負け組
2037年 あのトヨタが絶対絶命の危機に
2042年 給与の天引き額が最大化

ホント?単なる煽りでしょ、と思った方もいらっしゃるかもしれません。確かに、経済における予測の中でも数値を伴う予想は極めて難しいとされています。しかし、そんななかでも高い確度で予想可能とされているのが将来人口動向。

人口は急激に減少する。上述の予想も人口動向、および、現在の技術革新から予測できる、かなり確度の高い予測です。

あなたはこんな過酷な未来を生き抜けることができますか?

本書は、上記の未来予想の根拠、そして、そんな社会を生き抜くために知っておかなければならないことを、経済アナリストの中原圭介さんが語った本です。

悲観的な未来予想図ではありますが、だからこそ、今からの備えが必要。一読をおすすめします。

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著者が予測する未来

著者が予測する未来は、本書の章構成を見ればあらかたわかります。そして、内容を読めば、その予測が腑に落ちます。

①人口減少社会を大前提として大局を読みなさい
②近い将来、大企業が安泰は幻想になる
③弁護士や医者が負け組になる時代が来る
④今のままの大学では日本は国際競争力をしなっていく
⑤話題のサラリーマン大家さんの多くは自己破産する
⑥これから地方時したいの3分の1は破綻する
⑦大増税によって実質的な所得は決して増えない
⑧それでも今から手を打てば、日本の将来は明るい

日本の抱える大きな問題、急激な人口減少、少子高齢化

先にも持べた通り、本書の予測は「急激な人口減少、少子高齢化」が基本にあります。

本書によると、日本の高齢者数のピークは2042年。この2042年前後に日本は1つの転換点を迎えると予測しています。

また、上記に伴い、社会保障費が増加の一途を辿る現実を直視しなければなりません。2025年度には介護費用含む福祉その他の費用が2015年度の1.55倍、医療費は1.43倍となり、総額で148.9兆円になると厚労省は試算しています。これはいわゆる「2025年問題」と呼ばれている大きな日本の問題です。

もはや、日本人の生活水準劣化は避けられないのが現状です。

大企業や弁護士・医者が負け組になるのは技術革新が理由

これまでの時代の勝ち組 大企業 トヨタ。そして、勝ち組職業 弁護士、医者等。

勝ち組と言われる彼らも、今後、安穏とはしていられません。技術革新により、自動車がEV化、知識集約型職業がAIにとって代わるようになるからです。

これからのイノベーションは既存産業を駆逐して雇用も破壊していきます。

人口が減れば空き家も増えるのが当たり前

土地持ち農家の相続税対策などにより推し進められてきた相続税対策によるアパート建築の急増。

これも、今後の人口減少を考えると、今後の大きな火種です。ここ数年、サブリースを利用すればリスクなく家賃収入を得られると不動産会社の誘いに応じ、ここ数年でアパート・マンション建設のために借金をするオーナーが急増しています。

また、お金や土地がないOLでも簡単にアパート経営ができるといったCMを見て、土地もないのにサラリーマン大家になる方も増えてきています。

しかし、中原さんは、東京オリンピックの頃はすでに不況である可能性が高く、オリンピック前に地価が下がり始めている可能性が高いと予測。また、人口が減れば、アパート・マンションを借りてくれる人も減ります。

受注時に受けた不動産屋の返済シミュレーションの前提は崩れ、借金が返せないケースが多数発生し、1/3のサラリーマン大家さんは毎月の賃料収入から毎月の返済を捻出できなくなり破綻するだろうと著者は予測します。

Chamiの感想

中原さんの未来予想、いかがでしょうか?
悲観的な未来予想も、説明を聞くと腑に落ちてきたのではないでしょうか。

今のまま、安穏とした生活をしていては、生活水準劣化は避けられません。今、何をすべきか考え、行動するときにきているのではないでしょうか。

中原さん、経済オンチの私に日本の未来を教えてください