令和2年の確定申告からe-tax申告以外は「青色申告特別控除65万円⇒55万円」の減額に。まだの人は大至急マイナンバーカードの申請が必要

令和2年分(2020年分)の確定申告から、個人事業主の「青色申告特別控除」枠の仕組みが変更。

令和元年分までは、確定申告書は郵送/税務署持参/e-Taxによる電子申告、いずれの方法で申請しても、「青色申告特別控除」の額は65万円でしたが、令和2年以降は、e-Taxの場合は65万円で変更ありませんが、それ以外の提出方式では55万円に控除額が減額されます。

e-Taxで確定申告するために必要になるのがマイナンバーカード、令和3年分の確定申告期日は令和4年3月15日までです。

青色申告をする予定で、まだマイナンバーカードを取得してない人は、申請から入手までに時間がかかるので、急ぎマイナンバーカードを取得しましょう。

本記事では、「青色申告特別控除」枠の変更から、マイナンバーカードの取得法まで、関連情報をまとめて紹介します。

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「青色申告特別控除」改正で、e-Tax申告以外は控除枠が減額に

「青色申告特別控除」改正で、e-Tax申告以外は控除枠が減額に

令和2年分(2020年分)の所得税確定申告から青色申告特別控除額と基礎控除額が改正されます。
令和元年分までは、収入のある人は個人事業主、サラリーマン、パート、アルバイト、一律で基礎控除が38万円でしたが、これが、青色申告の人は48万円に変更。
一方で、もともと青色申告特別控除は一律で65万円であったものが、申告方法がe-Taxの人は引き続き65万円なのにたいし、e-Tax以外(郵送、税務署にて提出)の人は、55万円に減ります。

青色申告控除額が改正①

個人の方の所得税
・青色申告特別控除額が変更 現行65万円 ⇒ 改正後55万円
・基礎控除額が変更     現行38万円 ⇒ 改正後48万円

青色申告控除額が改正②

・e-Tax による申告(電子申告)又は電子帳簿保存を行えば、
 引き続き 65万円の青色申告特別控除が受けられる

つまり、e-Taxにより電子申告すれば、これまでより青色申告特別控除+基礎控除額の合計が10万円増えます

令和2年分から青色申告控除額が改正

言葉を変えると、e-Taxでない場合、青色申告特別控除額が65万円→55万円に減額になっちゃう!!
chami
chami

まだまだあるe-Taxのメリット

e-Taxのメリットは、青色申告特別控除枠65万円を含め、大きく4つあります。

確定申告にe-Taxを利用するメリット

①ネットで申告手続きが完了
②1月から申告が可能
③還付金の振込が早い
④青色申告者は控除額が10万円増える(令和2年分の確定申告分より)

詳細は以下にて解説しています。

そもそも白色申告だった人が青色申告にできる?

そもそも白色申告だった人が青色申告にできる?

さて、ここで、これまで白色申告だった人にとって一つ大きな疑問がわきます。

これまで白色申告だった、私、青色申告できるの??
昨年、会社を辞めて個人事業主になったんだけど、青色申告できるの?

青色申告をするためには、「所得税の青色申告承認申請手続」を、通常、青色申告書による申告をしようとする年の3月15日までに提出する必要があります。
※例外
その年の1月16日以後、新たに事業を開始したり不動産の貸付けをした場合には、その事業開始等の日から2ヵ月以内

つまり、今、手続すると、今年分の確定申告時に「青色申告」にすることができます。

マイナンバーカードの取得

マイナンバーカードの取得

少しでも大きな控除を受けるためにe-Taxで申告したいですね。では、どのように取得したらいいでしょうか?

マイナンバーカードの取得には時間がかかる

e-Tax申告をする場合に必要になるのが「マイナンバーカード」。令和4年1月1日よりマイナポイント第2弾が始まったことで自治体により申請に時間がかかるので、早急に申請が必要です。

申請すると「概ね1か月」で交付通知書(受け取りのためのハガキ・封書)が届き、その後、指定ページから、受け取り日時の予約をしなければなりません。そのため、開いている時間枠で予約を取ろうとすると、なんだかんだと2ヵ月を費やしてしまうような状況です。
※混雑具合は自治体によります

令和2年分の確定申告は、2022年2月16日~3月15日。すぐにマイナンバーカードの申請をして2カ月弱で受け取ることができれば、なんとか確定申告に間に合うといったタイトなスケジュールとなっています。

マイナンバーカード申請の仕方

マイナンバーカード申請方法は4つの方法があります。
多くの人にとって簡単なのが、スマホかパソコンからの申請。この場合、マイナンバー総合サイトから、申請ができます。

申請方法は以下の4種類

・スマホによる申請
・パソコンによる申請
・まちなかの証明写真機からの申請
・郵便による申請

申請前に準備するもの

申請には、①マイナンバー通知カード(このカードにある「申請書ID」)と②「顔写真」を準備しておきましょう。

①マイナンバー通知カードの「申請書ID」

マイナンバー通知カード

②顔写真

顔写真には規格が細かく設けられています。

最近6ヶ月以内に撮影
正面、無帽、無背景のもの
顔の位置が中央でないもの、顔が傾いている写真、背景がある写真はNGなど細かな規定があります。詳細はこちらにて確認できます。

マイナンバー通知書と顔写真が揃ったら、あとは、マイナンバー総合サイトから申請してください。

3週間~待つと「交付通知」が届く

自治体によりますが、3週間から1ヵ月ぐらいすると自宅にマイナンバーカードの「交付通知(封書)」が届きます。
このハガキに、その後の対応方法について記載があるので、その内容に従って、マイナンバーの受取予約(日時と場所)を行ってください。

マイナンバーカード受取

受取予約日に、免許証、マイナンバー通知カード、交付通知書を持参(人によりやや持参物が異なるので注意)し、マイナンバーカード受取会場にて受け取りをします。現在はコロナ禍で予約性のため、受け取り手続きはスムーズです。私の場合は、パスワードの設定など、約10分程度でマイナンバーカードが受け取れました。

設定するパスワードの種類

❶署名用電子証明書   :申告等データに電子署名を行う際に使用(英数字6~16文字)
❷利用者証明用電子証明書:e-Taxにログインする際に使用(数字4桁)
❸券面事項入力補助用  :利用開始時において、4情報読取の際に使用(数字4桁)
 
※氏名・住所・生年月日・性別
※指定回数以上、間違えるとロックされ、解除が面倒になります(❶5回、❷❸3回)

ICカードリーダーも準備しよう

e-taxのために、マイナンバーカードに対応したICカードリーダーも用意しましょう。
以下は、よく売れているおすすめのICカードリーダーです。

確定申告までにマイナンバーカードが間に合わない場合

マイナンバーカードの取得が3月15日の確定申告期限に間に合いそうにない!こんな場合、青色申請特別控除枠65万円を獲得する方法はないのでしょうか。

マイナンバーカード以外に、「ID・パスワード方式」によるe-Taxの申告」を行うことが可能です。

この「ID・パスワード」は税務署に行って所定の手続きを行えば、即日発行されるので、万一、マイナンバーカードの取得が間に合わないことが確定してからでも、確定申告に間に合います。ただし、e-tax深刻と青色申告ソフトを連動させることができないので、国税庁のウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」で手入力による申告が必要になります。

2度手間で処理が発生することになるので、あくまで、万一の時の処理方法としておきましょう。
chami
chami

青色申告におすすめの会計ソフト

さて、青色申告をするなら、帳簿付けは必須。しかし、実は、忙しくて、領収書は取っていたけど、電子化は全くしていない…なんて人もいらっしゃいますよね。

何を使っていいかすらわからない….

そんな方向けの個人事業主や小規模法人の経理なら、クラウド会計ソフトの2強人気はこの2つ。
どちらも確定申告・会計に必要な機能は揃っているので、後は、どちらのインターフェースが好みか。まずは、無料で使ってみて、自分が使いやすい方を利用しよう!

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個人事業主、或いは、個人で家計簿をつけていないなら、まずやるべきは、自分の出入金の管理です。
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最後に

今回は、今年から変わる「青色申告特別控除」に関わる内容を紹介しました。
税金は、何十年と払い続けるものですから、節税などについて知らないと、何十年にわたって多くの税金を払い続けることになります。
是非、確定申告をきっかけに税について学ぶとともに、ニュースに敏感になりましょう!

以下のリンクで、確定申告に関わる内容について、広く紹介しています。