身体の冷えに効果がある健康食材「ショウガ」。古来には、世界中で「食べる薬」として重用されてきた健康食品でもあります。
私は毎日ヨーグルトを食べますが、冬はヨーグルトの上に、薄くスライスしたショウガのお酢漬け+シロップをトッピングにして食べています。
そんな私の目に留まったのが、今回紹介の「病気にならない 蒸しショウガ健康法」。
なぜ、生で食べるより蒸して食べた方がいいのか。今回は蒸しショウガの火付け役でもある、石原新菜さんの著書「病気にならない 蒸しショウガ健康法」の学びを紹介します。
目次
なぜ、ショウガは生より蒸した方がいいのか
ショウガの成分とその効果
まず、最初に、ショウガの効果から。
ショウガには冷え、高血圧・糖尿病・ガンから、肥満、うつ病まで、様々な効果があります。
❶糖尿病の改善 代謝を改善し血糖値を下げる
❷高血圧の防止 余分な水を排出し血圧を下げる
❸肥満の解消
❹ガンの予防
❹うつ病の対策
❺アレルギー対策 花粉症は蒸しショウガで治せる
❼ドロドロの血液をサラサラに
❽コレステロールの軽減
❽脳梗塞・心筋梗塞の予防
❿腹痛・下痢の対策 慢性的な下し腹が健康に
ショウガの成分、ジンゲロールとショウガオール
上記の効果を持つショウガの成分の内、ポカポカ効果に関わるのがジンゲロールとショウガオール。
ジンゲロールは生のショウガに含まれる成分です。生のショウガにはショウガオールはほとんど含まれていません。
ショウガオールは生のショウガを加熱・乾燥することで増える成分。ポカポカ効果はジンゲロールよりもショウガオールが上です。これが、「蒸しショウガ」がよい理由です。
蒸しショウガを毎日食べることで、生のショウガを食べる以上に、血糖値低下、血圧低下、体重減少、疲れにくい などの効果が期待でできます。もちろん、薬などに見られる副作用もありません。
体温が低下している現代人は、ショウガを!
現代人は、体温が低下し、35℃台の人も増えています。実は、低体温は体にマイナス!
人は体温が1℃下がると、免疫力が約30%も低下します。また、血液はどろどろ、太りやすい、疲れやすい、気分低迷 といったよくない症状が出やすくなります。
さらに、ガン細胞は体温は35℃台で一番増殖するといわれています(一方で、ガン細胞は体温が38.3℃以上になると死滅します)。
だから、体温が低い方は健康のためにショウガを食べた方がいいのです。
うつ病の対策にもなる
精神的な病である「うつ病」も、蒸しショウガで改善が見込めます。理由は、脳の血流が改善し、気分がよくなるからです。
漢方では「血の流れ」とともに「気の流れ」も重視します。「気」とは、分かりやすく言えば、全身を巡るエネルギーのようなものです。ショウガは、気の流れをよくする働きのある「気剤」です。 体が暖かいと体も活動的、気分も明るく行動的になれば、さらに日々のエネルギー消費にも役立ちます。
蒸しショウガ (乾姜)の作り方
蒸しショウガの作り方は簡単です。
蒸しショウガの作り方
本書には、オーブンで1時間で乾燥まで仕上げる方法が記載されていますが、電気代高騰の現在は、あまり電気代がかからない方がいいですよね。というわけで、従来からの「天日干し」のレシピを紹介。100グラムのショウガから作れる蒸しショウガの量は、およそ10分の1の10グラムくらいです。
❶生のショウガを1ミリ厚くらいにスライス
❷30分くらい蒸して加熱 (甘い香りが蒸し上がりサイン)
❸ショウガが重ならないようにして、天日干しでカラカラになるまで乾燥
電子レンジを使う場合は、必ず電子レンジ用の蒸し器を使いましょう。そうしないと、焦げたりして、失敗します。
天日干しは干し網があると便利です。
蒸しショウガづくりのポイント
蒸しショウガの作り方のポイントは3点です。
皮はむかない
皮のすぐ下に薬効成分がたくさんあるので、皮はなるべく取らないように。スライスするときは、できるだけショウガの縞模様に平行に包丁を入れます。薄く切れば、乾燥時間が短くて済みます。
100℃以下で加熱
ショウガオールの成分を引き出すためには100度以下の過熱が必要。蒸す調理法なら、簡単に100℃以下で加熱できます。
蒸す⇒乾燥 の脱水化でジンゲロールが生成
2つの成分の化学構造上の違いは、ジンゲロールから水分子がひとつ取れたものがショウガオールになります。つまり、2つの成分の違いは「脱水反応」。蒸し加熱後の乾燥で、さらにショウガオールが増えます。
乾燥させれば長期保存が可能。おろしショウガは冷蔵庫で2、3日しか有効成分を保つことができませんが、乾燥ショウガなら、密閉容器保管で常温で3カ月くらいの長期保存が可能です。
蒸しショウガを無理なく継続する方法
蒸しショウガは、サプリ、薬と違って、スーパーに普通に売っている食材で、リーズナブルに作れます。少なくともお財布には優しい。
さらに、干したショウガをパウダー状にしたり、細かく刻んで小瓶さなビンや小袋に入れておけば、簡単に持ち運びが可能・オフィスで、ショウガ紅茶などにして簡単に食することができます。
・蒸しショウガ紅茶
・蒸しショウガ入り梅しょう番茶
・蒸しショウガジンジャーエール
・蒸しショウガ入り焼酎のお湯割り
・蒸しショウガ入りホットサングリア
・蒸しショウガ入り野菜スープ
これ以外にも、本書には蒸しショウガを使ったレシピが紹介されているので、是非、ご参考に。
最後に
今回は、石原新菜さんの著書「病気にならない 蒸しショウガ健康法」の学びを紹介しました。
私は、冒頭でも記載した通り、冬は、毎日ショウガを食べているので、是非、蒸しショウガも作って、食生活に取り入れたいと思います。
とにかく、体の冷えにお困りの方は、是非、この方法を取り入れていましょう!